ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

テニプリファンタジー小説コミュの(第20章)(前篇)(テニプリファンタジー)「災難!好きな食べ物にご用心

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
テニプリファンタジー

「災難!好きな食べ物にご用心」

それは、ある日の事だった。

朝の訓練が終わり、皆が朝食に着いた時だった。
「一汗掻いた後のモンブランは、また格別だぜ」
「フン。亜久津君、あまり甘い物を食べ過ぎると、田仁志君みたいになりますよ」
と、比嘉中の木手永四郎が、亜久津仁に言う。
「ん? 田仁志って誰だ?木手」
「あそこの太った彼の事ですよ」
と、木手が言い、彼を探すと、またラフティがないと、代わりに焼き肉を食べていた。
それと一緒にされて、切れない者はいない。
なにしろ、亜久津と田仁志の体型は、雲泥の差だったからだ。
「木手、てめえ喧嘩売ってんのか?」
「事実を述べたまでですよ。それと、あんまり怒ると、カルシウム不足になってしまいますね〜牛乳を飲む
事をお勧めしますよ」

ここでついに亜久津が切れた。
「てめえ!! もういっぺん言ってみろコラー!!」
「ほお〜。それくらいの事で切れると言う事は、動揺しているのと同じですよ」
「んだと〜!!」
「なにか〜!!」
2人がバチバチと、今にも喧嘩が始まりそうなそんな時、

何所からともなく、良い匂いが漂ってきて、2人はそちらへ走った。
しかし、木手には最強の技、縮地法があるので、流石の亜久津も追いつけない。
「チィ、木手の奴、これみよがしに変な技使いやがって!」
結局、匂いの元へ真っ先にたどり着いていたのは木手だった。

だが、そこには何もなかった。
「何もねえじゃねえか」
「そうですね。誰かが香水を吹きかけたのでしょうか、匂いの元がありませんね〜」
「チッ。あんだけ人を匂わせておいてなにもなしかよ。あ〜つまんね〜やる気なくしちまったぜ」
「まったく、誰の仕業か知りませんが、実に不愉快ですね」
と、2人は部屋へ帰ってしまった。

実はこの匂いの元は、ルシアだった。

喧嘩に勃発しそうだった彼らを止める為、鳳が咄嗟にルシアに頼んで、2人を止めたのだった。
「ふう。なんとか収まってくれたみたいですけど、どうしてああも喧嘩するんでしょうか?」
同席していた宍戸は、
「ま、馬があわねえって奴じゃねえか? てか、木手が亜久津をあおり過ぎてんだよ」
「そう言えば、卓球の時も、あの2人、喧嘩してました」
「卓球の時?」
「はい。一日目の練習が終わった後、卓球で試合する事になっちゃって、その時、どういうわけか、木手さん
と亜久津さんが対戦したんですけど、石を打つし、砂をかけるしで、もう、試合どころじゃなくなっちゃって
「それで、どうなったんだ? 結局」
「千石さんと、平古場さんが、2人の良い所を言ったら、なんでか2人とも喧嘩やめて、仲直りしたっていうか、
やる気なくしたっていうか」
「どっちなんだよ」
「俺にも、よくは分からないんですけど、勝手にどっか行っちゃって」
「で、試合は?」
「・・・俺が、跡部さんに勝ちました・・・でも、その時に知ったんです。ちゃんと、氷帝の仲間の事が、生きているんだって知って」
「心配してくれたのか?」
「・・・・・」
「まったく。チョイダサだぜ長太郎。俺達がそう簡単に、終わるような奴じゃねえって、お前が一番知ってる
はずだろう?」
「はい。跡部さんにもそう言われて、少し元気が出ましたから」
「そうか。そうだ長太郎。ちょっと俺と、後で試合しねえか? どんくらい強くなったか、確かめたくってな」
「はい。喜んで!」

と、そんな会話をしている中、これが災いの始まりである事に誰も気づいていなかった。

そして、ある夜の事だった。

亜久津が夜、一人で廊下を歩いていると、何故か巨大モンブランが浮いていたのだ。
「あれは、モンブラン・・・俺の、俺の、モンブラ〜ン!」
と、彼が飛びかかろうとした時、

