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2017年10月20日12:30

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声劇台本を作成しました!「プリン争奪。仁義は無いが愛情に満ちた兄妹の戦い。」

プリン争奪。仁義は無いが愛情に満ちた兄妹の戦い。



※ 金銭が絡まなければ使用自由。
大幅な改変等はツイッター @annawtbpollylaまで要許可申請。

自作発言は厳禁です。 ※



想定人数。 男女1:1

想定時間。 12分程度。



登場人物。

涼(りょう。)…妹。17歳になった。

このみ…兄。今はまだ17歳。




本編。



このみ「…あー…。なんだこの暑さは…。」

涼「ただいまー。」

このみ「あ、涼(りょう。)。おかえり。」

涼「あのねあのね。自分への誕生日プレゼントを買いに行った帰りに例のお店寄ったらね。新作のプリンっていうのが一個だけ残ってたんだよ。ほらこれこれ。」

このみ「おう。誕生日おめでとう。これでしばらくは俺と同い年だな。」

涼「ありがと。そうだね。4ヶ月くらいの短い期間だけ同い年だね。」

このみ「それで。涼ってプリン好きだったんだ。」

涼「そりゃ普通に好きだよ。」

このみ「そうか。…はぁ。にしても、元気に夏休み満喫してんなお前は。俺はもう暑いのと疲れたので、せっかく夏休み入ったばっかだけど外に遊びに行く元気なんかないわ。」

涼「ま、昔住んでたとこよりかは全然暑くないかな。」

このみ「それは良かったな…。俺は8月入るまでは地獄だ…。なにせ母親が8月前はエアコン使うの嫌がるからな。」

涼「げ。そうなんだ…。それは普通に困る。」





涼「…まあまあ。それはさておき。」

このみ「どうした。」

涼「私はこのプリン、条件次第ではあなたに分けてあげても良いと考えているのだけれど…挑戦してみる気はあるかしら?このみ…いや、霜士(ソウシ。)。」(無駄に悪女っぽく。)

このみ「…ふっ。あなた様の思いつきに振り回されるのは嫌いではないですよ。…して。私(わたくし。)の名は『このみ』なのですが、その霜士(ソウシ。)とはいったいなになのです?」(無駄に悪の執事っぽく。)

涼「あなたにならこの意図も分かってもらえると思っていたのに…買いかぶりだったかしらねぇ?」(無駄に悪女っぽく。)

このみ「で。実際何なんだよ。」

涼「いやさ。私達、兄妹だけど名前が全然兄妹っぽくないじゃん。涼(りょう。)とこのみって。もう付け方からして全然違うし。」

このみ「そりゃあ親が再婚したから偶然そういう関係になっただけだからな。親同士がどれだけ仲が良かろうと俺達は去年の暮れに知り合ったばっかだし。」

涼「…だからいかにも兄妹っぽいコードネームを考えたの。」

このみ「…なるほど。それで俺のコードネームが『ソウシ』で…お前のコードネームは一体何だ?」

涼「…ふふ。それをもし当てる事ができたら晴れてこのプリンはあなたのもの。でも当てられなかったら通常通り私がいただくわぁ。」(無駄に悪女っぽく。)

このみ「また面倒臭いことを…。」

涼「むー。」

このみ「…まったく。分かりましたよ。僭越(せんえつ。)ながらこの私(わたくし。)めが、その遊びに付き合って差し上げましょう。」(無駄に悪の執事っぽく。)



このみ「…つって。そもそも、俺のその『ソウシ』っていうのはどうやって表記するんだ?」

涼「霜(しも。)に武士の士(し。)で霜士(ソウシ。)。」

このみ「霜…あの冬に出るやつ?」

涼「うん。」

このみ「…霜に武士の士で霜士…に対応する、いかにもそれの妹っぽい名前ね。」

涼「お兄ちゃん…。ごめんね。でも私、少しでもお兄ちゃんと本当の兄妹みたいになりたくって…。」(無駄に甘い声色。)

このみ「ったく。分かってるよ。…ごめんな?お前の気持ちが分かっていながらそれに中々応えられなくて…。」(無駄に甘い声色。)

涼「ヒント欲しくなったら言ってね。」

このみ「あー。おう。…どうだろこれ。妹っぽい…。霜が入って女の子っぽい名前な…霜子(そうこ。)…いや、無いな。そうこはないな。」

涼「どうだろうねー。無いのかなー。」

このみ「ヒント。」

涼「ヒントを与えた場合、正解してもプリン全部はあげられないけど、それでも良い?」

このみ「それでも良いからヒント。こんなんノーヒントでわかるわけないだろ。」

涼「別にさっき冷蔵庫しまっておいたから焦らなくても良いよ。ゆっくり考えて。」

このみ「そうか…。でもな…。霜って字が入る女の子っぽい名前がそもそも全然思い浮かばないんだよな…。」

涼「おーよしよーし。かわいいやつだなぁお前は。」

このみ「で、お前はこの間(あいだ。)に暇だからって猫と戯れていると。」

涼「霜士。マイクが言うには早く霜士が私のコードネームを言い当てないと再び奴ら…闇の軍勢が襲い掛かって来た時に、兄妹の絆が足りなくて必殺・ストリングスネイルが発動できなくて勝ち目が無いそうだよ。」

