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2016年12月11日15:45

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公開講座「日常さわってるゲーム…」

を聴いてきた。@東京工芸大学

第7回が「日常さわってるゲームの中のお話」で、
第8回が「日常になったゲーム技術」 最終日である。

講師は今給黎 隆 (いまぎれ たかし) • 某ゲーム会社 リードプログラマー – ゲーム業界歴18年 • CSP, CSM• CSP, CSM • 博士(科学)

例によってこの日記は、講義内容そのものでは無くワシの感想に過ぎないコトを断っておく。

第7回は、それまでの第1〜6回に比較すると、いきなりレベルが高く、地域のご老人などがあえなく爆死されていた。まじめな老人はノートを取ろうとするのだが、それは前時代的な行為。
この講師、きわめて早口でどんどん話を進めるので、メモしようと下を向いた瞬間に忘れる…でなく、顔を上げた時にはもう別な話になってて話が分からなくなっている。
そもそも、まったく遠慮なく専門用語もがんがん出るし。(それほど特殊な用語ではないが)
プログラミングやゲーム(構築)に関する基礎知識が無いとほとんど瞬間的に気を失うようだ。

後ろの方で高齢の女性が、全く何を話しているか聞こえないわ…と言ってる。分からないを通り越しているようだ。…しばらくして「帰りましょうか。」と言う声もあった。
帰っても修了証は出るのかしら…と言ってたので、どうやらこの講座でもそういうモノがあるらしいコトを知る。
そういえば以前、東大の安田講堂でやってた有料の公開講座を聴きに行ったことがあったんだが、そんときは講座を聴くのに金を払って、修了証をもらうのに更に同額位払ってた。老人にはそういうのが人気らしい。ワシには内容が軽すぎてちょっと残念だったが…まあ、東大構内で銀杏拾ったからまあ元は取れたか。w 教訓、有名すぎる大学の公開講座はつまらない。w

話を戻して、講座内容だがFF15の開発映像を流しながら、ゲーム内のモンスターのAIについて解説をしていた。

まず、人工知能を実際の生物の知能からモデルをとっていること、そして知能が物理的な身体と物理的な環境との間にある、情報と物理力の交換の実態であることを前提に話を進める。
コレは割と真面目な研究でも最近はそういう考え方になってる。
知能は身体性によって成る。っつう奴。

無論、スマホやゲーム機、PCなどの上で実行されているプログラムであるAIは物理的な身体は持たないが、物理的な身体を持っているというコトをシミュレートすることで、成立させている。
モンスターがどのように知覚しているか、どのようなセンサーが設定されてるか、それにより意思決定がどういうプロセスで起きるか、そして環境(プレイヤーキャラクターを含む)に対しいかなるアクションを起こすか、それによって引き起こされる環境の変化をどうフィードバックさせるか。
それらのアルゴリズムがどのようなプロトコルとしてモンスターに引き渡されるのかってなトコロ。

この辺、彼なりに理解し自分の言葉で語っているが、様々な参考資料の内容を引いてきている。
それは参考資料として明記している。何か少し読んだことのあるものも…

また他の知り合いの講義も参考にしている。
https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1437

とは言え、なかなか面白かった。

第8回の方はだいたい以下のサイトにあるスライドに沿っている。
http://www.slideshare.net/imagire/ss-57180617

要するに、ゲームを構築する上で、どう商売として成立させるかとか、どう楽しんでもらえるかというような技術的なアプローチの姿勢を、人間育成にどう関係付けるか…ってな系。

いきなりぐっと現実のよく見知った世界の話になって、前半で命を削られた人も復活したようだ。

このスライドは若干修正と言うか、割愛されている。いや、講義の方が。スクラムというのは特定のプログラム開発における手法による場合のメンバー構成のスタイルを指すが、これに関する説明は省かれていた。

最初にドラッガーを引きながら、いきなり目標設定は不要とする。これは最近のゲームが最終目標を持つとゲームから離脱して客で無くなってしまうので、それを避けるため最初から大きな目標を欠いているスタイルになっているコトを言っている。
実際問題として、パッケージで販売するゲームは最終的な目標(ラスボス)を定めて、終わらないことには次のゲームを買ってもらえない。
しかし、スマホなどでやってるネットゲームは継続したサービスを提供するスタイルであるから、終わってしまってはまずい。
そのため、イベントや中ボスを複数立てて少しづつ多くのユーザーに同一のコンテンツを買ってもらいたい。あるいは、ゲーム内で誘導してゲーム内アイテムの購入につなげたい。
そういうスタイルに変わっている。
これはネットゲームを運営する上での都合に過ぎないが、現実を見ても壮大な目標をたて見果てぬ夢を語るより、目先の小さな利益を提供する方が人を動かすのにあっているという考え方だ。

更にゲームを面白くさせる要因として、失敗とその克服がセットになったパッケージを多数与えるのが良いとしている。
つまり、リカバリー可能なクラスの失敗を適当なタイミングで与え続けるコトが人材育成の要だとしている。そのためには、失敗が確実になったプロジェクトに新人を関わらせることにより、失敗の経験を積むことが良いとしている。(火消しの話)

なお、話の中に「キン肉マン理論は通じない」とあるのは「ウオーズマン理論」の間違いとあるが、そのウオーズマン理論と言うのはざっくり言って、個々の力の合計は掛け算にはならないというようなことを指す。



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