いきなりモンブランの栗の部分が動き、亜久津を拘束した。
「な、なんだ!?クソ! 放せ、放しやがれ!」
彼がいくら暴れても、そのモンブランは完全に拘束し、壁の中へ入っていく」
と、この様子を見た、壇太一は、すぐさま救出しようとしたのだが、モンブランは予想以上に固く、
結局彼を、救う事ができなかった。
「そ、そんな。亜久津先輩!先輩!」
太一は壁を叩くが、もうそこはなんの反応もしなかった。
「そんな・・・どうしよ〜・・・」
「とにかく、誰かに知らせるでヤンス」
一緒にいた、浦山しい太が太一をなぐさめると、2人は雑用を続けるさなか、まだ起きている人がいないか探した。

だが、そのころ、別の場所では、木手が起きており、彼の前に、ゴーヤが浮いていた。
「何故にこのように場所に?」
 彼は一度眼鏡を拭いてから、もう一度見ると、やはりゴーヤだった。
「妙ですね〜」
といいつつ、彼の足はゴーヤに向う。
しかも縮地法で。

だが、その時、事件は起きた。
ゴーヤを掴んだ木手の手が、ゴーヤから出た蔓でつかまり、そのまま壁の中へ、引きずり込まれていったのだ。
これを見ていたのは、堀尾だった。
「き、木手さん! ンギイイイイ・・・うわ」
堀尾は懸命に木手を引っ張ったのだが、その願いもむなしく、彼は壁の中へ消えてしまった。
「え、えっと、こういう場合は・・・」
彼は迷った挙句、越前に相談する事にした。

「コンコン」
「ん?はい」
「越前起きてるか? 俺だよ。大変なんだ」
「堀尾?」
リョーマが扉をあけると、涙目の彼がいた。
「どうしたんだよ。こんな時間に。大変って、何かあったの?」
「ウウ。き、木手さんが・・・」
「木手さん?ああ比嘉中の。で、彼がどうかしたの」
「ウワアアアン!」
「ちょ、ちょっと泣くなよ。中入れよ」
と、彼は扉を閉め、改めて話を聞く事にした。
「で、木手さんがどうかしたの?」
「木手さんが、ゴーヤにさらわれたんだ〜」
「ハア?なにそれ?」
と、リョーマが呆れていると、
またも来客を告げるノックが聞こえた。
「はい。今度は誰?」
彼が扉を開けると、そこには、いつものメンバー全員がいた。
「あれ、跡部さん。全員いるって事は、何かあったの?」
「ああ。亜久津が、モンブランにさらわれたらしい」
「え? そっちも?」
リョーマの言葉に、鳳が聞く。
「もって事は、そっちでも、何かあったの?」
「はい。木手さんが、ゴーヤにさらわれたって・・・ん? そう言えば、ジュース買いに行ったはずの金太郎もまだ帰って来ないし」
「やっぱ、なんかおこっとるな」
「堀尾、その木手さんが消えた場所、分かるか?」
「お、おう」
堀尾の案内で来たそこは、まだかすかに、魔力を使った跡が残っていた。
「まだ跡は残っていますが、ここから行くのは、ちょっと不可能でしょう」
「となると、いつもの方法で行くしかねえな」
跡部の言葉に、堀尾が、
「いつもの方法って?」
と聞くが、彼は答えなかった。
「とりあえず、あいつらは俺等が救助してくっから、お前らは雑用でもしてろ」
「ええ? ちょ、ちょっと、説明もなしなんスか?」
「堀尾、悪いけど、ここからは、俺達だけの世界だから」
「俺達だけの世界? どゆ事?」
「面白そうな事が起こるって事。けど、堀尾はその力を持ってないから、介入は無理って事」
「そんな〜!越前ばっかずるいよ〜!」
「俺も最初は、そう思ったんだけど、これって結構体力使うから」
「なにをしゃべってやがる。行くぞ」
「ウィーッス」

そして、フォーム修正用の鏡の前に来ると、

皆はいつものスタイルになり、鏡の中へ入ると、鳳がクロスに願う。
すると、クロスが直線状になった。
「こっちです」
「よし!」

皆がそこへ向かうと、ハンドルの着いた扉が有った。
「ここやな」
「開けますね」
「頼むわ」
鳳が、ハンドルを回そうとするのだが、そのハンドルは、思った以上に固い。
「くっ! 思ったより、堅い」
「手伝う」
「俺も」
と、丸井と慈郎の三人がかりで、ようやくハンドルが回り、扉が開いた。

