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2017年05月04日00:33

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白山　H29.05.02～03

再登を強く望みながらも、前回の初登から既に10年も経っていたのかと感慨深く思われる白山なのですが、今回は今後の冬期登山を見据えて、別当出合から砂防新道のコースを登って来ました。因みに今年の白山公園線（白峰風嵐から市ノ瀬間）の冬期閉鎖解除は4/27で、白山室堂の春山開山は5/1でした。それと別当出合の吊橋の踏板設置工事は4月末には済んでいたとの事ですが、何故か当日も通行止めとなっており、しかし勿論、誰一人としてそれに従う者は居なかったのでした。それにしても白山の冬期登山の最大のネックは実はここかも知れませんね。私、高所恐怖症なんですけど。

厳冬期を日帰りで臨む猛者も居る様ですけど、私は普通に室堂泊りとしたので、バイクで家を出たのは日が昇った5時頃でした。本当は市ノ瀬から別当出合までは自転車を使いたいので、車に積んで行きたい所なのですが、ゴールデンウィーク中の渋滞には巻き込まれたくはありませんでした。それにこんな快適な時期にバイクに乗らない手はありませんね。交野北ICから北陸自動車道を経て永平寺大野道路の永平寺参道ICで下りると市ノ瀬まで、9時半頃に辿り着きました。早速、朝食を摂って支度を済ませると10:30に出発、結構な傾斜の県道33号線を6kmほど歩いて別当出合へ。その数10m手前で除雪作業は止まっており、10数台の自転車が停められていました。肝心の吊橋は何故か通行止めのロープが張られていましたが、構わず潜り抜けて対岸へ。行き違う者の多くがスキーヤーであったのが印象的でした。砂防新道はまだまだ雪に覆われていましたが、トレースは無数にあり、硬く締まっていたので歩き易かったです。

㊧　別当出合休憩舎
㊨　砂防新道

砂防新道は谷に挟まれた明瞭な尾根筋なので迷う事もなく甚之助避難小屋へ。そこから左の谷の上部を跨ぐ様にトラバースすると、十二曲りと呼ばれる傾斜の強い雪面を直登し、黒ボコ岩を越えればそこは弥陀ケ原で、漸くなだらかな白山の頂きが姿を現わしたのでした。そこから少し登った所に雪に半ば埋もれた室堂ビジターセンターはあって16:10に到着。春山開山に合わせて甚之助避難小屋からは赤い目印旗が付設してあったので迷う心配はありませんでした。そして案内されたのは白山荘で、泊まり客は10人程でした。暫く休憩してから自炊。深谷明氏の逸話を知って今回初めて棒ラーメンを食したのですが、これは癖になる食感ですね。20時に消灯。

㊧　弥陀ヶ原より、白山
㊨　室堂より、白山

息苦しくて何度も目を覚ましながら3:40に起床。先ずはテルモスに熱いココアを入れて、行動食と熱いコーヒーで手早く朝食を済ませると、全ての荷物をザックに詰め込み、足元には今回初めてのアイゼンを装着して4:22に山頂を目指して登り始めました。日の出は5:00なので急ぐ必要がありそうです。所々敷石が露わになった登山道を、息を切らしてきっちり30分で登頂。目前には薄明に照らし出された北アルプスの山並が克明に稜線を浮かび上がらせています。そして次第に明るさが増して来ると、その三俣蓮華岳の辺りから瑞々しいばかりの御来光が姿を現わしたのでした。因みに日が昇り切った頃に3人の方が登って来られるまでは、その場に居たのは何と私1人だけでした。

その後、御前峰から大汝峰まで縦走したのは私を含めて2人だけでした。因みに御宝庫からはどう下りようかと迷ったのですが、彼女は正規の右側から、私は大事を取って左側から下りました。大汝峰でのみピッケルを使用。滑落の危険性は殆ど感じられませんでした。

㊧　白山（御前峰）から拝する御来光
㊨　御前峰より、室堂と別山

㊧　御前峰より、大汝峰
㊨　大汝峰より、左に剣ヶ峰、右に御前峰

帰路は室堂には寄らずに軽快な足取りで下って行きますが、この日は祝日とあって登って来られる方は結構多かったです。中飯場辺りからは私1人だけが別当谷を渡渉して、雪に埋もれた県道120号線に沿って別当出合まで下りました。これは冬期に一本橋となってしまう吊橋が怖くて渡れなかった場合を想定しての事でした。ここからの県道33号線の下りではつくづく自転車が欲しいと思った次第。10:40に下山。本当は明日は焼岳に登ろうと考えていたのですが、靴擦れが出来てしまったし、白山登山の余韻にも浸っていたかったので、折角なので永井温泉で汗を流した後はこのまま帰る事にしました。8km程度の渋滞は物ともせずに18時頃に帰宅。身体は正直で、意外にも疲れ切っていました。