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2008年07月10日21:13

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ヤムの聖霊

 今日は、岡山市内で分子整合栄養医学の症状別研究会「消化器疾患」があったので、朝からお出かけ……。会場に向かおうと、車を車庫から出そうとしたら、なにやら郵便受けに入っている……

 見ると、山陽新聞がビニール袋に入ってお試し版というかたちでポスティングされていたのですが、3〜4か月に一度ほどこういうサービスがあるけれども、こういう贈り物のようにやってくる新聞のなかには、タイムリーな掘り出し記事があったりするので、粗末にせずに、隅から隅まで目を通すようにしています。

 けれども今朝は僕がハンドルを握ることになっていたので、各頁をパラパラめくって大見出しだけをスキャンしたところ、15面の文化欄に、興味深い記事が……

 『東京で豪の画家・ウングワレー回顧展』……躍動感のある色と線アボリジニの世界観現出……とあるではないですか。

 ぼくは一度本物のアボリジニーの木彫りの作品展やタペストリー展を見ていて、こころのスイッチが切り替わり、意識変容が起こりそうになった体験があるので、アボリジニー芸術には一目を置いているのですが、ウングワレーさんは、もうずいぶん前のことになるけれどもNHKの教育テレビで取り上げられたことがあるので強い印象が残っています。

 会場は東京の六本木にある「新美術館」120点が28日まで鑑賞できるとのこと、近くだったら、絶対に駆けつけるところです。

 運転しながらだったので、用事が終わったらしっかり読もうと車の後部座席に新聞を放り投げ、とりあえずは2時間半の症状別研究会に参加……それが終わって昼食をとったあとは、1か月に一度行われる分子栄養学のディレクター会議に出席……。そこでまた、もしかすると僕の病態に効果があるかもしれない新しい治療法についてのニュースを得ることができました。

 詳しいことはここでは充分には語れないのだけれども、さまざまな栄養補給や医療機関の治療を受けていても、なかなか根源点な活力が戻らないケースが幾つかあります。もちろん、フェリチン低下症、機能性低血糖症、ピロリ菌感染による胃粘膜の強度萎縮(タンパク質を分解するペプシンや塩酸、胃を守る粘液などが極度に減って、本来は豊かな森林のように入り組んでいる胃粘膜がすり減り、本来なら外から見えるはずのない粘膜下の毛細血管が丸見えになってしまうような病態)などの改善が終わってもなお続く倦怠感、活力、エネルギー不足について、今、副腎の慢性疲労という観点からのアプローチを計ろうという動きが出てきつつあるのです。

 僕自身の病態説明をしっかり読んでくださった方は、最低限のステロイドを必要悪として過剰炎症を止めるために使わざるをえないことがわかっていただけることと思います。(ステロイド絶対悪視という信念体系をおもちの方からの民間療法的絶対善的アドバイスは遠慮させていただきます……もちろんその逆もまた当然、真なりなのですが)

 ステロイドを最低量使わないと炎症と痛みとで動くこともままならぬほどの状態になることがありますから、薬効は確かにあるのですが、それでも副腎皮質ホルモンの連用、多用が引き起こす副作用については、かなり専門的な知識を学びましたから、なんとかステロイド離脱をしてゆきたいのですが、いままでその手がかりがつかめなかったのです……

 栄養療法においては、ホルモン系の薬を体内に注入するのは、甲状腺機能低下症に対する甲状腺ホルモン以外は、否定的なスタンスをとっています。ビタミンにしてもミネラルにしても天然物と合成物はまったく異なるということ、天然物を銘打っていたとしても天然物にちょっと手を加えて成分純化をしたものと、真の天然ビタミンは、作用機序の面においても大きくことなってきます。

 ほんとうによいのは天然物の濃度をそのまま凝縮し、成分純化されきっていない混ざり物(もちろん汚染されているもは禁忌)前駆体(プレカーサー)で、栄養療法的な治療にはそうした成分を用いる必要があります。

 そして今、上述した副腎の慢性疲労の起死回生となるかもしれないと期待されているのが、男性ホルモンの前駆体となるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)です。インターネットで検索してみると、DHEAのサプリメントが通販で扱われていますが、実は、DHEAは、日本では薬品扱いとなっており、健康食品関連のサプリメントとしての民間利用は禁じられています。

 禁じられているというのは、それだけ薬効もあるということなのでしょう。そしてどれくらいの量を投与すればいいかを素人判断でなんとかできる代物ではないということが大切です。

 唾液中のストレスホルモンの量や血中のDHEA濃度などをしっかりモニターしながら、あくまでもドクターの管轄下で、慢性疲労症候群に対して処方してもらい服用するということになります。

 ぼくの場合は、自前のステロイドホルモン産生力があがって、外部からの人口的なステロイドを離脱してゆける可能性があるかもしれないので、ちょっとこの副腎慢性疲労症候群に対するDHEA療法には耳をそばだてているとこです。ちなみに、薬品として使われるDHEAの原材料はヤムイモと呼ばれる野生のイモなのだそうです。

 幸い、近々にも岡山でもこのような診断及び治療が可能になるということなので、少なくとも治験的に一度血液検査をして、DHEA処方対象となるかどうかをドクターと相談してこようかと思っています。



 こうして学究的で、オフィシャルな感じのする空間を出たあとは、人ごみ疲れで少しくたびれていたけれども、夕暮れ前のウォーキングを旭川の流域で行い、立派な赤い花を咲かせているクローバーの草群れに感動しながら、また可憐な花を分けていただき、家に戻ってきました。

 そして、その道すがら、ようやく朝刊のアボリジニーアーティストの展示会記事をまだしっかり読んでいないことを思い出して、読み進めてゆくと……


 絵画の主題は一貫して、祖先からの創成神話に包まれた生地だった
 多様した点描やボディーペインティングなどの民族文化に由来する
 鮮やかな色使いは、観念的でなく、
 砂漠の草花などの身辺の色を反映している
 
 そんな認識に立てば、無数のドットや太くうねる線描が
 民族文化に大切なヤムイモのつるだという解釈が、理解できる

 画面を埋め尽くす点描や色面にも、
 アボリジニーが聖なるものを覆い隠す描法を使うことを知れば
 抽象的な外観の下に何かが潜む感じとれる作品も少なくない

 (後略)



 ぼくを魅了して止まないアボリジニーの線描が、ヤムイモの蔓とつながっているということは、今日、初めてしったのでした。そしてまた、その下に書かれているアボリジニーの絵画の手法が、ぼく自身の手法ともどこか通底したものであることを感じられて、幸せでした。



 
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