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日記一覧

12月19日
2018年12月19日13:53

夢のなかで、畑中さんの顔がカラスになっていた。彼はうす暗い階段のおどり場で知らない誰かとたむろしていて、ぼくはそれを階下から見上げている。変わり果てた様相にぼくが驚くことはなく、ちゃんと畑中さんだとも認識していた。彼は丸椅子に腰をかけ足を組

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12月16日
2018年12月16日15:17

 どうやら携帯電話の誤操作で義父に電話をかけていたらしかった。でも、どういう誤操作をすればそんなことになるのかよくわからなかった。以前の履歴からリダイアルをしてしまった、というならまだ話はわかるが、常から義父とは電話でやりとりすることがない

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12月14日
2018年12月14日23:37

 初対面にもかかわらず、タメ口で話してしまうことがある。これは不敬ということではなく、相手がとにかく気さくで陽気な雰囲気があり、むしろ敬語を使うことが不自然に思えてしまうケースだ。出会った瞬間からその親密な笑顔に取り込まれ、気づけば間に距離

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12月11日
2018年12月11日10:18

 茂木田さんは水の綺麗なところに棲む生き物みたいに繊細で注意深い人だ。きっと彼の中には物事を精査するネットが、細やかに綿密に張り巡らされてある。だから、たとえスナック菓子ひとつをつまむにしても、すんなりとはいかない。それがどんな成分でできて

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12月7日
2018年12月07日08:44

配管の留め具に足をかけ、アパートをよじのぼった。なかなか難儀な道のりだった。当然のことながら壁面は侵入者に優しく作られてはいない。こちらにどれだけの正当性があろうとも、聞き入れる余地なく無情に立っている。むしろ反り立っている。ぼくは、すこし

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12月3日
2018年12月04日08:59

 近くの回転寿司屋に奇妙なくらい客が溢れかえっていた。道路にずらりと列ができ、みんな一様に腕をくんで前方の進み具合を見ていた。店内の待合所にも人がぎっしりと詰まっているようで活気に満ち、まさに繁栄をきわめるといった感じだった。  一方、その

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