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2017年05月21日21:01

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声劇台本を作成しました!「キューティクルアーク(後編)。」

キューティクルアーク。


※ 金銭が絡まなければ使用自由。
大幅な改変等はツイッター @annawtbpollylaまで要許可申請。

自作発言は厳禁です。 ※




この作品のスピンオフができました。良かったら見てくださると嬉しいです。
「キューティクルプラチナ。」
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1978329872&owner_id=24167653








所要時間:約30分




【注意事項】

1.いつどこに居てもそれっぽく発することができるであろう程度のSEが何か所か 必要となってきますので、先にSE役は決めておいてください。

2.登場人物はパープル(女性)、椿(女性)、魔人(男女)のメインキャラ達に 加え、魔物(男女)、主天使(しゅてんし)(男女)、熾天使(してんし)・ウリエル(男女)、熾天使・ラファエル(男女)、 熾天使・ミカエル(男女)、熾天使・ガブリエル(男女)、神(男女)が存在します。

(合計男性0名、女性2名、男女不問8名)

なお、主天使は前編だけ、熾天使のうちウリエル以外の三人及び神は後編だけに出演します。 また、ラストシーンに、唐突にある初登場キャラクターが出てきますが、 そのキャラクターはパープルさんの声の方が当ててください。

よって後編は(0:2:7)となります。


【本編】



後藤 椿「まさかこんな、その日のうちに来るなんて…!」

キューティクル熾天使・ラファエル「消え去れェ!」

後藤 椿「ひっ!………ん?」

キューティクル熾天使・ガブリエル「この鎖、やはり…!」

キューティクル熾天使・ラファエル「んっ、う…んぁ。」

キューティクル熾天使・ウリエル「く、早く解け!次に毒が来るぞ!!」

キューティクル熾天使・ミカエル「分かっている!はああああ!」

キューティクルパープル「流石に解かれたか…。後藤 椿さん。無事かい?」

後藤 椿「だ、大丈夫…です。でもこいつら、いきなり目の前に現れて…!」

キューティクルパープル「…いきなり目の前に現れた、か…。確認するよ。こいつらは、四体同時に一瞬で目の前に現れた。合ってる?」

後藤 椿「は、はい…。」

キューティクルパープル「…そこの貴様。貴様とは以前、一対一で戦ったことがあったな。貴様は恐らく相手の心が読めるのだろう。それで、私が今思っていることは当たりか?」

キューティクル熾天使・ウリエル「…。」

キューティクルパープル「なるほど。これは厄介だな。だが、今はこの幸運に感謝しなければな。まさかキューティクル熾天使が四体全員目の前に現れるとは。貴様達を全員倒せば、もはや敵はキューティクル神(かみ)を残して主戦力が全滅状態となる。」

キューティクル熾天使・ミカエル「噂に聞くとおり、舐めたやつだ…!その口、二度と利けなくしてやる。」

キューティクルパープル「良いだろう。ならばかかって来い。後藤 椿さんが家に着く前に現れてくれて良かったよ。この寂れた田舎道なら思い切り戦える。…後藤 椿さん。この敵は君が戦える相手じゃないけど、とばっちりを受けないようにとりあえず変身はしておくんだ。」

