夕陽を受けて - 吉田嘉七家なりに仕切つた畠の中で子供らの頬が赤く、切れた電線の間で雲が赤く、はみ出た鉄管の上で太陽が赤く、つきつめた感情のむかふでわたしも燃えてゐる「復員第一詩集 やけあと」 吉田嘉七 虎座社昭和二十四年一月廿日 発行定價
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死臭の道 - 一兵卒の緬甸鎮魂歌 藤吉淳之 戦場にて 闇の夜を渡河して間もなく急斜面駆けのぼり山上の部落占拠す 敵襲敵襲に銃把を握り伏せをれば草葉の露が頬濡らしくる銃弾が竹を貫き倒す音また匍匐す咽喉渇きつつ銃撃の音絶えしとき鮮血
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