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国内では3ヵ所、初夏の宮城・鮎川と夏の網走、秋の釧路でミンククジラの沿岸調査捕鯨が行われており、今年も9月9日から10月末までの期間に27頭を上限に釧路での調査捕鯨が始まった。
自分は2007年から7年間釧路勤務しており、調査捕鯨の期間は副産物として出回る生クジラで一杯やるのを毎年楽しみにしている。
今年は網走での捕鯨が好調だったようで、去年は上限は51頭だったが今年の釧路の配分は27頭と半減されているから、おそらく10月末を待たずに上限に達し早期終了するのではないかと予想される。
したがって、確実に1度も冷凍していない鯨肉を楽しむには、調査捕鯨が始まったことを確認してから9月中に釧路へ行けば食べられるだろうと、敬老の日の祝日の連休を利用して、釧路に2泊してサンマの生クジラで一杯引っ掛けに行った。
釧路で日曜日は魚の水揚げのないので、土曜日にサンマで一杯やりに居酒屋「ちくぜん」を訪ねた。
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そして、9月16日日曜日にクジラ目当てに毎年生クジラで一杯やりに行っている居酒屋「佐良」へ。
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お通しに出されたマグロ山かけで釧路の地酒「福司」の冷酒(辛口本醸造「佐良ボトル」)をちびちびやりながら、どういう順番で楽しむか考える(写真2)。
釧路くじら協議会の「たくさん『鯨』を食べよう」というのぼりも出ていることだし(写真3)、まずは生クジラを仕入れているか確認。
これだけあれば何品もいけるはずだから、まずはくじら刺身から始める。
釧路での調査捕鯨が始まって最初の1頭目はオスだったことはニュースで知っていたが、何頭も獲れていないうちに来たこともあり、大人のメスの鯨肉は出回っていないようで、これも脂の少ないオスの鯨肉のようだ。
霜降りにはなっていないが、鮮度は良く臭みなどまったくなく、オスだから多少スジはあるが生クジラは旨い。
次はこのクジラを竜田揚げにしてもらった。
刺身でいける鯨肉を揚げちゃうなんて贅沢だが、半生のレア状態に揚げた竜田揚げも旨い。
そしたら次も揚げ物だな、鯨カツを注文。
最初の1切れはソースでいただく。
これも半生で、柔らかくて旨い。
次は醤油で食べよう。
刺身で旨い鯨肉だから、揚げても醤油で当然おいしい。
この日はあまりお腹が空いておらず、あと1品くらいしか食べられそうになくなってきたので、クジラの季節にここへ来たならメニューには載せていない創作料理を食べておきたい。
釧路勤務時代、自分がクジラ好きなことを分かってくれている親父さんが試行錯誤しながら作り上げたというオリジナル鯨料理を出してくれたのだが、絶品だったのでそれ以降毎年のように楽しみにしており、当初は名前も付いていなかったが、その後「鯨の黄身汚し」などと粋なネーミングで裏メニューとして頼めば作ってくれるメニューだ。
まずは卵黄には手を付けずそのままいただくと、ユッケに似ているが、たれはもっと緩く、胡麻油と刻んだ大葉の風味が効いており、臭みのない生クジラに非常に合っておりめちゃめちゃ旨い。
数口食べてから、卵黄の薄皮を破り「黄身汚し」にする。
濃厚な卵黄のコクが加わり絶品である。
途中からは全部まぜてしまう。
生クジラの食感に白ゴマのアクセントも小気味良く、やっぱり旨い。
食べ終えたら卵黄を溶いたたれが残っている。
もったいないからご飯をよそってもらう。
よくかきまぜて残ったたれをまんべんなくまぶす。
クジラは全部食べちゃったが、ほんのり甘いたれに胡麻油と刻んだ大葉の風味がご飯にまぶされ旨い。
たれも残さず完食。
これでもうお腹一杯で、満足して会計すると、アルコールは「福司」1本飲んだ後は富士山麓ハイボールのいちばん濃い目の「山頂ハイボール」を1杯飲んだだけだったこともあり、全部で5000円だった。
1度も冷凍していない生クジラ料理4品、そのうちの1品は裏メニューまで楽しんで5000円で済んでしまった。
今年も釧路の調査捕鯨の季節に「佐良」で一杯やることができて大満足である。
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