後藤 椿「は、はい…。えと…あ、あのお店の陰で着替えてきます!」

キューティクルパープル「レッドイクスパンション!」

キューティクル熾天使・ラファエル「皆さん、作戦通りに行きますよ!」

キューティクル熾天使・ウリエル「分かっている。」

キューティクル魔人「全員上空に飛んでいくいぬ!」

キューティクルパープル「なるほど、私は所詮ベースが人間。グリーンイクスパンションを連続で行使すれば空中戦闘も可能とは言え…不利には変わりない。」

キューティクル熾天使・ミカエル「ははは!味わうが良い。我らの力を!」

キューティクルパープル「そして無関係な民家に対してまで空中から火矢を放ち続ける、か。単純にして有効な作戦だな。」

キューティクル熾天使・ミカエル「はははは!!……な…。」

キューティクル熾天使・ウリエル「動揺するな。私達の矢を全て軽々と神縛りの鎖で弾き飛ばす程度、奴の情報から考えれば当たり前のことだ。」

キューティクル熾天使・ガブリエル「奴のレッドイクスパンション…。情報によるとあの能力は分身を作り出すものの筈。しかしその姿は依然として見えない。」

キューティクル熾天使・ラファエル「ガブリエル。あなたの目でも見えないのですか?」

キューティクル熾天使・ガブリエル「ああ…。全く見えないな。奴は攪乱させるために技名を叫んだだけで実際には使っていないのかも知れない。」

キューティクルパープル「…よし。キューティクル魔人。大体奴らの狙うパターンが読めてきた。そろそろ君が狙われる頃合いだ。私の背中にでもくっついていてくれ。」

キューティクル熾天使・ミカエル「お、おい。あいつが疲れ果てるのを待つって作戦だった筈だがあいつ全然疲れる気配なんか見せないぞ。どうするんだよ!」

キューティクル熾天使・ウリエル「!!…お前ラファエル、後ろ…」

キューティクル熾天使・ラファエル「なっ…。あっぅあっ。」

キューティクルパープル「パープルイクスパンション!グリーンイクスパンション!」

キューティクル熾天使・ウリエル「ラファエ…まずい!ミカ…」

キューティクル熾天使・ミカエル「ぁ…ぐ。」

キューティクルパープル「貴様も先ほどの奴と同じ所に行くが良い。パープルイクスパンション、グリーンイクスパンション。」

キューティクル熾天使・ガブリエル「ウリエル!一体これは何が」

キューティクルパープル「単純な話だ。私の心が読めようと、それを他の天使に伝達するより前に私の攻撃が当たれば何の意味も為さないというだけのこと。恐らく他の天使も何かしらの能力を持っているのだろうが、それを使われる前に毒で能力を封じ、強制的にキューティクル界まで瞬間移動してもらった。」

キューティクル熾天使・ガブリエル「お、おのれ…。」

キューティクル熾天使・ウリエル「だが私達だけで十分…はっ、まさか…。」

キューティクルパープル「残念だが貴様達も既に、オレンジイクスパンションで透明化した私の分身が出した鎖が触れている。…まあ説明するまでもなく、今は見えているだろうが。私の心を読むのに必死で、分身の心は読めなかったようだな。…消えてもらおう。」

キューティクル熾天使・ガブリエル「な、ふざけ」





キューティクル魔人「やった魔人!…あ、やったいぬ!」

後藤 椿「え、こんなあっさり…。私が着替えた意味なかった…。というか、あの化け物達って。」

キューティクル魔人「キューティクル天使隊の中でもキューティクル神(かみ)に次ぐ権威と強さを誇る四大キューティクル天使いぬ!それを全員まとめて倒したいぬ!パープルの毒を喰らった相手は最終的には全ての能力を失って人間以下の存在になるいぬ!」

後藤 椿「…ねえ、ところで気になってたんだけど…。パープルさん以外に仲間は居ないの?」

キューティクル魔人「今のキューティクルアークは5年前、僕達が亡命してきた時に結成されたいぬ。その時は七人居たいぬ。でも…ある時戦いで傷を負ったのが精神的にこたえたレッドがパープルに能力を託して引退したのをきっかけに、皆受験とか仕事とかを理由に能力をパープルに託して去っていったいぬ。」

後藤 椿「受験や仕事…。私も受験生だし、早く能力を託せると…ん?でもなんでインディゴの能力は、まだパープルさんが引き継いでいないの?」

キューティクル魔人「それは…。」

キューティクルパープル「彼女だけは私に能力を託さず、仲たがいしたからさ。」

後藤 椿「あ、パープルさん!…お疲れ様です。」

キューティクルパープル「結果、彼女はその能力を誰かに託すことなく能力を放棄した。その場合は…これはキューティクルアークが死亡した場合も同じなのだけど…物理的な距離に関係なく、相性の良い人が選ばれてその能力を無自覚に引き継ぐ。」

後藤 椿「パープルさんは受験とか大丈夫なんですか?」

キューティクル魔人「…。」

キューティクルパープル「私は元々学校にも行っていなかったし、今はただの無職だから何も問題ない。」

後藤 椿「…あ、5年前からってことは…中学生くらいの時からずっと戦ってたんですよね…。それは当然学校なんて…。」

キューティクルパープル「いや、それとは関係なく元々学校には行っていなかった。それから私が最初にキューティクルパープルになったのは小学6年生の頃。」

後藤 椿「…。」

キューティクルパープル「…そういうわけだから、他にやることのある君は早く能力を使えるようになって、私に託すと良い。きっとそうすれば奴らも君を狙うことがなくなる。」

後藤 椿「あの、パープルさんはそれで良いんですか?」

キューティクルパープル「実家がお金持ちな上に、親も放任主義だからね。案外なんとかなってるんだよ。…まあなんだ。インターネットゲームとかで時間をつぶすよりは、慈善事業で時間をつぶす方がまだ有意義だろう?」

