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2015年09月24日11:18

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召喚士物語

中3の頃の遺物ですが、昨晩久々に復活されたマイミクさんが創作の方も復活されるという事で・・・なんとうちの子の里親になって頂けることになりましたー!
創作の世界観が違うので設定的には変化する部分もあると思いますが、おそらく自分では今後動かす事のない子達になると思うので、こうして外の世界で元気にしてもらえたら嬉しいことこの上ないですよ!
里親と言えば、うちの黒禅のキャラデザは実は創作初期の頃にそういう里親募集の場所で一目惚れして譲り受けたものですねぇ。・・・いや、あんな破綻した性格とかはついてなかったですよ?さすがにw

話は戻りますが、もらわれていく彼らの個性を少しでも知ってもらえたらなぁと思い、当時のメモ書き一部抜粋的なものを少し晒そうかなぁと思いこの場を設けました。キャラデザの足しにしてもらえたら嬉しいですよーw
文章の方は中3の頃のまんまあげますからねwご容赦くださいw

○師匠と弟子

砂漠と荒野の広がる熱波の支配するテトロド地方。その中央に位置するクラグィーの町に住むアデル・サンドールは・・・
「いつまで転がっているつもりじゃー!さっさと立たんかい!」
砂漠で仰向けに倒れていた。
「ひどいです先生!人が一生懸命練習しているのに!!」
腹筋を使って勢いよく起き上がれば、赤髪の師匠が視界に入る・・はずなのだが目の前には唸りをあげて迫る白い壁。もとい、ハリセン。

スッパーーーーン!!

紙製と思えない威力で吹き飛ばされ、第二ノックダウン!
「うむ、我ながらナイススイングb」
満足げなのはいいですが、さっき「起きろ」って言いませんでしたっけ?
今度は手にしていた杖をついて起き上がり、ふんぞり返る師匠を睨みつける。
褐色の肌に日光から身を守るための焦げ茶色のマントを羽織っている。頭頂でまとめた赤髪はクラグィーの町でも特徴的。好戦的なブルーの瞳がアデルを見つめ返していた。町どころか大陸でも有数の美女、カルロン・ニジェ。アデルの師匠である彼女の二つ名は『烈火のカルロン』。
「お前のアレが練習といえるかぁ!!」
・・・滅茶苦茶好戦的。
「先生!弟子の頑張りをハリセンで無下にするなんて最低と思います!」
「いつまでも砂ウサギと見つめあってただけのお前が言うな!」
「あれは睨みあっててーーー」
「一時間も不動のアレを対峙とは言わん!」
「うっ・・・」
いや、彼の努力不足は認めよう。しかし・・・
「僕は、攻撃なんてできません!」
「・・・フフフフフ」
カルロンが不敵に笑む。やばい、殺気!
反射的に地面に転がった直後、先ほどまで座っていた地面が陥没。砂漠の地面なのにひび割れたクレーターが生じ、その中央ではカルロンの拳、そこに装備されたグローブ『飛燕のググレ』がめり込んでいた。
「ほうほうアデル、お前はこの3年間教え込んできた私の努力を無駄にする気か?」
つき立った拳を中心に円形の光が砂地に浮かび上がる。光の円は急速に拡大。赤色の光が術式を伴って更に展開。カルロンの肩口で炎が燃え上がる。
「ナニゴト?」
可愛らしい声が響いたかと思えば、炎の塊から三角の突起と四肢、茶色の毛糸に火の玉を括り付けたようなしっぽが生える。オレンジ色のアーモンド形の瞳が開いたそれは、炎をまとった火仔猫(フレイマーキャット)だった。
「ナァニ?オヤツノジカン?」
「残念だがフェイ、いつもの特訓だ」
「エー、マタあでる?」
カルロンがアデルにとって何の師匠かといえばコレ、魔術。   以下略。




○名乗りだって命取り

「くそぅ・・・何処だ・・・何処から・・・?!」
砂ばかりの戦場でアデルとフェンリルは迂闊に動けない。大人の身長の三倍はあろうかという大サソリが、地中から自分達を狙っている。
アデルを庇って受けた尾の一撃にフェンリルは倒れたまま動けない。
『・・・アデル、我を置いて逃げろ。町にこんな相手を連れ込む訳にはいかぬ。・・・こんな我でも時間稼ぎくらいは出来ーーー』
「何言ってるんだよ!」
解毒の呪術をかけている魔術師は使い魔の弱気な発言に対し恫喝する。
「一緒に帰るって約束しただろ?!フェンリルだけ残すなんて・・・僕が許さないから・・・!」
アデルは杖を拾い、傷ついた使い魔の前に立って見えない敵と対峙する。
「フェンリル、君は僕の事を高く見すぎているよ。弱い僕じゃもう町に逃げる気力なんて残ってない。・・・大丈夫だよ。町には僕よりすごい魔術師は沢山いるし・・・逃げきれないとわかってて逃げ腰になるくらいなら、君と一緒に戦って死んだ方がマシだ!」
『アデル・・・・・・』
小さな獣さえ倒せなかった彼が、なんと強い意志を持った事だろう。フェンリルは内心で苦笑しながら手足に力を込める。重かった上体が起き上がる。
ーーーこいつ、その歳で我を封印出来たことの意味を理解していないのだろうな・・・。
どうやってでもこの主人を守り抜く。大きく芽吹こうとしてる芽を摘み取るには早すぎる。
「少年、その心意気や気に入った」
「誰?!」
ふいに響いた声にアデルは思わず背後を振り返った。いつの間にやら、背後に雄々しい顔立ちの青年がいた。深紅のウェーブかかった長髪と黄金色の瞳が印象的である。
男は軽く膝を折ってアデルと視線を合わせる。アデルはきょとんとした顔で相手を見つめる。
「お兄さん・・・誰?」
「俺はこの大陸ジュシールの守り神だ。名前はガルーーー」
男の言葉が途切れ、代わりに鮮血が零れた。
「え・・・」
唖然とするアデルの目の前、男の厚い胸板から見覚えある鋭利な突起が突き出ている。大サソリの尻尾だ。
「おにいさぁぁぁん??!」
膝をつく男と寄り添う少年の前方で巨大な砂柱が立つ。あの巨大サソリが好機とみて姿を現したのだ。アデルはとっさに男を背後に庇う。
「嘘でしょそこは「俺にまかせろ」ってかっこよくキメて敵を倒しちゃうパターンじゃないの?!何しに出てきたのかよくわからないし、実質お荷物が増えただけだよ!出てくるにしてももっと場所と状況考えてよ!!」
「いやほんと・・・面目ない。精神にグサグサくるわぁ・・・」
矢継ぎ早に出た文句の羅列に謝罪が被さる。肩を掴まれ、強い力で引かれる。鮮血の筋を拭いながら、褐色肌の男が前に出る。
「あ〜これで8462回目の自己紹介失敗だわ」
「えと・・・ガル・・・なんとかお兄さん?」
『奴はガルタスだ』
しどろもどろのアデルにフェンリルが教えてくれる。ふとガルタスがフェンリルのほうを向くが、悪戯っぽい笑みを作っただけで再び顔を戻す。
「・・・知り合い?」
アデルが問うがフェンリルは「まぁ黙って見てろ」と目で訴えるばかりだ。

以下略


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