そこには、奇妙な光景が広がっていた。

たこ焼き、ゴーヤ、チョコレートなど、なにやらごちゃごちゃな世界で、奥へ進むと、チョコレートの滝があり、ある場所ではたこ焼きの良い匂いがしてきた。
「んな、なんなんやここ。なんもかんもがごっちゃになっとるやないか」
「しかも、これ、たこ焼きだし、こっちはなんかわけわかんないもんみたいだし」
「たく、誰だ? こんなわけの分からねえ世界作りやがったのは」
と、跡部が文句を言っていると、丸井が美味しそうなショートケーキを見つけた。
「うまそ〜」
「わ〜見てみて丸井君。こっちはポッキーだよ〜」
と、2人は丸っきり子供みたいに大はしゃぎしていた。
「まったく、子供みたいやな」
「でも、誰なんでしょうか?こんな世界作ったの・・・あれ?よくみると、このモンブランの顔、亜久津さんに似てませんか?」
「なんやと?」
侑士が見てみると、
「う〜ん・・・まあ確かに人相悪い所はそっくりやな」
と言っていると、
「誰が人相悪いだコラ〜!」
と、頭の中に、亜久津の声がした」
「え?」
「い、今のって亜久津の・・・」
「もしかして、亜久津さん・・・ですか?」
「見りゃわかるだろ!」
「もしかして、モンブランに、されちゃったんですか!?」
「知るかよ。とにかくこっから出せ!」
「いや、出せって言われましたも・・・! じゃ、もしかして、さっきのゴーヤって!」
と、鳳が見てみると、やはりそこには木手の顔が有った。
「もしもし? 木手さんですか?」
「よく私だと分かりましたね」
「さっき、モンブランにされた亜久津さんを見て、もしやと思ったんです。
それを聞いた越前が、たこ焼きを見てみると、やはり金太郎の顔が有った。
「金太郎、そこにいるのか?」
「こしまえ〜だして〜な〜。ワイ、ジュース買って戻ろうとしたら、たこ焼きがあったから、それに飛びつこうとしたら、
いきなりこないになってしもてん」
「好き過ぎるのも、用心した方がいいって事でしょ。結局たこ焼き食べそびれたし」
「なんやこしまえ。まだあん時の事、覚えとったんか?」
「たこ焼きおごってくれるから勝負したのに、結局おごってくれなかったじゃん」
「この合宿所でやったら食べられるで!」
「で、自分がたこ焼きになってんじゃん」
「なあ、こしまえ〜こっから出して〜な〜」
「出してもなにも、こうした奴探さないと」
「ああ、その姉ちゃんやったら、ワイ見たで」
「え? 見たの?」
「ワイがこの世界に来た時、2人の姉ちゃんがおってな、ワイの事下品やゆうねんで!」
「その話はいい。遠山、さっきの話だと、2人の女が、この世界にいるんだな」
「そうやたしか、山みたいなとこに2人・・・」
それを言いかけた時、何かが飛んできて、慌てて皆がよける。

それは、アーモンドチョコだった。
「これ、アーモンドチョコですよ。まったく食べ物を粗末にしちゃいけないのに」
と、鳳が言うと、今度は、金平糖が大量に降って来た。
「今度は金平糖?」
「やっぱり誰かいやがるな」
鳳がクロスで敵の位置を確認すると、やはり、山の上を射していた。
「こっちです」
皆が、急な坂道を登りだすと、それを狙っていたかのように、何かが転がって来た。
鳳は素早く、風の衣装をまとうと、風に命じる。
「風よ。前方の障害物を浮かせよ!」

すると、障害物だった風は、あっという間に風に押し上げられ、
その隙に先を急ぐ。

だが、その後もチョコレートの様な物が転がってくるが、跡部がアブソリュートで凍らせ、先へ急ぐ。

そして、頂上に着くと、2人の女がいた。

だが、2人ともまだ幼いというイメージを持つ感じで、

一人は、茶髪ロングに、顔はこげ茶色でブルーの目を持ち、ピンクのTシャツと白のミニスカに、ショートブーツ。
もう片方は、短髪の茶髪にピンクのリボン。そして顔は、ゴールドとブルーのオッドアイ。服装は、黄色のワンピにローヒールを履いていた。

