民生委員が何の用？

シャワーを浴び終えたらインターフォーンが鳴った。
慌てて出たら民生委員で調査をしていると言う。

婆さんはもう死んでるから民生委員に用事は無いはずで

「婆さんのことですか？」

と聞いたら、何故か俺のことだという。

なんだろうと不審に思いながら急いで服を着て出てみたら、俺が６６歳に成ったので住所とか、何かあった時の緊急連絡先を知りたいと言う。
民生委員の世話になる年齢に成っていたかと気づいて呆然としてしまった。

昨日も純子の職業訓練の手続きをしにゆく。
待ってる時間に旭山記念公園に行く。
今回は双眼鏡もしっかりと持っていった。

前日シマエナガらしき鳥を見かけた辺りで待っているとやってきた。
急いで双眼鏡で観察すると白い胸、長い尾などが見えシマエナガに間違い無さそうだと思ったが、なにせ動きが早く、木の陰に隠れてしまうので確認は出来なかった。

一本の大きな木の折れた幹の辺りに幾度も来るから、もしかすると巣でも作っているのかも。

純子の介護職初任者研修の申込みの期限は４月７日までで、滑り込みセーフだった。
研修を受けるための試験というのがあって、参考用の国語やら算数の試験問題用紙を貰ってきた。

それで試験に備えてやり始めたのだが、色々わからない所を俺に聞いてくる。

俺だって国語はともかく、算数なんて普段使わないからすっかり忘れていて、円錐の体積の計算が底面積×高さ×？の答えが二分の一だったか三分の一だったかも判然としない。
分数の計算も脳みその隅っこをほじくり起こして、よれよれになりながら解答する。

その試験に受かって定員枠に潜り込めたら、５月の中頃から３ヶ月びっしり勉強となる。