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2014年12月05日23:15

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AC-3のこと

アキュフェーズが1983年に発売した三機種めのカートリッジ。

とは言ってもアキュのカートは86年にZYXを立ち上げた中塚氏が手掛けていることは周知の事実。
別にアキュが27年振りにいきなりAC-5を作ったわけではない。

さて、AC-3には因縁がありまして。
初代も二代目も、スタイラスクリーナーで針先を掃除をしていたら、突然カンチレバーが抜けたのである。
初代は保証期間内だったので本体交換してもらえたのだが、二代目の時はすでに生産完了、在庫なしでアウトげっそり
針先交換の専門家に見てもらってもダメ、2008年にオークションで再入手するまで15年以上、AC-3は悲しい思い出のカートだったのであります。

カンチレバーを支えるテンションワイヤーが切れるか抜けやすかったようで、オクにも同じトラブルと思しきジャンクを見かけることがあります。
アキュも悩まされたと思われ、現行AC-5の取説には耐荷重に触れた一文があり、対策を打ってきたな…と苦笑いしたものです。

作りはスタイラス、カンチレバー、インピーダンス、出力とも現代でも第一線で通用する贅沢なもの。

音はややスリムで繊細、シャープな切れ込み。それより忘れられなかったのが低域のソリッドさ。ブヨッとしたところがなく音程明快、この低域はなかなか他で得ることができないものでした。

ただ再入手したころから手持ちの機種は増加の一途、ことにAC-5を入手してから出番は滅多になくなりました。
同系統の音でスケールアップしたAC-5の前では存在意義が薄くなるのも仕方ないことです。

DL-302と似たバランスにもう少し大人の色気がある、という評価でしたが、302が破格のクオリティアップを果たしたのだから、こちらも再評価したいところです。

オルトフォン8N素材のリード線を30分ほど聴いて毎度のPC-tripleCに換えます。
高域の繊細な切れ込みはそのままに、低域のパワーアップに驚きます。
スリムという感じはほとんどしません。

ソリッドだった低域は芯のあるかなり押し出し感のあるものになっています。その傾向は少しずつ現われていたのですが、今回は顕著です。
昔はテクニカのPCOCCリード線でしたし、フォノイコもスピーカーも違います。
昔、若いころは細かった女が20年たって再会したら、結構デカいケツになっていた、みたいなウッシッシ

CDプレイヤーで30年使うことなど考えられませんが、カートリッジなら自分のシステムの成熟と変化を感じ取れる。
アナログならでは、昔の機種ならではの面白さだと感じました。

今年入手したカートの30年後…って考えると自分は80代突入、ちょっと考えられませんね冷や汗
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