mixiユーザー(id:5089039)

2015年09月20日11:49

350 view

朗らかに笑って生きる

朗らかに笑って生きる
アブラハム・リンカーンは自分の机の隅に最近出版の笑い話の本を常に置いていて、頭が疲れてきたり、気がふさいできたりするとそれを開いてその一節を読むことにしていたという。上品なユーモア、たくみな頓知、無邪気な馬鹿話、悪気のない哄笑、――これらは天が与えた自然の良薬である。それは心と心との摩擦に油を塗り、険しい人生の難路に息ぬきを作ってくれる。諸君は人生の戦いに疲れきったときほど、いっそう多量にこの良薬を用いねばならぬ。

いつも、自由に快活に高らかに朗らかに笑える人は幸福である。諸君がもし不幸であるならば、そして「こんなに人生が悲しいのになんで自分が笑えるか」と言いたいようであるならば、諸君よ、一室にしりぞいて、まず鏡を見て笑え。鏡に映った表情を見て、自分がまだ幸福の要素を多分にもっていることを強く心に印象せよ。そして重ねて笑え。声をたてて笑え。

ウイリャム・ジェイムズ教授も言ったように、表情は心の表れであると同時に、心は逆に表情で支配されるのである。悲しい時ほど笑わねばならぬ。笑いぬくとき悲しさは征服される。

なぜあなたは悲しいのか。もし人が自分に対して薄情であるがゆえに悲しいのであるならば、自分自身に何か暗い近寄り難い冷たいものがあったためだと知らねばならぬ。そしてその暗い冷たい近寄り難いある物は、どうしたら追い出せるか。その唯一の駆除薬は朗らかな高笑いであることを知らねばならぬのだ。

同じ道理で快活な、会って気持のよい性質はその人の社会的地位にも影響する。有能な才人でしかも随分勉強家でありながら、一生成功しえないような人はクソ真面目な、四角四面な、笑いを少しも解しないような人が多い。

人は必ずしも仕事だけをする機械ではないのである。人にはなんとなくその人特有の空気(雰囲気)が付随している。その空気が別の仕事をする。その空気が一緒に働く人たち全体の空気を活き活きとさすことができれば、それはすでに大いなる仕事である。自分だけの仕事がいくら上手に運んでも、その人につきまとう空気のなんとなく冷たい暗い陰鬱な人は、大いに笑いを稽古することによって、その陰鬱を払い去れ。心に従って運命は転換してくる。心のわだかまりがとれるに従ってその人の健康はよくなる。境遇も良化してくる。周囲の人がおのずから善くしてくれるからである。

・・・谷口雅春「生命の実相」第7巻より。



7 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する