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2016年01月04日15:59

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アメリカの頭脳・ランド研究所2

スコアカード2:台湾およびスプラトリー諸島上空での航空戦

  1996年以来、米国は「F-22」および「F-35」などの第5世代機を導入してきた。一方、中国は1996年時点で大半が第2世代機であったが、今や第4世代機がPLA空軍の半数に達し、米軍との質的ギャップを縮めつつあるが、肉薄はしていない。

  1996年以来の変化のために米国は、その当時よりも数百倍の作戦上の考慮が必要になっている。米国の指揮官は、2017年の台湾シナリオで開戦から7日間作戦できる基地を見つけるのが困難になるであろう。

  そのため作戦期間を長めに考えなければいけないが、その間地上戦力と海軍戦力は脆弱な状態に置かれるであろう。スプラトリー諸島シナリオでは台湾シナリオの戦力の半分の戦力で対応が可能である。

  図5は「米中の航空優勢」を示し、台湾シナリオでは2010年まで米軍が優勢であったが、2017年には米中互角になることを示す。スプラトリー諸島紛争では2017年まで米軍の優勢が継続する。

 スコアカード3:米国の中国空域に侵入する能力

  中国の防空能力の向上は中国内およびその近傍での米軍の作戦をより困難にしている。1996年においては中国の地対空ミサイルはロシア製の旧式の「SA-2」であったが、2010年には約200基の高性能SAM(SA-10C、 SA-20など)を配備している。

  新式のミサイルはより洗練されたシーカーと200キロの飛距離を有している。より能力のある戦闘機と早期警戒機により中国の統合防空システム(IADS)は手強いものになっている。しかし、米国の侵入能力もステルス航空機と新SEAD(suppression of enemy air defense)機により改善している。

  「目標カバー・モデル」を使用して台湾シナリオおよびスプラトリー諸島シナリオにおける米軍の侵入能力を分析すると、全般的に中国の能力が向上し、中国の改良IADSが米軍の侵入能力を低下させている。

  米国のスタンド・オフ攻撃能力、ステルス、SEADにもかかわらず、台湾対岸地域に低いリスクで侵入し目標を打撃する能力は2017年において非常に低下する。しかし、スプラトリー・シナリオにおける米軍の侵入能力は非常に強力である。

  これは、米空軍力が台湾シナリオに比べより小さな目標でより海岸に近く配置されている中国の航空基地に指向されるからである。

  図6は「米国の中国空域に侵入する能力」を示し、台湾紛争において2017年まで米中互角の状況を、スプラトリー諸島紛争では米軍の優勢を示している。 スコアカード2:台湾およびスプラトリー諸島上空での航空戦

  1996年以来、米国は「F-22」および「F-35」などの第5世代機を導入してきた。一方、中国は1996年時点で大半が第2世代機であったが、今や第4世代機がPLA空軍の半数に達し、米軍との質的ギャップを縮めつつあるが、肉薄はしていない。

  1996年以来の変化のために米国は、その当時よりも数百倍の作戦上の考慮が必要になっている。米国の指揮官は、2017年の台湾シナリオで開戦から7日間作戦できる基地を見つけるのが困難になるであろう。

  そのため作戦期間を長めに考えなければいけないが、その間地上戦力と海軍戦力は脆弱な状態に置かれるであろう。スプラトリー諸島シナリオでは台湾シナリオの戦力の半分の戦力で対応が可能である。

  図5は「米中の航空優勢」を示し、台湾シナリオでは2010年まで米軍が優勢であったが、2017年には米中互角になることを示す。スプラトリー諸島紛争では2017年まで米軍の優勢が継続する。

 スコアカード3:米国の中国空域に侵入する能力

  中国の防空能力の向上は中国内およびその近傍での米軍の作戦をより困難にしている。1996年においては中国の地対空ミサイルはロシア製の旧式の「SA-2」であったが、2010年には約200基の高性能SAM(SA-10C、 SA-20など)を配備している。

  新式のミサイルはより洗練されたシーカーと200キロの飛距離を有している。より能力のある戦闘機と早期警戒機により中国の統合防空システム(IADS)は手強いものになっている。しかし、米国の侵入能力もステルス航空機と新SEAD(suppression of enemy air defense)機により改善している。

  「目標カバー・モデル」を使用して台湾シナリオおよびスプラトリー諸島シナリオにおける米軍の侵入能力を分析すると、全般的に中国の能力が向上し、中国の改良IADSが米軍の侵入能力を低下させている。

  米国のスタンド・オフ攻撃能力、ステルス、SEADにもかかわらず、台湾対岸地域に低いリスクで侵入し目標を打撃する能力は2017年において非常に低下する。しかし、スプラトリー・シナリオにおける米軍の侵入能力は非常に強力である。

  これは、米空軍力が台湾シナリオに比べより小さな目標でより海岸に近く配置されている中国の航空基地に指向されるからである。

  図6は「米国の中国空域に侵入する能力」を示し、台湾紛争において2017年まで米中互角の状況を、スプラトリー諸島紛争では米軍の優勢を示している。

スコアカード6:米国の対水上艦艇戦闘能力VS中国海軍艦艇

  中国の水陸両用戦力は1996年から2017年で2倍になる。米軍が保有する中国水陸両用戦力を撃破する能力は1996年から比較すると相対的に少し低下しているが、いまだに強力である。

