妻が私に言った。「あなたは、空とか星とか、役に立たないものが好きなんでしょ」
私「そうだけど」
妻「私は、役に立たないものは嫌い。私は、役に立つものが好き」
というわけで、今回は、空と星に関する曲を１０選してみることにした。
ちなみに、フランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語の順に、空は、Ciel , Cielo, Cielo, Himmel, 星は、Etoile, Stella, Estrella, Stern だとのこと。勉強になりました。
・ 曲 ミュージシャン アルバム
�� Cielo / Francesco Di Giacomo [ Il Banco presenta Francesco Di Giacomo . Banco D'accusa 1996 Itary ]
バンコの不世出のヴォーカリスト、フランチェスコ・ディ・ジャコモのソロ・アルバム。バックはバンコのメンバーが務めているので、このアルバムの実質は、バンコのアルバムに近い。曲名は、「空」。空へと帰って行ったジャコモ。オペラ芸術家であるかのように地上に舞い降り、不滅のサウンドを生みだし、そして、９０年代にイタリア復興を成し遂げた。それは、この深遠な声による貢献だったのだ。空を見上げながら、永遠へと届く響きだ。この声は、ジャコモしかいない。
�� Der Doppelstern（二重星） / Anyone's Daughter [ Piktors Verwandlungen(ピクトルの変身） 1981 Germany ]
エニワンズ・ドーターの「ピクトルの変身」は、ライブ一発録りにしては、完成され過ぎたオリジナル作品である。ナレーションとインストルメンタルで進行する緊張感の高い楽曲の最後に、「二重星」がコーラスで歌われると、ほっとする。エニワンズ・ドーターらしい優美なメロディー。泣きのギターで始まり、ダブル・ヴォーカルのジェントリーな展開。ラストにファンの歓声が聞こえて、初めて「スタジオ録音じゃなかったんだ」と気づくほどに完璧。
�� Non chiudere a chave le stella(星に鍵をかけないで）/ Locanda Delle Fate [ The missing fireflies 2012 Itary ]
ロカンダ・デレ・ファーテが「妖精」を発表したのが、１９７７年。それから３５年後の２０１２年になって、オリジナル・メンバーによるスタジオ作が発表された。１９７７年の「星に鍵をかけないで」は、レオナルド・サッソが歌っていなかったが、２０１２年はレオナルドが歌っている。彼が歌うと、枯淡な味わいがあって、配置されたキーボードの流麗さとともに、哀切な人生の秋の風情だ。
�� Surrounded by stars / Amon Duul �� [ Wolf city (狼の街）1972 Germany ]
アモン・デュール�兇虜嚢盞羣遒蓮■院■押■魁■戯醋椶裡緩腓△襦�それぞれが全く違ったサウンドなので、どれが最高とは言い難い。それでいて、持ち味が一貫しているところがすごい。レナータ・クナウプの少年っぽさを湛えた美しい声に、クリス・カーレルのヴァイオリン。メロディアスでありながら、シンセサイザーなどの音響がシュールな光景を描いて見せる。キーボードの空間が取り巻く星々を想起させる。
�� Star / Kevin Ayers [ Yes we have no mananas (今日はマニア―ナで） 1976 UK ]
ケヴィン・エヤーズは、前衛からやって来て、暗鬱で悪魔的な作品を発表していたが、スペインの島に移り住んだりして、この作品から能天気なポップに転換した。そもそもがボヘミアン気質の人だが、「いつも同じような音楽はやりたくない」と語っていた。この曲は、ケヴィンの能天気ポップの代表曲だが、それでもサビの部分は、もの悲しい。オリー・ハルソールが、ノリノリで、情感たっぷりのギターを披露している。
�� Mars, the bringer of war(火星、戦争をもたらすもの）／Emerson Lake & Powell [ Emerson Lake & Powell 1986 UK ]
エマーソン・レイク＆パウエルは、エイジアで多忙だったカール・パーマーの代役として、コージー・パウエルをドラマーとして結成。それでもカール・パーマーから、「ＥＬ＆Ｐ」という略称の使用は差し止められてしまった。サウンドは、ＥＬＰそのもの。この曲は、ホルストの「惑星」中の１曲だが、われらプログレ・ファンにとっては、キング・クリムゾンの「デヴィルズ・トライアングル」を思い起こさせる。４分の５拍子で進むリズムに乗せて、緊迫したサウンドが怒涛のように押し寄せる。レイクにとってはクリムゾン時代が懐かしい曲であり、エマーソンにとってはキーボードでオーケストラを表現する壮大な挑戦の曲。男女合唱もキーボードだと思われる。
