そんなわけで仕事の関係でほぼ4Wテンパった状態がつづき、
やっとこさ解放された次第で、とにかくそのまんま新宿のとある国家権力から出たらその足で国外逃亡に至った始末です。
その顛末はまた後日ということでその間にたまったレポのたな卸です
6月の最後の土曜は仕事がハネたら渋谷へ
週末の渋谷というのは人ごみでなかなか先には進めぬながらも
どうにかこうにか文化村にたどりつきましたわ
コクーン歌舞伎「四谷怪談」 @ シアターコクーン
勘三郎が亡くなってから早いもので3度目のコクーン歌舞伎、
今回は1回目と同じく「四谷怪談」。
印象としては以前にコクーン演じた「四谷怪談」でオーソドックスな南版と新演出の北版とあったけど今回はその北版をひろげたような形。
はっきりいってこれはダメでしょ。
ふだんかからないお袖、直助権兵衛、与茂七の三角関係や小仏小平の子供の話まで上演してるけどなんか全体の中で焦点が定まらずよくわからん形な気もする。
本来のメインストーリーであるお岩、伊右衛門の話がぼけちゃうのよね
しかもお岩が扇雀さんで伊右衛門、獅童。
扇雀さんは実はあるんだけどあの演出の中じゃ勘三郎のようなリアリティはうまく出せてないし、獅童ちゃんが伊右衛門演るとなんか色悪というよりも小悪党という感がしてくるのうよね。
伊右衛門が間違って伊藤喜兵衛とお梅を殺すところ、オーソドックスな歌舞伎だと一瞬お岩や小平の役者と入れ替わって切るのだけど、今回それなしで獅童ちゃんが、「お岩!」と言っただけで切っちゃう。
それは獅童ちゃんにその芝居のハードルはきついですな。
今回の一番の出色は七之助のお袖が、勘九郎の直助権兵衛と与茂七の扇雀さんに殺されちゃうところ。あそこのアンサンブルは見事でしたな。
七之助がまた腕を上げました。七之助でお岩とかやれば、もっとグッとくるものだったかもね
ただあとは北版の時と同じような地獄落ちみたいなものがでたけど、見世物小屋みたいなもの見せてあとはスタコラ逃げてくみたいにストンと終わる
新しいものには理解はあるつもりだけど、これはダメでしょ。
コクーンはむかしは勘三と串田カントクがお互いの意見をぶつけていくつもの芝居を作り上げた気もするけど、ここ最近は「天日坊」のときどおんなじで串田カントクのいいなり・・・って印象です。
まぁ勘九郎、七之助が言えるわけもないんだけどね。
そろそろ勘九郎で、「夏祭浪花鑑」のパトカー出しあたりをやってほしいもんですな
原作 鶴屋 南北
演出 串田 和美
民谷伊右衛門 中村 獅童
お袖 中村 七之助
直助権兵衛 中村 勘九郎
小仏小平 中村 国生
お梅 中村 鶴松
四谷左門 真那胡 敬二
仏孫兵衛 大森 博史
伊藤喜兵衛/お熊 笹野 高史
小汐田又之丞 首藤 康之
按摩宅悦 片岡 亀蔵
お岩/佐藤与茂七 中村 扇雀
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