彼女達はもめていた。
「どうしてあんなにっが〜いのまでひっぱりこんじゃったのよ」
「甘い者は太るし、大体ゴーヤって体に良いっていうじゃない」
「それじゃあたこ焼きは?」
「あれはご飯のつもりだったのよ。それなのに、あんなチビまで付いて来るとは思わなかったわ。しかも超〜生意気なガキで」
「モンブランって言ったら、女の子が好むはずなのに、何よあの下品な男。私あんなの食べたくないわよ!」
「だったら、さっさと元に戻して、殺しちゃえばいいじゃない」
「やっだ〜。私、あんなのと関わりたくない」
「あ、あの〜」
と、鳳が声をかけるが、2人はまったく気付かない。

そこで、リョーマは2人の間に、テニスボールを放った。
「キャ!」
「な、何!?」
「取り込み中悪いんだけどさ〜。さっさと下の連中、元に戻してくんない?」
「な、なによ! 人の目の前にボール飛ばすなんて!」
「しかも超ナマイキ。決めた! クッキーにして、ボロボロにしてあげるわ!」
と、ショートヘアーの女が、リョーマに向ってクッキーを飛ばすと、リョーマはそれを、ツイストサーブで粉々にする。
「な、なんなのよこいつ!」
「まだまだだね」
「フッ。てめえらか。あいつらを菓子やゴーヤやたこ焼きにしやがったのは」
「あら、私達、あんなお下品な方達を、お菓子に変えるつもりはさらさらなかったわよ。ただ餌を置いて、引っかかったのが悪いんじゃない」
「人は魚じゃないC〜」
「まあ、俺だったら危なかったけどな」
と、ブン太が頬をポリポリとかく。
「まあ、丸井さんなら、速攻でひっかかってたね」
「うるせえよ!」
「というか、どうしてこんな事を?」
鳳の質問に、2人は、
「これが私達の遊びなの。異世界に餌を置いて、引っかかった物を食べる。これが、あなた達でいう釣りって奴みたいな物ね」
「え!? じゃ、もしかして、この世界全部」
「そ。私達が集めたお菓子よ。でも最近少し体重が気になって、甘い物意外の食べ物で釣ってたんだけど、なかなか釣れなくて」
「やっと釣れたと思ったら、あんな生意気なのばっかりで」
「なんか現代っ子だよな〜こいつら」
と、ブン太が鳳に耳打ちする。
「たしかにそうですけど。でも、彼女達のしている事は」
「ま、俺達の世界と、こっちの世界とでは、違う所もあるだろい」
「でも、この人たちに頼まないと、元に戻してもらえませんよ」
「ねえ、ダイエットがしたいんでしょ? だったらさ、俺達とやろうよ」
「あなた達と?」
「テニスくらいは、分かるよね?」
「そりゃ、わからなくもないけど」
「私達も、一応運動がてらやってたし」
「んじゃ、決まりだね。あんた達名前なんての?」
「ちょっと、勝手にしきんないでよ。てゆうか、普通女の子をアンタ呼ばわりする?」
「だって俺、アンタ達の名前知らないもん」
「越前君。そういう話じゃないとおもうんだけど・・・」
と、鳳が言うが、とうのリョーマはやる気満々だ。
「しょうがないわね。私はスイーツ」
と長髪の女が言い、
「私はキャスティよ」
と、短髪の女が言った。
「スイーツとキャスティね。ダブルスでや・・・る!?」
「いつまでしきってんじゃねえよ。このチビが」
「跡部さん痛いっすよ」
いきなり肘を乗せられ、リョーマは暴れる」
「甘い物好きって事で、俺と芥川のダブルスでどうだ?」
「あ〜それE〜よ丸井君」
「なんか俺、一人だけあぶれてんねんけど」
と、侑士がため息を吐く。

こうして、スイーツとキャスティの2人は、クッキーの上でテニスをする事になった。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

テニプリファンタジー小説 更新情報

テニプリファンタジー小説のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。