【犬の話】クーちゃんの白い腹

ワタシがゴロンと横になると、モンが「プフー」とため息をつきながら顎をワタシの足の上にのせてくる。

ワタシが外から帰ってきて玄関の鍵を開けようとすると、扉の隙間から「ふーーしゅるるるる」と機関車トーマスか朝の牧場みたいな鼻息がする。
これもモン。

なにか食べてるとクーちゃんの斜め後ろにモンが座って待機している。
いつも「はんぶんこ、同じだけあげるから」というのに、クーちゃんは独り占めできないと怒り、モンはクーちゃんの様子を伺いながら様子を見ている。
食べ物がからんだときはモンはおとなしい。

でも、この前見てしまった。
二匹で喧嘩してたら、モンがクーちゃんをひっくり返してたところ。
けっこう長いことひっくり返してて、クーちゃんは吠えてるばっかりで全然返せなかった。

そりゃそーだわな。
4才と14才やもんな。
14才てオバチャンと同じくらいの年やしな。

「オネーチャン、お風呂入ってくるわなー」と言って下の部屋に降りていくと、いつの間にか二匹で降りてくる。

モンはワタシがお風呂に入っている間に上に上がってしまうけど、クーちゃんは階段を降りたところで待っててくれる。

「上いくでー、上いこ、上いこ」と声をかけるとワタシの後からついてくる。
時々クーちゃんが先に行くことがあるけど、よくみてると昇りきるまでに１、２段踏み外すことがある。
腰とか下半身が弱くなってるというより後ろ足のつま先に力がためられない感じ？
階段に足をひっかけても、蹴りがきかない、というか。

あー、もうちょっとして階段の登り降りがでけへんようになったらどうしよう〜。
オバチャンとかぶったらこまるー。

昨日ワタシの後ろから上ってきたクーちゃんがなにやらおかしな音をたてているのでふりかえったら、登りですべって二三段滑り落ちてて二三段踏み外しているあいだに半回転ひねって白いお腹がみえていた。
階段の上で体勢をもどしてたのがとしににあわずすごい。

あがってきてから「足とか背中、いたくないか」とふれたところ大丈夫そうでひと安心でした。

会話と鳴き声でコミュニケーションとれるのは、まだクーちゃんだけやからなぁ。