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日記一覧

あとがき・8幾度も登場し、縦糸となった愛田恵子。彼女の自由な振る舞いが生きる事の芯だと思う。それは赤ちゃんの自由な振る舞いと通じる。生命の芯は、とても自由。それに沿う生き方が、生命を活かす。生命は生かし合いで成り立つ。個の自由は、全体の

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あとがき・7意識が自然界へ影響する。自然界は生命体の意識と肉体に影響する。大きなテーマだが、私が書く立場ではない。それに、そんな事は書きたくもない。私は、もっと小さな事を書きたかったのだ。個々の生命と個々の生き方を書きたかった。様々な人

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あとがき・6次第に意図した事から大きく外れる。天変地異は扱いが大きすぎるのだ。詳しく書き出すと、とても長くなってしまう。それには筋書きの設計が必要になる。今更、そんな事までしたくない。気ままに、自由に、勝手に書きたいのだ。どう終わらせよ

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あとがき・5例え話、フィクション、空想、ファンタジー。書きたい事は、そういう形体でないと表現できない。現実に近くなるほど、書きたい事から離れる。遠くなると、現実から離れる。離れたモノの中に、現実の芯が見える。個の病、個の悩み、個の回復、

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あとがき・4どう終わらせよう。いつ終わらせよう。その思いは常にあった。書くのは手が勝手に進める。それとは別に、思いもある。どのように、終わらせようか・・・対個人なら、ある程度は話せる。受け入れる人なら、ある程度話せる。だが、こういう公開

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あとがき・3実際の病はもっと複雑だ。心の書ききれないものがある。誰の心にも闇の部分がある。心とは、そういうものなのだ。綺麗な部分もあるが、それは一部。社会的には表に出せない、出さない方がいい。そんな面を書きたいわけじゃない。だが病は、闇

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あとがき・2最初の漠然とした思い。治療師を通して、病、健康、心、運、その他を書くつもりだった。人は様々だ。だから、一人一人、それぞれの事情がある。そして、縁があり風間陽水という少し変わった治療家を訪れる。基本的には、病だから訪れる。病の

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あとがき・1約3年8ヶ月、毎日書いてきた。いつもの通り、計画などない。その日、その日にパソコンのキーを叩く。その時はほとんど手任せだ。頭の中で組み立ってから書いているのではない。時間はおよそ5分くらいだろう。「あ」から始まって、「わ」ま

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カルテ番号 わ・9(84)愛田恵子がある実業界の大物を説得した。社会的な代表は、その大物になる。誰でも知っている大物がダミーとなっていただくのだ。ある程度の計画と実行は、大きな組織の一部として進める。実際は、事が起こればそれどころではない

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カルテ番号 わ・9(83)人手は足りない。陽水は基本的にクライアントには連絡しない。だが、今回は特別だ。今まで来院し、陽水と縁の深くなった人達に連絡する事にした。ここに来て生き方が変わった人達は多い。更に変わろうとしている人達も多い。もち

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カルテ番号 わ・9(82)渡部洋子が3度目の来院となった。更に変わっていた。人は僅かの期間でも変わる、変われる。自信と安定度が増していた。それまでの気配が薄い印象など微塵もなかった。生命力が活性し、本来の個性が現れてきた。幼い頃から母親役

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カルテ番号 わ・9(81)その後愛田恵子と陽水は関係する幾つかの組織について話した。他の長寿族の関わり方、方向性、危機後の救済方法。裏の権力からの万が一の危険に対する避難法。事情を知って協力してくれている普通人への接し方。相談する事は沢山

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カルテ番号 わ・9(80)陽水は少し考えてから言い直した。「時を動かせるわけはないですね。時に関係した意識に影響できる能力。例えば、ある場所で起こる突発的な事故。1秒早く通り過ぎれば。あるいは、1秒遅くなっていたら。そういう僅かな時は本人

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カルテ番号 わ・9(79)そこで陽水は急に閃いた。そして愛田恵子に言った。「愛田さん、もしかしたら、守る者は一人ではないかもしれません。守る者というか、守る能力ですね。二人が合わさって、発揮されるような気がします。それは個と集団の二通りに

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カルテ番号 わ・9(78)守る者。それは、力ではないはず。現代では力は権力か金力。そうでないもので、結果的に守る力になる。意識の変化。一人一人に小さな意識の変化があれば・・・集まれば・・・といっても意識操作のような能力ではないだろう。もっ

