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温室に囚われた蝶たちへコミュの月のために落下した男

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その昔、どこかの国の貴族だったという男は今じゃすっかり落ちぶれている。
もともと貴族というだけで、臣下が跪いていただけで、この男には品性なんてものはかけらもなかった。
それが落ちぶれたときたらもはや何の取り柄もない。

かつてはその権力により人々を操り、思うがままに悪政を行う暴君だった。

ようするに彼は捨てられたのだ。

かわいそうに、と臣下の中には涙を流したものもいた。

しかし彼は同情が嫌いであった。
臣下の首を跳ね、皿に盛り、晩餐会を開いたときく。

それが彼の最後の晩餐となった。

翌日捉えられた彼はギロチンにかけられたのだ。

大衆の面前での公開処刑であった。


彼はその屈辱を忘れない。
だが彼の魂はここに閉じ込められてしまった。教会の神父たちによって。

だが彼は肉体の死と引き換えに永遠を手に入れた。

手に入れてしまったのだ。

朽ちることもなく、老いることもない。
不可能であったはずのものを。


そして叫んだ。

「私は生きている!!」

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