後藤 椿「…分かりました。一刻も早くお渡しできるよう、頑張ります。これ以上かかわりたくないですし。」






キューティクル魔人「インディゴ…。出会ってからもう4ヶ月も経ついぬ。そろそろその力をパープルに渡して欲しいいぬ。」

後藤 椿「そんなこと言ったってできないものはできないんだからしょうがないでしょ。結界はもう出せるようになったけど、肝心の引き継ぎが何をどうやったら…。」

キューティクル魔人「きっとその能力もパープルに渡せば同じ4ヶ月でパープルは地球全体を覆いつくす程の結界を作れるようになってるいぬ。」

後藤 椿「さすがにそんな…。」

キューティクル魔人「パープルの毒だって元々敵の体力を奪う程度のものだったいぬ。それが鍛錬し続けた結果、智天使(ちてんし)相手でも30秒で能力を全て奪う程のものになったいぬ。」

後藤 椿「だから、そんなのはあの人がニートだから時間が有り余ってるってだけでしょ?しかもそんな生活を5年も繰り返してたら、そりゃそうなるよ。」

キューティクル魔人「…パープルはイエローの能力も持っているから、どんな怪我も病気もすぐに治るいぬ。だからいくら激しい修行をしても、無理をし続けて体調を崩しても、すぐに良くなるいぬ。でも、だからと言って同じことをする人が居るとは思えないいぬ。」

後藤 椿「…そんなの知ってるよ。…私が言いたいのは、そんなのと比べ」

(SE:シュタッ。的な。)←その場にジャンプして大げさに格好つけて着地することで出すことが可能。

キューティクルパープル「後藤 椿さん!結界を張って隠れて!」

後藤 椿「え、え?」

キューティクル魔人「何が起きたいぬ!」

キューティクルパープル「ついに来たんだよ。キューティクル神(かみ)が!」

キューティクル魔人「な!?」

キューティクル神(かみ)「安心しろ。我の狙いはひとまず貴様だけだ。キューティクルパープル…。」

キューティクルパープル「…貴様。気づかなかったよ。先ほど私と小瀬りあった時に一瞬で私に呪印を施していたな?」

キューティクル神「ほぉ。やはり知っていたか。ウリエルは表情が読まれやすい部類の者ではないのだが。」

キューティクル魔人「どういうこといぬ!?」

キューティクルパープル「どうもこうもない。以前話した仮説のとおりだ。こいつは少なくとも、グリーンイクスパンションを使える。…そして、最悪の場合こいつはそれだけじゃなく、キューティクルアーク固有能力七つ全てを使える。」

後藤 椿「な…!そんな。」

キューティクルパープル「勿論、基本能力である神縛りの鎖と身体能力強化も使えるのだろう?」

キューティクル神「そこまで予想が付いていながら今日(こんにち)まで投降しなかったとは、人間とは思ったよりも頭が悪いようだな。」

キューティクルパープル「私が狙いだと言うのなら、呪印をたどって着いて来い。思い切り戦える場所で仕切り直しだ。グリーンイクスパンション!」

キューティクル神「くっくっく。良いだろう。グリーンイクスパンション。」

後藤 椿「消えた…。」

キューティクル魔人「一人で行ってしまったいぬ…。僕達は足手まといいぬ…。」

後藤 椿「…どうせやれることなんか無いんだし、勉強の続きを……。」

キューティクル魔人「僕は他のキューティクル悪魔達にこのことを伝えて回ってくるいぬ。」

後藤 椿「…うん。………。……くそ、イライラする…。」





キューティクルパープル「レッドイクスパンション!」

キューティクル神「ならば我も、レッドイクスパンション。」

キューティクルパープル「く…。」

キューティクル神「生み出した分身は貴様の方が倍近く多いというのにずいぶんと押されているようだな。キューティクルパープル。」

キュ−ティクルパープル「!!オレンジイクスパンション!」

キューティクル神「…人間の体力でこれだけの分身をよく生み出し、維持できている。今の鎖も、よく躱(かわ)したと褒めてやりたいところだ。ぜひとも我の下で…そうだな。キューティクル熾天使・ルシフェルとでも名乗って他の天使を束ねてみる気はないか?」

キューティクルパープル「…地球にある伝承によると、そいつは後々裏切る天使じゃなかったか?」

キューティクル魔人「ああ…。皆を連れて来たは良いけど、結界が張られていて近寄ることもできないいぬ…。」

キューティクル魔物「畜生、死なないでくれよ、パープル…。」

後藤 椿「…はっ、はっ…。追いついた…。やっぱり、キューティクル魔人の後を追ってたら戦いの場所に着いた。」

キューティクル魔人「インディゴ!なんで君まで。危ないいぬ!」

キューティクル神「む。我らの神聖な戦いに無粋な野次馬が群がっているな。まあ良い。貴様との決着が着き次第、排除するとしよう。」

キューティクルパープル「…分からないな。私は…この1年くらいはもう諦め切ってしまっていたが、昔はブルーイクスパンションを使って、やって来た天使に『なぜキューティクル悪魔達を滅ぼそうとするのか。和解の道はないのか。』と尋ねたりもしていたんだ…。そしたら、全ての者が同じことを返してきた。『神が滅ぼせと言っている。』と。…神よ。貴様はなぜ、悪魔達を滅ぼそうとするんだ。」

