禁断症状

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とにかく二月は忙しかった。

釧路にいる日が半分くらいしかなく、駐在一人だからそうなれば当然仕事は超多忙となり、昼飯はサッと済ますことが多かった。

夜も遅くまで掛かり、泉屋の営業時間までに仕事が終わらない。

今月もあさってから東京へ出発するから忙しいが、もうダメだ。

今日は、朝起きた瞬間に「今日は何が何でもスパカツ！」と決めていた。

ソースが跳ねてもいいように、いちばんボロいスーツと紺色のカラーシャツで出勤した。

お昼に泉屋本店へ行き、メニューを見るまでもなく「スパカツ、鉄板熱々で！」と注文。

ほどなくジュージュー音を放ち、大量の湯気と共にスパカツが運ばれてきた。

フーフーしながら食べるが、後半は麺は焦げてパリパリになって、ミートソースは水分が蒸発したぽそぽその「イリチー」状態、うんうんこれだぜ！

もはやこれは「スパゲティーミートソース」とは違う食べ物だ。

満腹になり、満足して、落ち着きも取り戻したが、午後の仕事は眠くて困った。

こりゃ「スパカツ中毒の禁断症状」だなぁ…