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スピリチュアリティーの学際研究コミュのスタバでトラパが行われました

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先日は暑い中お集り頂きありがとうございました。
本当に楽しく中身の濃い時間でした!
皆さんの感想やディスカッションの続きはこちらにお願いします。

以下に資料をアップします。


2009.07.26 新宿 スタバでトラパ資料
テーマ
1.スピリチュアルな視点からの罪悪感克服
2.ポジティビティとネガティビティの統合的スピリチュアリティ
3.愛他的になるのはどうやって可能か


2009.7.10 相模女子大 第二回SSD研究会 レジュメから
「スピリチュリティと罪責感−−アルコール依存症者の自助団体の取り組み」
葛西賢太(宗教情報センター)

1.スピリチュアリティと罪責感
・religion/spirituality:institutional/personal
・罪の強調は宗教的?……確かに、米国の超保守的なクリスチャンなどは、罪を強調
・罪責感は、個人の自由なスピリチュアリティの発現と対立する?
・和尚ラジニーシの、罪責感への執れを超越する教え、など
・W.James『宗教的経験の諸相』 一度生まれ型:生来からのポジティヴ・シンキング
二度生まれ型:罪責感の急激な転換、回心
・『魂の暗夜』
・異常な罪責感は、そのままではやはりネガティヴ

2.Spirituality of Imperfection 不完全を許容する霊性
 不完全なものと神聖なものの結びつきは、物語を通して
 現在の不完全に、よいもの、あるいはよいものに向かう方向性を加える。
 人生を語ることで意味が与えられる 意味を探し求めながら語る
 Kurtz and Ketcham, Spirituality of Imperfection
・人生物語 過去←現在→未来 人生という旅に深い意義を

3.Alcoholics Anonymousについて
断酒(≠禁酒)自助会
・1935創始 William Griffith WilsonとRobert Holbrook Smithという二人による
・Billの宗教体験 人格的な神を嫌悪 自分が理解できる神に罪を告白⇒レスポンスとしてのHot Flash体験
・Bobとの出会い
・ 不完全を仲間に正直に認めるという倫理と、認めうる場の提供⇒Alcoholics Anonymousへ 200万人
・ 「神」はこの断酒にどう関わるのか? 未解決の謎

飲酒渇望と宗教体験の意味
・生涯にわたって、体験は何だったのか、どうすれば普遍的にできるのかを模索
・Spiritus contra Spiritus ユング アルコール依存自体が持つ、深い「霊的渇望」
渇望に正直になり、それを語る仲間のうちに、今日一日の断酒という奇蹟の、日々の継続

アルコール依存の重さ
・福岡市職員記事 3年前の8月 大量飲酒、暴走、ひき逃げ、隠蔽の企て、三幼児死亡
・危険運転致死傷罪
・しかし、彼の飲酒癖の問題を、誰も見抜けなかったのか⇒アルコール依存という病気の怖さ
・責任の重さ⇒強烈な罪責感 だが、それを上回る飲酒渇望
・20年やめても簡単に再飲酒 自転車、タクアンのたとえ

4.罪責感に圧倒されながら、どう乗り切るか
・罪を償う手順の大切さ やる機会があったらやる
平安の祈り(ラインホールド・ニーバー)の普及
・罪責感のマネジメント 保留にして『タメ』を効かす智慧

「底突き」の真正性をめぐる落とし穴
・徹底的に地獄を見ればやめられる? そんな簡単なものではない。
・それでも、真に地獄を見ることは、病理を自覚し、断酒の必要を痛感するきっかけにはなる(底突き)
・どうやって、底突きの真正性を見るか
・やめ続けることで、その底突きは本物であったということを確証
・死に比すべき体験(底突き)と、そこからの再生(回復)

5.機関誌「Box-916」から
・『死に比すべき体験』の実際の中身は?
缶コーヒー、連続飲酒、交際相手に金をすられる、インテリの苦悶2例
 仲間の死
・「回復」とは ≠断酒
・断酒後の苛立ち、不安、寂寥感、現実的な問題…⇒再飲酒の危険も
・罪責感のマネジメント
・苦悩があるゆえに際立つ、不完全な日常の貴重さ


文献
W.ジェイムズ『宗教的経験の諸相』岩波文庫(上下)
Kurtz and Ketcham, Spirituality of Imperfection: storytelling and the journey to wholeness, Bantam, 1992.
葛西賢太『断酒が作り出す共同性−−アルコール依存からの回復を信じる人々』世界思想社、2007年。
やまだようこ『人生を物語る−−生成のライフストーリー』ミネルヴァ書房、2000年。
葛西賢太「アルコール依存からの再生ーー断酒自助会AAの機関誌に見る『回復』体験談」、東洋英和女学院死生学研究所『死生学年報2008』リトン、2008年。
AA日本出版局訳編『アルコホーリクス・アノニマス』NPO法人AA日本ゼネラルサービスオフィス、2000年。
葛西賢太「オックスフォードグループ運動における〈心なおし〉の実践とその意義」『宗教研究』361号、2009年9月刊行予定。


〈清志朗さんのメモ〉
・ものがたりと全体性
 人の心は、ものがたりの集合体。満たされないものがたりを、繋いでいくことで、全体性を回復していく。

・アルコールアノニマス
 匿名で、それぞれの実体験に基づく回復のものがたりを、同じ悩みを持つ人たちに語る。この語ることで、自らがアルコール依存しないシナリオのモードへと切り替わっていく。
 