キューティクル神「…くっくっく。ブルーイクスパンション。」

キューティクルパープル「な…。」

キューティクル神「うわべの言葉などではない。我の真なる心の内が、まっすぐ貴様に届いたであろう。」

キューティクルパープル「『先代の神がそう言っていたから。』…なら、貴様も、その部下も、誰一人として悪魔達を恨んですらいないと言うのか!」

キューティクル神「そのとおり。我らは先代の教えに従っている。それこそが絶対なる正義。それを、先代のキューティクルアークの力に怯え、和平などを結ばされたあの屈辱…!絶対に許しはしない。だから我は神としての力の殆どを犠牲にして、キューティクルアークの力を研究、我が身に再現することを悲願とした…。そして今、それが完全なる形として、叶ったのだ。」

キューティクルパープル「…本当に、本当にどうしようもない奴だな。」

キューティクル神「だがそのどうしようもない奴に、貴様は負ける。なあに殺しはしない。殺してしまったらキューティクルアークの力がまた別の者に移ってしまうからな。キューティクル界に連れ帰り、洗脳して我の手駒にしてやろう。そういうことが得意な天使も我の側近に居るのだ…。」

キューティクルパープル「…それはどうかな。こぉぉぉぉぁぁぁああああ!」

キューティクル神「む…。何っ!!」

キューティクルパープル「私が大量に生み出した分身は、私の神縛りの鎖を隠すためのもの!そして!直接掴んだぞ、キューティクル神。鎖は千切れても、この腕は千切らせない。」

キューティクル神「くっ…!分身達よ!本体を狙え!!」

キューティクルパープル「そうは行かない…。分身達!神の分身の足を止めてくれ!」

キューティクル魔人「や、やった魔人!いや、やったいぬ!キューティクル神を掴んだいぬ!」

キューティクル魔物「ということは、奴の体に呪印することにも成功している筈。ならばもう、キューティクル神はグリーンイクスパンションで一方的に逃げることはできない!」

キューティクル神「くっ!オレンジイクスパンション!」

キューティクルパープル「オレンジイクスパンション!」

キューティクル神「なっ…。なぜ掴んだままで居られる!オレンジは透過の能力の筈だ!」

キューティクルパープル「どうやら勘違いしているようだ。オレンジの能力は正確には、自分の体を一時的に異空間に送り込むというもの。結果的に攻撃も当たらず姿も見えないので、説明の便宜上、透過だの透明化だのと語っていたのだが…騙してしまっていたのならそれはすまないな。」

キューティクル魔物「…二人の姿が再び元に戻った。パープルが掴んだままだ!…だが、この状態からどうやって勝つんだ…?」

キューティクル魔人「お互いパープルイクスパンションくらいしかこの状況での有効打はない…と言いたいところいぬ。でも、あの能力を持つ者は自分で自分の毒に侵されないように、体内に強力な抗体を持っているいぬ…。つまり、この状態では純粋な殴り合いしかできないいぬ。」

後藤 椿「同じ能力を持つ、神と人間が殴り合うなんて、そんなのどう考えても人間に勝ち目なんか…!」

キューティクルパープル「だあっ!」

キューティクル神「くくく。」

キューティクルパープル「…くっ…。」

キューティクル神「これはすまないことをした。なに、殴られそうになったからついインディゴイクスパンションを発動させてしまったのだよ。…随分と拳が痛そうだな。」

キューティクルパープル「…羨ましい限りだな。その力、私もちょうど欲しかったところだ…。だが、今となっては……持っていなくて良かった。」

キューティクル神「なんだと…?」

キューティクルパープル「パープルイクスパンション!」

後藤 椿「えっ!?」

キューティクル神「何かと思えば…。そのようなものがこの我に…。…っ!?」

キューティクルパープル「残念だったな。今まで天使達に対して喰らわせていたのが私の本気だと思ったか?本気で打ったら…死んでしまうだろう。だが貴様は神だ。まあせっかく手に入れたその能力は消滅するだろうが、きっと死にはしないさ。」

