mixiユーザー(id:13638664)

2015年11月10日14:18

242 view

【アニメ感想】 機動戦士ガンダム 第14話「時間よ、とまれ」

みなさん、こんにちは。連雀です。

今日は、ここのところについて語らないと「機動戦士ガンダム」の続きが見られないとすら感じている、第13話から第15話について話をしたいと思います。

まず、以前にも言ったように、第12話「ジオンの脅威」でそれまでWB隊とアムロの行く手に立ちふさがり続けたシャアが左遷され、代わってランバ・ラル隊がWB隊追跡の特務を帯びて登場します。

本来でしたら、2クール目に突入する第13話からは新たな強敵ランバ・ラルとの死闘を描くことになるはずが、何故が流れをぶった切って挿入された三本のインターミッション!

実際、この並びはとても不思議なのですが、劇場版では第13話のエピソードはランバ・ラル隊登場の前に移動し、第14話と第15話は抹殺されてしまったので、なんとなくこの違和感は棚上げになっていました。

しかし、これも前回お話ししたように、実は1クールの途中から視聴率の低迷により制作現場では「打ち切り」のウワサが流れており、そうなる前にどうしてもやりたかったストーリーを、無理を承知でここに挿入したとの話が事実でしたら、実はこの三本こそが「機動戦士ガンダム」と言う作品を語る上で重要な位置にあるのではないかと・・・まあ、大袈裟に言えばそんな風に思ったのです。

第13話については、以前にも日記に書きました。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1947149429&owner_id=13638664

と言っても、前回の日記では、アムロの母カマリア・レイのもう一つの顔についてのことばかりで、ストーリーについては何も言ってなかったですが。

本作のチーフライターである星山博之が書いた第13話。
総監督である富野喜幸が唯一脚本を書いている第14話。
ガンダムと言う作品の中でも飛び抜けて異色の話である、荒木芳久脚本の第15話。

この三本に通して感じることは、「戦争とは一部の英雄によって行われるものではなく、等しく”普通の人々”によって行われる」と言うことではないかと思います。

それが最も顕著なのは、富野喜幸脚本の第14話「時間よ、とまれ」です。

主戦場からは遠く離れ、華々しい戦果や昇進とは無縁の駐屯地で不遇をかこつジオンの若者たちは、地球上での生活を母なる大地と喜ぶわけでもなく、湿気や虫のいない清潔なコロニーでの生活を懐かしんでいます。

そう、コロニー世代である彼らは、すでに地球に対するあこがれよりも、コロニーでの生活に郷愁を感じているのです。

単なるモブであるはずのジオン兵にも人間としてのバックボーンがあり、生命の重みがあることと同時に、宇宙世紀も80年近く経ち、地球上に生きる我々とはまったく違う価値観が生まれている社会であることを、実にわかりやすく巧みに見せてくれています。

そうしたWB隊とは違う価値観、違う社会からやってきた若者たちジオン兵ですが、アムロが一人でガンダムに取り付けられた爆弾の除去をしている姿を遠望していて、最初はバカにしているのですが、だんだんアムロを応援したい気持ちになっていく。この辺が、同じくホワイトベースから見ているWBクルーの気持ちといつの間にかシンクロしている辺りの展開は実にいいです!

そして、敵味方が顔を見せ、何事も無く別れるラスト。
これも実に良い余韻を残しますね。戦争により別の陣営に別れていますが、そこにいるのは同じ世代の若者たちであるということ。そんなものを感じられました。

フォト

作画の乱れや、ザクの攻撃をはね退けるガンダムに生身と旧式な時限爆弾だけで挑むジオン兵の無謀さや、あり得ない爆弾の威力等々でトンデモ話として語られてしまうエピソードですが、それだけではない、「機動戦士ガンダム」と言う作品が「戦争」と言う人間の営みから生まれた最大の悲劇を描こうとしていることの一端を、ここでは感じて欲しいものです。


あれから30年以上も経過して、今更ですけどね(;^ω^)

あと、これは忘れられないところですが、子供らしい無邪気さでマチルダさんへの憧れを出すアムロに対して、サイド7のお隣さんだった頃とは明らかに違う態度でアムロのことを見ているフラウです。

フォト

「戦場は荒野」でガンペリーの中にアムロと並んでいる時もそうでしたが、戦争と言う非常時においてフラウは明らかに女性として成長しています。逆に、アムロはいつまでもメカヲタクな部分を残す子供のまま。

このスレ違いが、結局アムロとは一緒になれないフラウへと繋がります。

この辺のドラマも、じっくり味わうとたまらないですね!

やっぱりガンダムはTV版が面白いです!!
7 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年11月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930