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是か?否か?原子力発電コミュの上級者向け質問コーナー

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国家試験レベルまでドンと来い!です

ただし・・・私には手におえない部分もあるかと思いますので、質問の回答に際しては皆様方のご協力をお願いします。

議論になるような場合は別にトピを建てて、そちらに移動するようにお願いします。

コメント(15)

初心者向け質問コーナー194への回答です

あくまでも、中性子の持つエネルギーによって、核種が吸収やら、分裂やらの断面積は決まっております。
基本的に核分裂断面積をグラフにプロットすると右肩下がりです。これを反比例と言うかどうかは、言葉の定義の問題かと思います。
たしかに、中性子のエネルギーと核分裂断面積の関係において、
右肩下がりだと思うんですが、
「中性子束は核分裂断面積に反比例する」とあったので、
ムム?と思いました。
ふらっくすと核分裂断面積って関係したっけかな?と
素朴に思ったわけです。
結構初心的な質問だと思いますが、
好意に甘えこちらで質問させてください。

Puが入ると制御棒の効きが悪いのはなぜですか?

ATOMICAによると、

プルトニウムの核特性の主な特徴は以下のとおりである。
1)プルトニウムの熱中性子の吸収断面積がウランより大きい。これにより熱中性子束が小さくなる。
2)核分裂性プルトニウム(Pu−239、Pu−241)の熱中性子核分裂断面積がU−235より大きい。
3)プルトニウムによる中性子の共鳴吸収がウランより大きい。特にPu−240が熱中性子領域に近いところで大きな吸収断面積を持つ。
4)プルトニウムの遅発中性子割合がウランよりも小さい。

a.制御棒の中性子吸収効果が相対的に低下する。[ 1)、 2)により]
b.ボイド反応度係数がより負となる。[ 1)、 2)、 3)により]
c.ドップラ反応度係数がより負となる。[ 1)、 2)、 3)により]
d.即発中性子寿命が短くなる。[ 1)により]
e.反応度投入時の出力上昇が早く、かつ、大きくなる。[ 4)により]

1)〜3)、a.〜cとeまでは理解できます。(感覚的に)
4)は未確認、d.が理解できませんが。

一般的に、制御棒の効きが悪くなる理由として、
1)の理由が挙げられています。

でも、熱中性子束がへったら、核分裂の量が減っていい気がするし・・・
あ、吸収断面積がでかいってことは制御棒に吸収される前に
Puが中性子をくっちゃって、核分裂しちゃうってことでしょうか?
でも、Puの方が1核分裂あたりの発熱量が多いから、
Uよりもドップラーが利きやすいような気がするし・・・
熱中性子の核分裂が増えてもνもηも小さいから
中性子がそんなに増しないような気もするし、
総合的になんだか良いような気がする・・・

と、いったもやもやした感じなんです。
質問も明確じゃなくて申し訳ないのですが、
どなたか、すっきり説明していただけるとうれしいです。
ドップラー効果が効くのは、共鳴吸収の領域ではないでしょうか?つまり、減速してくる中性子が減る事によって、制御棒の活躍の場面も減る・・・

>あ、吸収断面積がでかいってことは制御棒に吸収される前にPuが中性子をくっちゃって、核分裂しちゃうってことでしょうか?

これは、吸収断面積と核分裂断面積を混同してませんか?前者は、核分裂ではなく、239が240になる原因です。
上級者ではないですが、口をはさみます!

炉心に熱中性子の吸収断面積が大きいPuが多いと、即発中性子から熱中性子へ遷移した後に吸収確率が高いから、寿命が短いと言ってるのではないですか?

あと、”制御棒の効きが悪くなる”という言葉がやっぱり引っかかるのですが、燃料棒の設計の際に稼動後ある程度まで行くとPuが増えて熱中性子断面積が増えてしまうとか考慮されているものなのでしょうか?やっぱりしてるんでしょうね。
でも、制御棒の周りの燃料棒だけは、U富化率をあげてやっているんでしょうか。

実際のLWRの稼働中の制御は殆どケミカルシムを使用しているし、制御棒を使うのは起動、停止、負荷変動の大きい時や、スクラム時ですよね。

別話ですが、
熱中性子領域を1K-10KeVという範囲に限定すれば、
ηはU233が一番大きいんですね。
Pu239とU235だけの比較にすれば、1eV以下だとU235の方がηが大きいんですね。
そんな所の中性子の話題は出ないにせよ。

いろいろ勉強になります、有難うございます。
吸収断面積(σa)=核分裂断面積(σf)+捕獲断面積(σc)

ですよね?
どれをみても吸収断面積とかいてあるので、
どちらか(σf、σc)に言及していないので、
なんらかの意味や意図があるのかな?と考えたりします。

ドップラー効果は共鳴吸収領域でしたね・・・
あ、共鳴吸収領域は熱領域より高いので即発中性子寿命が減るんですかね?