このみ「猫に勝手に変な事を言わせるな。」

涼「おー、マイク。なになに?そうかそうか。この世界は300年前に闇の軍勢に支配された部分を切り離して作り直されたものであるために元あった世界の3分の1程度の大きさしかないのか。そうかそうかー。」

このみ「涼(りょう。)。」

涼「うん?」

このみ「…大体、たとえ本当の兄妹でも、兄妹だからって言っていかにも兄妹っぽく、セットな感じで名前が付けられてる方が珍しいと思うぞ。」

涼「…でも。」

このみ「はいはい。考えてるからもうちょっと猫と戯れてな。…一回、霜から離れるか。」

涼「…ふん。マイクー。お前もプリン欲しいかー?でも今日は、私の、誕生日なんだぞー?」

このみ「…誕生日。」

涼「でもって猫でも食べられるプリンは遠出(とおで。)しないと売ってないんだよ。」

このみ「…なあ、涼。」

涼「なぁに?」

このみ「お前が俺を兄と思ってくれるのは嬉しいが、俺は少なくとも現状、お前を妹とは思えない。…それはお前のお父さんについても同じだ。良い人だとは思うが、だからと言って父親とは思っていない。」

涼「ふんっ。」

このみ「でもお前を大事に思ってるのは確かだし、お前が夕食の時に隣に居ないと違和感があるだろう。…いや。違和感と言うか…今更お前が居ないのを想像すると…素直につらい。」

涼「じゃあもっとさ…。」

このみ「大事にされてる証拠が提出されないと不安になると言うのなら、できる範囲で頑張って提出するさ。そうだな、手始めに…年齢も年齢だしと思ったけど、プリン食べ終わったら、ちゃんと誕生日プレゼントでも買いに行くよ。…ぶんしち。」

涼「…ぶんしち?」

このみ「あれ?」

涼「…ぶんしちってなによ。」

このみ「え、あの…あれじゃないの?俺の誕生日が11月にあるから、霜月の霜に11を表す武士の士を合わせて霜士(ソウシ。)。…で、同じ法則に従って、お前の誕生日が7月だから文月の文(ふみ。)に七(なな。)を合わせて文七(ぶんしち。)。」

涼「あやなだよ!!漢字は合ってるけど!」

このみ「いや、文(ふみ。)と書いて『あや』はともかく七(なな。)は『なな』だろ!『な』じゃなくて『なな』だろ!!文(ふみ。)と七(なな。)であやなってのは無理があるわ!」

涼「良いでしょ名前なんだから普通の読み方じゃなくても!!」

このみ「…あー…。よし。無駄な争いは辞めよう。…でもまあ漢字は当てたんだし、ほら、プリン。」

涼「当てたの半分だけだから半分あげるね。」

このみ「そうか、そうなるのか…。」

涼「文句あるの?」

このみ「…めっそうもございません。謹んでその半分を食べさせていただきます。お嬢様。」(無駄に王子様っぽく。)

涼「おほほほほ。良い心がけですわぁ。」(無駄にお嬢様っぽく。)

このみ「…っはは。」

涼「馬鹿じゃないの?もぉ。」

このみ「っくく。…いや馬鹿だろ。お互い否定できねえよ。」

涼「ねえねえ、一個のスプーンで交互に食べる?」

このみ「良いか、あやな。よく聞くんだ。…そんな事する兄妹めったに居ねえよ?」(無駄に王子様っぽく。)

涼「ぶんしちで良いですわ。霜士お兄様。」(無駄にお嬢様っぽく。)

このみ「くっかっか。」

涼「くっへへへ。」

このみ「なあ、ぶんしち。食べ終わった後、誕生日プレゼント一緒に買いに行くか?」

涼「それはちゃんと兄妹っぽいね!」

このみ「腕組んで。」

涼「良いです?霜士お兄様。よく聞いてくださいまし。…そんな事する兄妹めったに居ねえよ?ですわ。」(無駄にお嬢様っぽい言い方で。)

このみ「そんな口調のお嬢様の方が、もっとめったに居ねえよ。」(無駄に王子様っぽく。)


(最後に涼&このみ、二人の笑い声。)


―完―



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