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2014年01月31日07:14

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年末年始の旅25、日高・様似B級グルメ、ローカルバーガーショップ「Q&Q」(1/4)

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年末年始の旅のネタのmixi日記を順番に書き上げてアップしてきたが、これが最後のネタである。

ようやくここまできた。

12月に名物の「山賊焼」を食べに日高・浦河へ行ったが、現地で浦河のマイミクさんが食事に付き合ってくれた。
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その際、雑談の中で「昔浦河にもお店があったけど、『Q&Q』というローカルバーガーショップが様似には今もあるんですけど知ってましたか」などと言う。

大手ファーストフード店の北海道進出やコンビニの台頭で、今や北海道のローカルファーストフード店は壊滅的な状況である。

今も人気があり勢いを保っているのは函館本店のバーガーショップ「ラッキーピエロ」と札幌本店の餃子&カレーの「みよしの」くらいで、かつては道内に6店舗展開していた「ジョイパックチキン」はかろうじて釧路だけ1店舗残っているが、「カナディアンフライドチキン」は2年前には営業していた登別・幌別店はその後行ってみたら「しばらく休業」の貼り紙が出ており、その後営業再開を確認できず辞めてしまった可能性が高い。
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人口が少なく、市町村合併しても町しかない日高地方で、しかも交通の要衝で通過する客が多い町でもないど田舎の様似などノーマークで、そんなところにローカルバーガーショップがあること自体奇跡だと思うし、それが今でも残っているなんてびっくりである。

これは非常に気になる。

しかし、襟裳岬があるえりも町の隣の様似町などどこかへ行く途中で通ることなどなく、隣の浦河町には魅力的な「かつめし」と「山賊焼」があるし、様似へ行くのはかなりハードルが高い。

何かのついでに行けるところではないから大変である。

年末年始の旅では「青春18きっぷ」を使うことにしたが、最終日は泊まっている札幌から1月4日に帰る予定だった。

様似は日高線の終点で、日高線は普通列車しか走っていないから特急に乗れない「青春18きっぷ」で行けるし、早起きできて札幌を6:33に出発できれば11:19に着ける。

様似12:09発の折り返し列車に乗れば、年末年始の旅初日にクルマを置いた浦幌まで「青春18きっぷ」だけで帰れる。

様似滞在時間は50分しか確保できないが、次の列車にすると浦幌まで帰れなくなるし、バーガーショップならいざとなれば店内で食べる時間はなくても帰りの列車で食べるテイクアウトくらいはできるだろう。

とにかく、ここで行っておかないとわざわざ様似に行くのは大変なので、当日札幌で早起きできたら様似に行っておきたいと思った。

ただ、正月で営業しているか分からないので、年末のうちに電話して年明けは何日から営業するのか問い合わせたところ、「5日からは営業することに決めたが、4日は営業するか休むかまだ分からない」とのことだった。

1月5日は日曜だが、仕事の関係で釧路での会合に出なければならない用事があったから、4日から営業していなければ年末年始の旅のついでには行けない。

何末年始の旅に出る前日、再度お店に電話を掛け、「年明けは1月4日から営業するか5日からにするか決まりましたでしょうか」と確認した際、「浦河の知り合いから『様似にQ&Qという店があるよ』と紹介され気になっているが、自分は釧路に住んでいるからなかなか様似へは行けず、4日に営業しているならその日は札幌に泊まっているから早起きすれば様似へ行ってからでも帰れるのだが、『行ってみたら休みだった』というわけにはいかないんです」と事情を話すと、「それなら1月4日からお店を開けましょう」と言ってくれた。

お店を開けさせることになっちゃったわけで、当日は早起きして札幌6:33発で出発して様似へ行かないと申し訳なく、前夜遅くまでススキノで痛飲して二日酔い気味ではあったが、年末年始の旅10日目、最終日1月4日は意地で早起きして、寝不足ではあったがともかく計画通り札幌を出発した。
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恵庭と苫小牧で乗り継ぐ行程で、苫小牧までは寝過ごしちゃったら様似へ行く日高線に乗れなくなっちゃうので寝ないように頑張り、苫小牧8:00発の日高線様似行きに乗り込んでから爆睡し、静内の前後以外は車内ではほとんど寝ながら様似に着いた。

「Q&Q」は様似駅前から国道を右に出て3分くらいのところにあった。

ウインドーにカッティングシートを切り貼りして書かれた独特の字体のメニュー、手づくり感満点の装飾の店内など、これは懐かしいな(写真2・3)。

初めての訪問だが、自分が子供の頃から高校生くらいまでの昭和40・50年代まで、ちょっとした街ならどこの街でもこんな感じのローカルファーストフード店があった。

少年時代、放課後に普段行くのは近所の駄菓子屋だったけど、お小遣いもらった日は自転車に乗って駅前に行ってこういう店に行くのがぜいたくだったな。

メニューなんか手書きのままで、昭和50年代の光景そのものである。
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これはすごい。