  中国は対潜水艦用ヘリや船舶を配置してきた。米国の潜水艦が与え得る損害は相対的に低下しているが、2017年における7日間の紛争で中国の両用戦能力の40%を破壊し得る。これは上陸部隊の組織的な統合性を破壊するものになるだろう。

  米国の巡航ミサイル搭載の艦艇・航空機も対水上艦艇戦に参加することになろうが、巡航ミサイルの開発は優先されてこなかった。しかしここ数年、高烈度の戦域のためのミサイルの開発に再び焦点が当たってきた。

  米国の中国水上艦艇に対する能力は相対的に低下してきたが、潜水艦、航空機、水上艦艇による攻撃は、中国の両用戦力と両用戦を実施し継続する能力に大きな脅威となろう。

  図9は「米国の対水上艦艇戦闘能力」を示しているが、すべてのシナリオおよび期間において米軍がPLAを圧倒している。

 スコアカード7:米国の対宇宙能力VS中国の宇宙システム

  2015年1月の段階で、米国は526基の衛星を運用中であり、132基の中国の衛星を凌駕している。しかし、中国は、2009年から2014年には2003年から2008年の間の2倍、1997年から2002年の間の3倍の衛星を打ち上げている。

  米国は、伝統的に作戦としての対衛星兵器の配置に消極的であった。なぜなら米国の対衛星兵器の配置は他国の同様な配置を正当化する恐れがあるし、米軍の軍事作戦は人工衛星に依存しているからである。

  しかし、2002年に従来の方針を転換し、2004年には限定的な対衛星能力(敵の通信衛星を妨害する能力)の予算を承認した。

  米軍は、軍民両用のシステム、例えばレーザー照準ステーションを活用でき、高出力レーザーシステムは中国の衛星の光学センサーを妨害できる。

  実運用上の制約や政治的考慮により破壊的な攻撃を実施することは実際には難しいが、対弾道ミサイル迎撃兵器を対衛星用の運動エネルギー兵器として使用できる。地上作戦を支援するための宇宙の利用では米国はリードしているがその対衛星能力の点では、開発途上にある。

  図10は「米国の対宇宙能力VS中国の宇宙システム」を示しているが、米国の対宇宙分野での自制もあり2003年まで中国が有利であったが、2010年以降の米国努力により米中互角になっている。

 スコアカード8:中国の対宇宙能力VS米国の宇宙システム

  中国は広範な対宇宙能力を追求してきた。2007年には高度850キロにある自国の衛星に対するミサイルテストで同衛星を破壊し、その対衛星能力を実証した。この実験により、この高度に存在する米国の多くの低軌道衛星は脆弱であることが明らかになった。

  2014年7月には弾道ミサイル迎撃試験を3度実施したが、対衛星兵器の試験と同高度であり、その技術も対衛星兵器に必要な技術である。しかしながら、最終的には政治的考慮、エスカレーションの危険性、中国システムの宇宙ゴミに対する脆弱性により、衛星に対する運動エネルギー兵器の使用は抑制されるかもしれない。

  より厄介なのはロシア製のジャミングシステムと高出力軍民両用のラジオ送信機である。これらは米国の通信衛星やISR衛星に対し使用可能である。中国は、米国と同様にレーザー照準ステーションを運用し、米国の衛星をかく乱したり、衛星を追跡し他の攻撃方法を容易にすることができる。

  また、米国衛星の高度・数・衛星軌道、攻撃を受けた時の機能維持力により脅威は違ってくる。ジャミングに弱い通信衛星および4基と数が少なく低軌道を飛行するイメージング・システムに対する脅威は大きい。GPSやミサイル警戒衛星については衛星機能の改善や数の増加でリスクを軽減できるかもしれない。

  図11は「中国の対宇宙能力VS米国の宇宙システム」を示すが、2010年以降米中互角である。

 スコアカード9:米国と中国のサイバー戦能力

  中国のサイバー戦は、米国と同盟国の主要な懸念事項になっている。中国からもたらされる悪意あるサイバースパイ活動はPLAが発信源になっている。米国のサイバーコマンドの設立は2009年であるが、中国のサイバー部隊の設立は1990年代後半である。

  しかし、米国のサイバーコマンドは、サイバー戦分野で極めて能力の高い国家安全保障局(NSA)と密接に連携し、NSAの最先端の技術を活用する利点を有する。

  サイバー戦のすべての分野(攻撃・防御のスキル、ネットワーク管理、全般的な強靭性)において米国は中国を凌駕している。

  しかし、米国の兵站分野は脆弱である、なぜならインターネットにつながる秘匿されていない一般のネットワークに依拠しているからである。

  図12は「米国と中国のサイバー戦能力」であるが、全般的に米国が優勢であるが、中国の能力は逐次向上している。

























































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