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カルテ番号 わ・9(77)「ったく、人間が滅びる事よりも、自分の繁栄を願う愚かどもが!」珍しく愛田恵子が声を荒げた。陽水はなだめるように言った。「権力って調和を乱す力ですから正常な判断が出来なくなるのですね。表の権力者の政治家も同じです。

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カルテ番号 わ・9(76)愛田恵子の話を要約する。元々長寿族の存在目的は、その種の存続が危うい時のサポートだ。人間以外の長寿族が具体的にどうするのかは知らない。人間の場合、その国の長寿族が何らかのサポートに動く。それは、自動的に役目に目覚

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カルテ番号 わ・9(75)せわしない一週間だった。翌々日に愛田恵子が来院した。例のごとく突然だ。陽水が留守になると想像しないのだろうか。実際は、いつも陽水一人の時に訪れる。本人は自然なのだろうが、感知しているとしか思えない。「はい、お土産

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カルテ番号 わ・9(74)長寿族は目立たぬように生き延びるのが基本だ。ところが陽水の周りに集まった長寿族は皆、目立つ。性格的に前に出ない百合や発動間近の渡部洋子も目立つ。昔と違い、現在は映像や記録が残ってしまう。目立つ人物は、場所を移動し

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カルテ番号 わ・9(73)百合は言った。「難しい事はわかりません。私は予言として未来の事を口走ってしまいます。でも確定した出来事ならば、未来は過去と同じです。変える事が出来ないなら、予言など意味がありません。意味の無い能力など、あるわけが

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カルテ番号 わ・9(72)百合には陽水の言葉は難しい。そんな百合の顔を見ながら陽水は話を続けた。「自然界は変化します。地震も豪雨も干ばつも自然の中の変化です。人間や他の生物にとって、その被害が大きい時があります。それには、人が関わっている

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カルテ番号 わ・9(71)陽水は思い出しながら話した。「人の意識が勝ち負けにこだわる時、自然界は荒れる傾向になる。その時は、そのまま受け取っていました。意識は自然界にも影響するのだ。単純にそう思っていました。生物の中でも人間の意識は特に影

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カルテ番号 わ・9(70)百合はもどかしげに言った。「上手く話せませんが・・・未来も過去もすぐ隣にいるような気がします。何かのきっかけで過去も未来も見える。それは、現在をどう生きるかの道標。全ては生きる為、生き延びる為にあるような気がしま

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カルテ番号 わ・9(69)百合は自分の予知能力に重きを置かない。本人に意識が無く言葉が出るせいか、他人事のようだ。自然体といってもいい。「ねぇ先生、私、これでも少しは考えたのよ。予知とか予言とかって未来の事を表すと思われているわ。でも・・

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カルテ番号 わ・9(68)次の日は吉永百合が来院した。柳玲香から連絡がいったようだ。「玲香さん、先生のところに来るのなら誘ってくれればいいのに。とはいえ、玲香さん、とても忙しいのです。私ともメールだけで、一週間も顔を合わせない事もあるわ。

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カルテ番号 わ・9(67)陽水は玲香に言った。「柳さん、もう一人家族が増えそうです。まだ発動の途中ですが、間違いないでしょう」玲香は驚かなかった。「何かある気がして、先生のところに来たのよ。危機が迫っているのに、手が足りない。先生はあまり

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カルテ番号 わ・9(66)来院した柳玲香は貫禄がついた。スタイル、美貌はそのままだが、雰囲気が太くなっている。最近は講演が多いようだ。海外の多くのビジネスマンとも交流が増えた。玲香は自分の役目を自覚している。その商才とタレント性を一つの目

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カルテ番号 わ・9(65)百合の予知能力と神秘性は新興宗教の教祖のようだ。その方面に売り出せば、信者が増えるだろう。柳玲香は政治家や財界人を信者にしようと考えた。ところが百合は自分の素材を表に出すのを嫌った。柳玲香はあっさりと諦めた。神秘

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カルテ番号 わ・9(64)柳玲香は発動したばかりだから、まだ時間がある。当分は同じ名前、顔でいられる。しかも超才色兼備だ。その美貌だけでも注目される。それを積極的に利用している。通常の長寿族の逆をしているのだ。もちろん、数十年後の変身もす

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カルテ番号 わ・9(63)洋子が来週を予約して帰ってからの一週間も動きがあった。風間陽水の治療院には長寿族が集まった。まず久しぶりに柳玲香が来院した。発動してから能力が鮮明になっている。柳玲香は人と人の間、社会に適応する能力だ。具体的には

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