カウンターには店主と思われるおばちゃんが1人おり、「年末に電話した釧路の者ですが、今日から開けていただいてありがとうございます」と伝える。

さて、何を食べようかな。

「スペシャルバーガー」を食べてみようと思ったら、今日は中に入れるポテトサラダを準備していないと言う。

今日から開けさせた手前無理も言えないから、代わりに「チーズバーガー(270円)」と「フライドポテト(220円)」を注文。

チキンはフライドチキンのほかにザンギもあるんだな。
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それなら「ザンギ(270円)」も食べてみよう。

あまりの懐かしい雰囲気に、夕飯用にテイクアウトで「スタミナバーガー(270円)」と「フィシューバーガー(270円)」も注文。

ちなみに、手書きのメニューには「フィッシュバーガー」ではなく「フィシューバーガー」と書いてある。

ほどなく「チーズバーガー」が完成。
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内容は「手作りバーガー、チーズ、レタス、キュウリ」で、手作りと言うバーガーパティは薄っぺらく独特である。
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おそらく大きなパティを作って凍らせたものを1枚分の厚さにスライスしたものではないかと思うが、なかなかおいしい。

わざわざ釧路から来てくれたからとサービスでコーヒーも出してくれた。
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そしてフライドポテトも出来上がった。
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様似での滞在時間50分ではゆっくりはできず、ザンギは食べて行く時間がなさそうになってきたのでテイクアウトに変更してもらう。

その間おかみさんといろいろ話もしたが、「Q&Q」という店名の意味は父親の名前「九右衛門」から取ったらしく、当初はお兄さんがやっていて、一時は浦河にもお店を出しており、妹に引き継いで37年になるそうだ。

それだけならともかく、おかみさんがとんでもないことを言い出した。

昔は様似高校が前にあって高校生達で繁盛していたが、高校が駅の先に移転して来店客が減った上、その後少子化も進み、さらにコンビニもでき、並びにできたツルハドラッグで100円台でハンバーガーを売るようにもなって近年は厳しい経営が続いており、この正月にじっくり考え、65歳を機に3月で辞めることを決断したと言う。

初めて行って閉店を決めたなんて聞くとは思いもせずびっくりしてしまったが、確かにトイレは汲み取り式のままだったし、手洗いは水が出なくなっており代わりに消毒ジェルが出てくる状態で、設備投資などできる状況じゃないことは聞かなくても理解せざるを得ない。

「40代以上の世代には懐かしい貴重な店なんだら、65歳なら年金も満額出るんだろうしもうちょっと頑張って欲しい」と伝えるのが精一杯だった。

しかし、今までずっと仕事ばかりで遊びにも行けなかったから、カラダが元気なうちに旅行もしたいなどと言うのを聞いたら返す言葉もない。

残念だが「辞める前に昔ながらの懐かしいお店に来られてよかった、閉店までにもう1度必ず来ます」と伝えることしかできなかった。

後ろ髪を引かれる思いだが、様似で許される滞在時間は50分しかなかったから、テイクアウトで注文していた3品を受け取って駅に向かうよりほかない。

さて、テイクアウトした3品のうち、帰りの日高線の車内で「ザンギ」だけは食べてしまう。
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函館・ラッキーピエロのチャイニーズチキン同様一部ニワトリの羽毛が残ったまま揚げられているザンギだが、味はおいしかった。
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次回はフライドチキンを食べてみようと思う。

そして、テイクアウトした残る2品は夜まで持ち歩き、新得から乗り継いだ帯広行き車内で夕食として食べた。

こちらが「豚バラ肉、スライス玉ねぎ、レタス、チーズ」という「スタミナバーガー」。
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こちらは「白身の魚、レタスキュウリ、タルタルソース」という「フィシューバーガー」で、これがいちばん具が大きく、バンズからずいぶんはみ出している。
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北海道では安いホッケでも使っているのかと思ったが、しっかり白身のタラフライで、これは旨い。
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マイミクさんに教えてもらって連絡したら1月4日にお店を開けてくれることになってすぐ行ってみたが、まさか3月で辞めることにしたとははなはだ残念ではあるが、47歳のオッサンが目を輝かせながら買い食いしていた少年時代から時が止まったようなローカルファーストフード「Q&Q」がやっているうちに訪問できてよかった。

閉店までに必ず再訪しようと心に誓った。
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