最近になってこそ民需品の技術が軍事に応用されるようになりましたが、
20世紀以前は軍事技術が科学研究をリードしてきました。
イギリスが産業革命を起こして以降、軍産複合体などの発生から
新規の発明などは機密になり、軍事で一般化してから民間に回る姿になります。
そんな時代の初期にはまだ各国の技術は未知数で、
新兵器がどこから生まれるか分からない面がありました。
そんな中、AFP通信の記事によると、インド南部カルナタカ州で、
古井戸から18世紀に統治していたマイソール王国の
ティプー・スルターン(在位1782〜1799年)の
ロケット弾1000発以上が発見されたそうです。
州都バンガロールの北西約385キロに位置するシモガ県で井戸を掘削していたところ、
保管されていたロケット弾と砲弾を発見。
ティプー・スルターンは英国東インド会社との各戦いで勝利しましたが、1799年、
第4次マイソール戦争で戦死しました。
ティプー・スルターンはマイソール式ロケットと呼ばれる初期のロケット弾を開発させ、
それは後のナポレオン戦争で使用された英国のコングリーブ・ロケットの原型となります。
枯れ井戸の掘削作業中の火薬の匂いがロケット弾や砲弾発見の手掛かりとなったそうです。
発掘は考古学者や作業員ら15人が3日かかったと。ロケット弾は全長23〜26センチ。
今後シモガの博物館で一般公開される予定。
コングリーヴ・ロケットと言えばでっかいロケット花火みたいなやつで、
マール社の兵器の図鑑に載ってて、アメリカのアニメでやたら出てくるのは
アメリカ独立戦争で使われたせいだったんだなと思った記憶があります。
逆に考えると発掘されたマイソール式ロケットにも
長い木の棒なんかがくくりつけられていたのでしょうね。
インドの戦争とか、あんまり資料の無かった時代に知ったこのロケットですが、
急に見方が変わった出来事だったので気になって日記にしてしまいました。
ログインしてコメントを確認・投稿する