�� One star / Aquaplanage [ Aquaplanage 2008 UK ]
ここからは、現代バンドが登場。イギリスのアクアプラネージは、ツイン・キーボード、ツイン・ギターの６人編成。専任ヴォーカルのスティーブ・カーニーの声は、清新な少年声。よく伸びるハイトーンが青空に抜けていくようだ。疾走感のあるリズム隊、分厚いキーボードと、シンフォとして理想的な資質を備えたバンドだ。この曲はクリスマス・ソングであり、生ギターにコーラスが入って、讃美歌のようだ。ヨッシー様の推薦。
�� Alpha Centauri / Mytho [ In the abstract 2010 Itary ]
イタリアのミソ（英語読みマイソ）は、４人組。１曲でエイジアのヴォーカルを２０年に渡って務めたジョン・ペインが歌っている。英語で歌う爽やか系のイタリア・バンドである。エイジアのようなポップ・ロックが基礎となっているが、透明感のある声はむしろアメリカン・プログレ・ハードを柔和にしたような感触だ。曲名は、「ケンタウロス座のアルファ星」。地球から３．６光年のところにある、太陽系に最も近い恒星である。
�� A cloud in the sky / Scaramouche [ Scaramouche 1994 Germany ]
ドイツのスカラムーシュは、ホルガ―・フンクをヴォーカリストとする基本編成の５人組。ジョン・アンダーソンに似た少年声が私の好みだ。しかしそれに加えて、５人のメンバー全員が選りすぐりの美青年。演奏力も優れているし、まさに理想のメンバーだったのではないか。チラチラと鳴る金属的なキーボードが印象的な曲。ギターはハード。マイナーだが、最高のバンドだ。
�� Belong to stars / Formmer Life [ Electric stillness 2012 Itary ]
イタリアのフォーマー・ライフは、アンドレア・デ・ナルディとマテオ・バラリンのデュオがヴォーカルとキーボード、ギターを演奏し、ドラムスとベースはゲスト参加。実質４人のバンドだ。語り風のオープニングに続いて、泣きのギターとハイトーン・ヴォーカルでドラマチックに展開する。しかし音像は穏やかだ。バンド名は７０年代を意識したというが、サウンドは、現代風で清涼感がある。鳩森様の推薦。
[次点] Star / Also Eden [ It's kind of you to ask 2008 UK ]
イギリスのオルソー・エデンは、基本編成の５人組で、専任ヴォーカルのヒュー・ロイド・ジョーンズは、ローヴォイスの男性的な声質で歌い上げる。演奏はタイトでスピード感があって、めまぐるしくも幻想的。ヴォーカルが全然違うけど、実はイエス風のシンフォ・サウンドなのだろう。ヨッシー様の推薦。
○そのほか候補にした曲（曲名／バンド名）
L'etoile/ Pollen, Burning sky/ Porcupine Tree, Cerebrate the blue sky/ Beyond The Blue, Chasing the sky/ Queensryche, Star/ Quiet World, Cielo di carta/ Montefertro, Descac el cielo/ Barca, L'anima del cielo /Calliope, J'ai des etoiles dans le nez /L'engoulevent, Il canto notturno della stella/ Sithonia, La stella di atades / Alluminogeni, Stella naanis /Metaphor, Alpha Centauri / Tangerine Dream, Alpha Centauri /Alpha Centauri, Marsbeli kronikak /Solaris
○バンド名 Crack The Sky, Kingfisher Sky , Sky Architect, Mind Sky, North Star, Shooting Star, Starcasttle, Starless, Stern Combo Meisen, Alpha Centauri
○プログレ／女王の曲１０選（２０１４年３月８日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1922853940&owner_id=9666295
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