mixiユーザー(id:6645522)

2016年12月26日20:02

604 view

侍戦隊シンケンジャーの魅力(8)ー第7話「舵木一本釣」

第7話「舵木一本釣(かじきいっぽんづり)」

番組公式サイト テレビ朝日 http://www.tv-asahi.co.jp/shinken/
        東映    http://www.toei.co.jp/tv/shinken/
第7話 あらすじ http://www.tv-asahi.co.jp/shinken/contents/story/0007/
脚本:小林靖子 監督:中澤祥次郎

 志葉家の座敷。丈留と侍たちが、黒子の介添えで朝餉をしたためている。
そこに、彦馬があわてた様子で駆け込んでくる。黒子からの報せで、先の
ドウコクとの決戦ののち、行方不明になっていた「舵木折神」が船端海岸で
目撃されたというのだ。
 野生にかえった状態の「舵木折神」をモヂカラを使って、ディスクに
つなぎとめ、捕獲せねばならない。ところが折りしも、隙間センサーが鳴り、
外道衆の襲撃が。
 丈留は流ノ介に捕獲を命じ、あとの侍たちと外道衆に立ち向かうことに
する。黒子に担がれた駕籠にのった流ノ介は、「捕」のモヂカラがこめら
れた空白のディスクを握りしめ、船端海岸へ向かう。海中を悠々と泳ぐ
舵木折神ー

 第7話は、これまで、そのちょっと「ずれた」性格と反応から、「いじられ
キャラ」の様相が強かった、流ノ介の侍としての自覚と、その自覚の再確認を
描く。流ノ介の本当の実力をよく表す話でもある。

 4人が隙間センサーが外道衆の出現をキャッチした駐車場に駆けつけると、
一人の男性が倒れて苦しんでいた。そこに、あやかし・ヤミオロロがあらわれる。
 「俺の汗、甘いよ〜」とかわけのわからないことをしゃべるぼーっとした
外見のヤミオロロだが、実は体中から毒を吹き出す。その毒を吸い込んだ
人間は苦しみ抜いて死に至る。

 丈留たち4人は変身して立ち向かうが、そのぬぼっとした外見とは裏腹に
強いヤミオロロの毒気にあてられ、4人とも変身を解かれ、倒れてしまう。
このままでは、4人やヤミオロロに襲われた大勢の人の命が危ない。

 一方、船端海岸に到着した、流ノ介は、舵木折神を捕獲すべく、「竿」と
いう文字から出現させた釣り竿に、空白のディスクをセットし、モヂカラで
舵木を捕獲しようとする。その姿を少し離れたところからみていた、やや
年配の漁師は、思わず、「あれは…侍」とつぶやく。侍の存在を知っている
らしいこの漁師は何者だろうか。

 舵木折神が姿を現し、流ノ介は必死で捕獲しようとモヂカラを使うが、
釣り竿にかかるのは長靴やガラクタばかり。とうとうモヂカラの使い過ぎで
倒れてしまう。

 その流ノ介を、自分の漁師小屋で介抱してくれたのは、流ノ介を見つめて
いたあの漁師だった。

 モヂカラのことを知っている漁師に、流ノ介が事情を尋ねると、彼は、
自分の知り合いがかつて侍とともに戦っていたが、先代の殿を守れず、一緒に
死んだ、と語る。何のために戦ったのかーどこか屈託ありげな様子の漁師
の男。

 そこへ彦馬から流ノ介に、緊急連絡が入った。ヤミオロロの毒は舵木折神の
海の浄化作用で解毒できるらしい。急いで、舵木折神を捕獲しなければ…
ふたたび海岸べりに向かおうとする流ノ介を、漁師は、戦いは勝つばかりでは
ない、教科書どおりに生きているとそれが崩れたとき、空しさが残るだけだ、
と止めようとする。何が彼にそう言わせるのか。流ノ介も思わず、自分の
侍としての本分を自分に問い直さざるをえないのであった。

 ヤミオロロはさらに人々を襲い、丈留は、毒に冒された身体をおして出陣
する。
 流ノ介は、苦しげな声で、自分に舵木折神の捕獲を重ねて命じた丈留を思い、
ふたたび舵木折神の捕獲に挑戦するが、焦るばかりで思うようにはすすまない。
漁師の男は、こらえかねた様子であらためて、流ノ介を止めるが…

流ノ介「確かに!(殿や侍というのは)親に教えられたことです。
でも、さっきの殿の声を聞いて、はっきりわかりました。戦っているのは、
それが理由じゃなかった、って。外道衆からこの世を守る、殿は命を賭けて
それを実行してます。強い意志と力で。初めて会った時も…」

(ヤミオロロとレッドの戦いが流ノ介の言葉にかぶって流れる。戦いは、毒に
冒されたレッドに不利だ。変身を解かれるが、しかし、レッドはあきらめず
ヤミオロロに立ち向かっていく)

流ノ介「あの殿なら、命を預けて一緒に戦える。そう決めたのは自分です!
親じゃない。その戦いがどんな結果でも、空しいはずなんてないです。
絶対にないです!!」
「もちろん勝つつもりでいますけどね(舵木がついに釣り竿にかかる)その
ためにも、こいつは、こいつは…」

 舵木との格闘を続ける流ノ介の釣り竿を漁師の腕がつかんだ。「モヂカラに
集中しろ!」そしてついに流ノ介は、舵木の捕獲に成功し、空白のディスクは
青いディスクに変化する。あおむけに倒れた漁師と流ノ介の頭上の空は、
晴れ渡っている。

 ヤミオロロが丈留にトドメをさそうとしたとき、千明、茉子、ことはが
間一髪駆けつける。さらにそこへ、流ノ介が舵木折神のディスクを持って現れ、ウォーターアローで舵木ディスクの力を解放すると、毒素を洗い流す雨が降り
注ぎ、4人の毒が消える。

 あらためて、5人そろって変身し、ヤミオロロに立ち向かうシンケンジャー
たち。

 その戦いを見知らぬ外道衆らしいものが高みから見つめていた。

 舵木ディスクを用いた「舵木五輪弾」でヤミオロロの一の目は倒れ、ニの目
も、舵木折神とそれに搭乗したブルー、侍武装したカジキシンケンオーの活躍
によって倒される。ちなみに、カジキシンケンオーの侍武装は、カジキの鋭い
鼻先を連想させるように、長刀がシンケンオーの頭部から垂直にたち、獅子舞
のように頭部を回転させて相手を斬る「舵木一刀両断」という必殺技である。

 流ノ介が、あの漁師のもとをふたたび訪れると、そこに漁師の姿はなく、
「大切なこと、自分のやるべきことを思い出した」という感謝の手紙1枚を
のこして彼は姿を消していた。流ノ介もあらためて自分を見つめ直させて
くれた彼のことを思い、漁師小屋に深々と一礼する。

 そのころ、一人の黒子が彦馬に面会していた。先代殿の死後、全てを捨てて
去った黒子の一人が戻ってきたのだ。その黒子こそ、流ノ介を助けた漁師、
網島朔太郎であった。

 すべてが終わったあと、闇に消えていく、外道衆が一人。
「シンケンジャーか…」そのつぶやきだけが暗闇にこだましている。

 この漁師、つまり網島朔太郎は、綱島剛太郎という実力のある俳優さんが
非常に渋い演技を見せている。そして、やはり彼も来るべき、ドウコク
との最終決戦で大きな役割を果たすことになるのである。

2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する