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2015年03月22日13:45

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素粒子論はなぜわかりにくいのか 〜場の考え方を理解する〜 <読書メモ>

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吉田伸夫著  技術評論社 2014
要旨  素粒子論の「やさしい解説」を何度聞いても、どうにも腑に落ちない…。それもそのはず、多くの人は、素粒子論を理解するためには避けて通れない「場」の考え方について、ほとんど学ぶ機会がないからだ。素朴な“粒子”のイメージから脱却し、現代物理学の物質観に目覚める、今度こそわかりたいあなたのための素粒子入門。
目次    第1章 素“粒子”という虚構;第2章 場と原子;第3章 流転する素粒子;第4章素粒子の標準模型;第5章 摂動法と繰り込み;第6章 何が究極理論を阻むのか


昨年に購入して以来途中まで読みかけるたびに体調を崩してしまい放棄していた本を読み終える(理解できたかは全く別だけど)。
読み終えてやはり著者の力をしても素人には「素粒子論はわかりにくい」ということが分かった、というのが現実。

それでも、素粒子論が粒子という概念から捉えようとすると余りにも沢山ある素粒子に、素粒子が一番の基本粒子なのか疑問が生じてくるが、それを場の理「場」という言葉は知ってはいる、改めて解説されてもやはり理解しにくい概念ではある。空間が完全に何もない空虚なところではなく無限の場というものが存在している、それも様々な場が重複して存在しているという。無限に小さな場に内部空間と外部空間(私たちが住む空間)があり内部空間と外部空間の間が振動しそれが波のようにつながるらしい。エネルギーを得て場の波が粒子のようにふるまった結果が素粒子らしい。

陽子や電子(あるいはそれを形作っている素粒子)が空間を飛び回りそれが物質を作っていることも実感としては理解しづらいが、物質の基が場の波が収斂したものという場の素粒子論は更にわかりにくい理論なのかもしれない。
※きちんと理解できていないので、間違った理解のもと書いた部分があるかもしれない。

素粒子論の解説書にはループ量子重力理論の立場からと超弦理論の立場から書いている一般書があるみたいで、ただでさえ分かりにく世界をますます複雑にして門外漢の理解を阻んでいるようだ。


※ループ量子重力理論と超弦理論
一般相対性理論と量子力学の双方を統一する理論と期待されている量子重力理論の候補に時空(時間と空間)にそれ以上の分割不可能な最小単位が存在することを記述する理論であるループ量子重力理論と物質の基本的単位を、大きさが無限に小さな0次元の点粒子ではなく、1次元の拡がりをもつ弦であると考える弦理論に、超対称性という考えを加え、拡張した超弦理論の2つの理論があるようだ。(ウィクペディアのループ量子重力理論、超弦理論を参照)

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