U233は熱領域の核分裂断面積が高いんですよね?
だからηが大きくなるんじゃないかと・・・
η=ν*σf/σa

教科書では、熱中性子に対するσが下記のようにありました。
  U-235 Pu-235 U-233
σf 577  741   515
σa 678  1015  573

これをみるとPuの捕獲断面積が多いってことですよね・・・
じゃぁ、より熱中性子が減るってことは良いことのような・・・

ケミカルシムって良くわかってないですけど、
PWRの冷却中のボロンのことですよね??
確かにBWRも通常運転時は制御棒よりもボイドで出力調整していると聞くので、
MOX燃料の場合ボイド係数も負になるのであれば、なんかいいような・・・。
>吸収断面積(σa)=核分裂断面積(σf)+捕獲断面積(σc)

私の言い方が正確でなかったですね・・・このとおりです。共鳴領域では、吸収の主な要因は捕獲じゃなかったでしたっけ?
2>ゆ。さん

「中性子束は核分裂断面積に反比例する」は省略が多すぎたと反省しております。

原子力発電所は、熱出力一定で運転(制御)されております。
この状況では、中性子束 × 核分裂断面積 = 熱出力(核分裂数) の式が成り立つわけです。
3>ゆ。さん

資料を退職時に若い人に渡しましたので数値は記載できませんが、支配的に効いているのは中性子束の減少です。
5>Mochyさん

燃料設計の際には稼働後燃料取り出しまでの核特性の変化を予測しています。
更に、燃料配置も考慮して可能な限り平均的に燃えるようにPu冨化率も考慮しています。

PWRでもBWRでも燃料のボイド係数は負の値になるように炉心設計が義務づけられています。
>吸収断面積(σa)=核分裂断面積(σf)+捕獲断面積(σc)

>U233は熱領域の核分裂断面積が高いんですよね?
>だからηが大きくなるんじゃないかと・・・
>η=ν*σf/σa

式で示されるとすっきりです。有難うございます。<ゆさん

>ケミカルシムって良くわかってないですけど、
>PWRの冷却中のボロンのことですよね??
>確かにBWRも通常運転時は制御棒よりもボイドで出力調整していると聞くので、

その通りです!冷却材中のボロン濃度です。
PWR稼働中に、U235減少に伴って、ボロン濃度低下でfission数を維持。
だから、初回起動中などは、ボロン濃度が高いんですよね。
Pだとケミカルシムで炉出力制御するのが支配的でしたよね。
BWRだと再循環流量でボイド発生度調整で、炉出力制御でしたよね。
ふむふむ。勉強になります。

>燃料設計の際には稼働後燃料取り出しまでの核特性の変化を予測しています。
>更に、燃料配置も考慮して可能な限り平均的に燃えるようにPu冨化率も考慮しています。

そうですか!有難うございます。
燃料配置調整で、炉燃焼度を出来る限り平滑化してあげてるんですよね。

>PWRでもBWRでも燃料のボイド係数は負の値になるように炉心設計が義務づけら>れています。

燃料のボイド係数というよりも、温度が上がればボイドが出るって理解してしまっているんですが、燃料自体にもボイド係数を考慮しているんですか?
ボイドがあると、中性子が熱中性子化されにくくなるから、核分裂が起こりにくくなって、反応度が低くなるんでしたよね。
ふむふむ、朝から勉強になります。有難うございました。
核分裂には、燃料と減速材の比がちょうどいいのがあって、それをピークにどっちが増えても、反応度が下がります。減速材がチョイ多めの比にしておくと、ボイドの発生で、減速材の量が減り、比がちょうどよくなって反応度が上がります。この場合、正の反応度係数となります。逆に、減速材をチョイ少なめの比にしておけば、ボイドの発生により、反応度は下がる方向に行きます。原子炉では、負の値を持つように、後者のような設計にしているのですね。
魔法使いセンちゃんさん >

私ドップラーついて、ちょっと勘違い&言葉足らずだったかもしれません。
えっと、核分裂が増えて温度が上がれば、結局は温度が上がって
ドップラーが効いて共鳴領域の中性子束もさがるから
結局は下がる方向だなぁと感じたんです。

高速炉はボイド係数は正ですが、
(冷却材が沸点以下で使用するのでボイドはほとんど関係ない)
総合的な出力係数は負になるように設計されてるようだし。

やっぱり、12でおっしゃるように、
バランスの問題で設計しだいというところでしょうか。
個別に取り出して考えるのがよくないのでしょうか・・・
(あたりまえですが)
いごすさん>

最初にコメントしたときはぜんぜん知らなくて
ぼんやりコメントしてしまってすみません。
そのとき思ったのは、

中性子束 × 核分裂断面積 = 核分裂数ですよね?

Puのほうが1核分裂あたりの発熱量が大きいから、
出力がちょっとですが大きくなると思うんです。
だから、出力制御していれば、
必然的に中性子束が下がるのかなーって思ってたんです。

そのご、いろいろ調べると、
やっぱり吸収断面積が大きいので中性子束が下がるからって
書いてありましたすみません。
ドップラー効果というのは、共鳴領域が広がる事なんです。それは、核分裂の増加によって、温度が上がると原子の振動が増し、相対的に共鳴領域の中性子数が増し、捕獲数も増します。その結果、熱領域まで減速してくる中性子数が減り、核分裂が減る。ということです。

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