・体験談がなぜ強力な力を持つのか
 体験談は、回復までの色々な出来事を通して、「私」という個の内面で感じたことを、感じた通りに話すこと。主観的に語ること。主観的に語ることは、間主観的な構造、つまり人と人との心の内面での繋がり、人と文化、文脈、場の雰囲気といったものとの繋がりと、個の内面である自分の感じ方を見つめる作業であると思う。 この作業は、決して自己中心的に行うのではなく、人のことを常に思うということで上手く作用すると思われる。自己中心的に作業をしていくと、間主観領域を紐解いていくことは難しい。
これは瞑想で、アルコール依存症が解決するかを考えて見ると面白いと思う。個の内面を主観的に見ていく傾向が強い瞑想では、間主観領域の紐解きは難しいだろうなと思った。

・ユングからビルへのアドバイス  スピリットとスピリトゥス
 アルコール(スピリット)への渇望は霊的なもの(スピリトゥス)への渇望の現われである。だから、スピリチャアリティでアルコール依存症を治すことができる。

・底つき
 アルコール依存症という抜けられない無現ループから、抜け出すきっかけが「底つき」。死ぬような究極の体験である人もいれば、自動販売機でお酒を買ったら、缶コーヒーが出てきたというささいなトリガーの人もいる。
 結局底つきとは、きっかけであり、タイミングであり、秘孔を突くようなものなのかな。
 バイクで高速でコーナーリングしている時に、小さな石コロが原因で、バイクが飛んでしまうというのをイメージしたが、そんなもんかと思った。

・アルコールアノニマスとSE:死と再生のものがたり
 アルコールアノニマスとSE(スピリチュアルエマージェンシー)の共通性を感じた。SEは、その人の正しい霊的成長を促進するために発生すると言われている。霊的成長の道程に無頓着に生活をしていると、大きなGAPが発生し、それを修正するためにSEは発生する。アルコール依存症も、それと同じか、あるいは、SEの派生的なものなのかもしれない。 この辺は、グロフを読むと何かヒントがあるかもしれない。
 で結局、SEによる霊的成長過程で起こることは、死と再生のものがたり。古い自我のシナリオがいったん死んで、新しいシナリオが生まれる。ウィルバー風にいうと越えて含むんだと思う。この辺は、意識の成長モデルをもう少し緻密にするとうまく説明できるのではないだろうか。

・スピリチュアリティというべきか:信念体系と方法論の問題
 アルコール依存症への対応で、スピリチュアリティを強調することは、上手い方法なのかどうか。これは人によって異なる。つまりその人の信念体系と大きく関わるからだ。
 何か不思議なことがあった時に、偶然と考えるか、大いなる力というか、神というか、スピリチュアリティというか、人それぞれの信念体系に依存する。
 その為、その人に対する、カリキュラムの組み方も、その人の信念体系を考慮した、表現に組み替える必要がある。
 そもそも、人が生きていることが、大きな不思議で謎なわけで、さらに存在そのものが大きな神秘であれわけだから、そこのところをどう原点として置くかによって、人の信念体系は大きく変わる。
 したがって、これを対立しても意味がなく、アルコール依存症を治すという目的に向かって、最適な表現にすれば良いのだなと思った。コーチングの理論でも似たような話がありますから。

・日本と西洋のスピリチュアリティの違いが罪責感の違いに繋がる?
 西洋にはキリスト教社会の現在の考え方が根本にあり、それの発想が契約に繋がる。それが日本人にはわかりにくい。それに対して日本は「お天道様がみているから恥ずかしい」
「シャイな人」についても認識が違う。西洋はひきこもり、表現する能力がないなど「人間的にだめ」一方日本にとっては「恥じること」は謙虚、健気である、など美徳に通じる認識であることが多い。

コメント(2)

さわらさん
素晴らしい資料の提供をご苦労様でした。

今、清志郎さんの提出されたモデルについてディスカッションが続いています。
ジェームズの一度生まれ・二度生まれと楽観性・ポジティビティなどとの関連です。さらに、ユングのタイプ論から内向・外向との関連も説明されました。

私自身、フレデリクソンのポジティヴィティと、ポジティブ心理学でいわれる、フローリッシングの概念を整理してみます。またアップしますね。
どうぞよろしく。

あ、8月22日の研究会は私の発表となりますが、この話題を発達の視点から追ってみたいと思っています。
仮タイトル:スピリチュアリティ発達とポジティビティ
つまり、一度生まれは上から下りてくる発達(スピリチュアリティ?)、二度生まれは、下からの発達(アームストロングの言い方による)で説明可能ではないかと思っています。従来の発達心理学で扱えるのは、下からの発達のみです。上からの発達を支える理論はまだ構築されていません。トラパの中で直観的に理解されているものの、実証もまだです。

この基盤となる理論のお勉強として、以下の本を夏休みに読もうと思っています。誰か一緒に読まない?一週間に一章づつ読んでいきます。
おいしいもの奢ってくれたら出張講義に行きますよん。わーい(嬉しい顔)

E C Roehlkepartain et al. ed. The handbook of Spiritual Development in Childhood and Adolescence, Sage publications, 2005.
あんなさん、このハンドブックの件は誰も手を挙げないの?
量がすごいけど、ハンドブックだから、英語も読みやすいと思うんだけど。

値段もすごいので、試し買いできないけど、目次は見たいです。

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