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2018年07月09日12:12

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6月の。

6月に観たのは『T2 トレインスポッティング』『デイブレイカー』『帰ってきたヒトラー』の3本。

●『T2 トレインスポッティング』
前作から20年、友人たちを裏切り大金持って高飛びしたレントンがイギリスに戻って来る。かつてのしょーもない仲間たち、シックボーイ、スパッド、そしてベグビー。変わったのは『若さを失ったコト』だけと云う彼らの過去と現在、そして未来の物語。
えーまず白状しときます僕さん『1』を殆ど覚えてなくてガクゼンでした。まカナリ前だからね観たの。つって電脳上を調べあらすじ読んだり予告編動画見たりして、何となく思い出す。オールオッケー。
んで現在の彼ら。20年の歳月は決して短くはなく、それぞれ背負ったモノあり、絡みついたモノあり。もう若くはないモノ哀しさとか『取り返せるモノと取り返せないモノ』とか。そんな感じの筋立て。
まぁまぁ真面目に人生やってたレントンは心臓を患い失職し離婚。相変わらずちんたら生きてるシックボーイはレントンと手を組みつつ友情を裏切った仕返しを画策。スパッドはヘロイン依存が進み妻子とも別れ自殺を決行。ベグビーは20年暮らした刑務所を脱獄し裏切り者レントンへの復讐の念を燃やす。
てな具合に20年前の裏切りを中心に彼らの関係はガチャガチャなのだけれど、それでも断ち切れない絆はネガポジ引っくるめ見え隠れ。レントンが死に掛けたスパッドをギリギリで救いヤク漬けから立ち直らせるトコはじーんとしたし。シックボーイも陰湿に復讐するハズだったレントンを見捨てず、共にベグビーと戦う。そのベグビーだってレントンとは小学1年からの付き合い、恨みの深さは縁の深さ。
故郷のブルガリアに戻りたがってたベロニカはあぶく銭掴んで望みを果たし、スパッドは20年前の生活を書き起こした小説を出版し妻子とも復縁かも?な雰囲気。レントンとシックボーイはめでたく腐れ縁が復活。そんでベグビーは元居た刑務所に逆戻り。て云うラストもなかなか好みな感じでしたのです。
音楽カッコイイ。演出イカス。ビルを登るレントンに合わせ階数表示が外壁を登ってくのとかね。

●『デイブレイカー』
人口の殆どがヴァンパイアと化した世界。人類は絶滅危惧種、社会は深刻な血液不足。代用血液の開発は難航。血液を吸えないヴァンパイアはバケモノ化。人類に同情的な血液研究者エドワードはある日、ヴァンパイア症状を治療して人類に戻った男と出会う。そんなん。
ぶっちゃければヴァンパイアが人間に戻ろうと奮闘する物語。その治療法が『消火用の水とか用意してハンパに太陽浴びてハンパに焦げてハンパに死ぬ』で大笑いしたのだけど明らかに笑うシィンじゃなくてね其処。映画館で観てたら劇場内の静謐に僕の爆笑だけが響いてたワケで、DVDでよかったなと。
ひょとしたらそれ『十字架チラ見する』とか『聖水で足湯』とか『ニンニクを食べたヒトの匂いを嗅ぐ』とかでもよかったのじゃあ、ないでしょうか。『トネリコで作った爪楊枝で指先をつつく』とかさ。
えーと、まぁ、ココまで云っといて一応擁護しとくけど映画そのモノはそこそこ面白かったよ。吸血鬼社会のディティールがいちいち細かくてツボでした。『血液成分20パーセント』を謳う街角のコーヒースタンドとか、夜明けを告げる警報とかね。基本的には人間社会を受け継ぎ転がしてる。会社もあってちゃんと出勤するのですよ。日没後に。この社会なら過度な残業はなさそうよね。下手すりゃ死ぬから。
そう云えば冒頭。『このまま永遠に年も取らずに。もう堪えられない』て遺書を残し、自ら朝日を浴びて自殺する吸血鬼の娘。この哀しく美しいシィンから始まったのも印象的で良かったと思うのです。
『治癒した者の血が薬となり、吸った者を連鎖的に治療してく』流れはよかったけど作中の描写を観る限り歩留まり悪そう。だからもう一挙解決て感じじゃあ、なかったのだよね。「これから」的な感じ。
アトくだらないコトだけどこう云う『目が金色に光る』みたいな描写はもうコンタクトとかじゃなくCGで処理出来ちゃう時代なのよね。役者に掛かる負担はそんだけ少なくなったのかな。知らんけど。
キャラで云えば『血を拒否する兄貴を救うため軍人となった弟』フランキーが好きだったな。死んじゃうけど。あと友人クリス。味方になってくれると思ったのになぁ。まぁ会社仕えの身としては仕方ないか。大きな成果を上げたばっかだしね。そして社長、サム・ニールか。どっかで見た顔だと思ったよ。

