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自称「全日本卵でとじてないカツ丼評論家」のボクとしては、北海道では訓子府(くんねっぷ)がアツい。
常呂郡訓子府町は、オホーツクの拠点都市である北見市の隣町で、人口6000人の農業と林業の田舎町なのだが、訓子府では食堂ならどこでも、「カツ丼」と言えば卵でとじていない醤油味のタレに漬けたとんかつが乗っているカツ丼が出てくる街なのだ。
訓子府生まれの子は、高校に進学して北見に通うようになるまで、卵とじのカツ丼を知らず、カツ丼とは醤油味だと思っていると言われるほど、訓子府ではそれが当たり前らしい。
それなのに、隣の北見にはなく、きわめて狭い地域限定でのみ市民権を得ているカツ丼で、訓子府では卵とじの普通のカツ丼は基本的に存在しない。
かように「全日本卵でとじてないカツ丼評論家」としては訓子府は外せないのだが、訓子府は釧路から180km離れており、中途半端に遠い上、鉄道も廃止されてしまって、列車では行けない。
うんと遠ければ、きちんと計画を立てて旅行にでも行こうと思うのだが、そこまで遠くない。
かと言って、クルマで片道3時間半掛かるから、「ちょいと行ってくる」わけにもいかず、なかなか行けない。
17日に網走で飲んで友人宅に泊めてもらい、翌日は夜までに釧路に帰れればよく、18日は友人と朝風呂に網走の温泉へ行き、風呂から上がったのは11時だった。
網走からなら訓子府まで70km、1時間ちょっとで行け、ちょうどいい時間だし、今日がチャンスだ。
友人も付き合ってくれると言うし、昼飯にカツ丼を食べに訓子府へ向かった。
訓子府に着き、「食事処 柏」に入り、早速カツ丼(850円)を注文。
甘辛の醤油ダレに浸したとんかつが乗ったカツ丼、タレに浸し過ぎてはおらず衣はパリッとしており、食感も心地良い。
2回目の訓子府のカツ丼、やっぱり旨かった。
さあ、次は日高・浦河の「かつめし」の順番だな。
こっちも遠いなぁ…
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