キューティクル神「ば、ばかな!イエローイクス…!」

キューティクルパープル「その能力で私の毒は消せないことは知っているだろう?できるのなら、毒を喰らった天使達を治癒させ、再び送り込むことだってできた筈なのだからな……ゴフッ…。くくく。」

キューティクル神「!?…まさか、貴様。」

キューティクルパープル「なるほど、予想どおりだ。私の本気の毒…。流石の私と言えど、体内にある抗体がまるで役に立っていないな。」

キューティクル神「狂っているのか貴様!この、離れろ!!さっさと死ね!!」

キューティクル魔人「ああっ!こんなのどう考えても先に倒れるのはパープルいぬ!やめるいぬ!」

キューティクル神「この娘(むすめ)…!毒で弱り切っている上に我に何度も殴られているというのに、なぜ倒れない…!!このままでは本当に…本当に我の…全てを犠牲にしてまで得た我の力が!!」

後藤 椿「くっ!奴の張った結界が弱まってる!もう少し、もう少しで結界を破って加勢に行けるのに!」

キューティクル魔物「パープル!」

キューティクルパープル「…く、く、く…。」

キューティクル神「…この、くたばれ!」

キューティクル魔人「!…鎖が…消えたいぬ。」

キューティクル魔物「キューティクルパープルの能力が…」

後藤 椿「そんな、パープルさんの力が…先に、完全に消えた。」

キューティクル神「とどめだ!そのまま死ね!!」

後藤 椿「パープルさん!」

キューティクル魔人「死んじゃダメいぬ!」

キューティクルパープル「インディゴ…」



キューティクルパープル「イクスパンション。」

キューティクル神「!!」

キューティクル魔人「…あれは。」

後藤 椿「…え?あれ…。」

キューティクルパープル「だから言っただろう。この能力は、ついさっきまで結界の外の、後藤 椿さんが持っていたもの。だから他の能力と違って、消えずに済んだ。」

キューティクル神「ばかな…!そ、そんな!」

キューティクルパープル「それはそうと、私の他の能力は全て消えた。…よって、もうそれ以上貴様が弱ることはないが…。貴様の能力もたった今…全て消えたことに気づいているか?」

キューティクル魔人「パープルー!」

キューティクル魔物「助かって良かった!」

後藤 椿「すぐに応急処置だけでもしないと!」

キューティクル神「な、結界を張った筈なのに…なぜ奴らが中に。そ、そんな…。まさか本当に、我の力が…。」

キューティクルパープル「さて、もう貴様を送り返すことはできないが放っておくわけにも行かない…。悪いが貴様は、ここで逮捕だ。」





キューティクルパープル「…ん、っ。」

後藤 椿「あ、もう起きた…。流石パープルさんですね…。」

キューティクルパープル「…どうも。神はどうなった?」

後藤 椿「今、キューティクル悪魔達が牢獄に入れて監視しています。」

キューティクルパープル「…なんとかして、奴もキューティクル界に返してやらないとな。」

後藤 椿「大変だったんですよ。その大怪我をどうやって病院の人に説明するかとか…。」

キューティクルパープル「…ふふ。ありがとう。」

後藤 椿「そんなことは良いんです。ただ…。本当に死んじゃうんじゃないかって、怖かったんですから。」

キューティクルパープル「死なないで済んだのは、あの時君が結界の能力を私にくれたからだよ。」

後藤 椿「…本当は一回くらい、キューティクルインディゴ!って名乗ってみたかったりもしたんですからね。それがもうあげちゃったせいでできず仕舞いなんて。」

キューティクルパープル「…この力は、責任を持って平和のために使わせてもらうよ。そうだな…。名誉キューティクルインディゴの、後藤 椿さん。」





後藤 椿「先輩はその後、3ヶ月間、結界の力を鍛錬し続け…あの時は冗談かと思って、相手にしていなかったけど、本当に…。地球全体を結界で覆いつくしたのだった。」

キューティクルパープル「この結界は、私が死ぬまで消えることはない。…私が死んだ後どうするのかは…まあ、未来の平和は、未来を生きる子達が責任を持って守ってくれ。私は今の平和を守るので精一杯なんだ。」



財部 豊(たからべ ゆたか)「さて、と。キューティクル魔人。君はもう私の目には見えなくなってしまったが、きっと見守ってくれていると信じているよ。私の5年間は、傍から見ればただの現実逃避ついでの慈善事業なんだろうけど…私にとっては、かけがえのない5年間だったんだ。そして…。」



後藤 椿「彼女…。キューティクルパープルの戦いは終わった。しかし、彼女……。財部 豊(たからべ ゆたか)の戦いは、始まったばかりだ。」





完。

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