●『帰ってきたヒトラー』
目を醒ましたヒトラーがガソリン被った軍服姿で煙を燻らせ倒れて居たのは『史跡:総統地下壕跡』。時は遙か2014年。低迷を続けるTV局は女性局長を大抜擢、飛び越えられた副局長は面白くない。煽りを喰らいクビになったジャーナリスト、ザヴァツキは『総統ソックリの男』を発見、起死回生を賭け『総統と巡る現代ドイツの旅』て云う企画を立てるが……的な。
新聞を読み耽り『大衆』と会話するコトで現代ドイツを急速に吸収したヒトラーは、この国の抱える問題点が1930年代に酷似して居るコトに気付き、『無駄に終わった』戦争を完遂し汚染された祖国ごと今度こそ敵を灼き尽くすため、バラエティを通じて国を掌握してゆく。彼の演説の才はモノマネ芸としてネットを中心に人気を集めるが、云ってる内容は極めてマトモだと評価する人々も次第に増えてゆく。
そのヒトラー。見た目が似てるのはモチロンなのだけど物腰が柔らかくてユーモアもあり、何か『ヒトとしてのOSはマトモなのに思想だけがおかしい』感じがよかった。犬を撃ち殺したり、エキセントリックな面もあるのだけれど民衆レベルではオオムネ笑われつつ、好意的に受け入れられてゆくのですよ。
伝播速度の速いネットがプロガンダに最適であるコトを見抜き「話を聞いて貰えなきゃ人の心は掴めない。道化役も喜んでやる」て芸人の立場を強かに利用し警戒心を取り除き人心を掌握してゆく。「私が大衆を煽動したのではない。自分たちの心に沿った指導者を大衆が選んだのだ」て云うコトバの重さよ。
コメディとシリアスのバランスがちょうどいい。気軽に観つつフト『……笑ってていいの?』て思わせる巧みさ。やっと念願の局長になれた元副局長が視聴率低下に喘ぎ「何でこうなる!役立たずめ!」て怒鳴り散らす、それを部屋の外に集まり不安げに聞いてる局員たちとかまんま『塹壕内の末期のヒトラー』のパロディなのだよね。映画内映画でその副局長の役を貰った役者が本物を目の前にして興奮し本人の背後に立ち、彼の物腰をいちいち真似して役になりきろうとしてるのもそこはかとなく可笑しかったな。
コレ、オチはヒトラーが『火の中』に戻るくらいしかないと思ってたけどなぁ。違ったか。ザヴァツキが可哀想だったな。我が身のためとは云え、あんなに親身にヒトラーの面倒を見てあげたのになぁ。
女性局長。『バンディッツ』に出てたヒトか。何かカスカに見覚えあるなーとは。そんなんばっか。

●●●
月間賞は……迷うなぁ。コレほぼ横並びなんだよね。
今日のトコロは『帰ってきたヒトラー』にしときます。明日になったら変わってるかもだけど。

そして半年過ぎて18本。このペェスなら1年で40本弱くらいかな。
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