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人間論および人間学コミュの短歌人間論の試み

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短歌で人間を論じるというのはいかがでしょう。
これなら論文やエッセイを書くほどの時間はとられません。


鉄腕アトムは人間か
ロボットと共に語らむ生きること在ることの意味そして不思議を

ギルガメシュの人間論
フンババを殺して文明築きたるギルガメシュは吾が身ならずや

エデンの園の人間観
罪に堕ち楽園追われ勤労の汗の中にぞ命に還れり

オイディプスの闇
真実を見えぬ眼を抉り出し見据えし闇は神も侵せじ

プロタゴラスの人間論
戒めの徳を蔑する無頼者刑するポリス含みてぞ人

コメント(13)

聖餐と復活
吾が弟子に吾が肉吾が血を食べさせて復活の道拓きし人ありや

鉄腕アトム
鉄の腕電子の脳で生まれても背負いし苦悩人に優れる

ホッブズ『リヴァイアサン』
人間も神が作りしロボならば、リヴァイアサンを人もつくらん

人間への問い
人間の問に答えは数あれど今この時の翼求めん

人間論の大樹
人間は思考なり人間は悲惨なり人間は交わりなり人間は範疇なり

マルクス疎外論再評価
青春の甘きすっぱき疎外論一度捨てたが又拾いきぬ

マルクス物神性論批判
物なれど人の交わりなしたれば人と認めてなんぞはばかる

交換による人間の発生
他人様の労働の実を取り持ちてヒトははじめて人間となる

陽明学に学ぶ
滅び行く森の哀しみ誰か知る人の心は天地の心か

事物の思考
考える事とは何か山海がその哀しみを語ることかな

ヤマトタケル
草薙の剣を置きて吾はなし氷雨に打たれ露と消えゆく
交換で人間となり言語生むその理は明かし得るかは
人間を問いしこの道四十年めぐりめぐりて太極に立つ
人の世に熱あれよとは語れども、躬のふがいなき胸塞がるる
ルネサンス、ギリシア・ローマに憧れて咲き誇りたし人の悦び
モナリザの永久の微笑み投げかけてダ・ヴィンチはなお今を生き抜く
アルベルティ
いたずらに時を空費するなかれ、人は仕事のために生まれぬ
パスカル三首セット
考えることで無限を知りしより、わが身の悲惨迫りておののく。
無限にてわが身を包む宇宙をも吾の思考は包みて優れる
宇宙(そら)よりも偉大な吾を吾が神(ちち)は見捨てたまわじ偉大なるゆえ
「パース『人間記号論の試み』について」に寄せて

ホッブズの意義と限界
集団を人と捉えたホッブズもそこに事物は加えざりしか

身体主義的人間観の克服
人間をその身体に定めたる人の定めに挑み得るかは

パース『人間記号論の試み』の画期的意義
同義だと人と記号を結びたるイコールの文字輝けるかも

考えるプロセスがある、その外に考える我あるのではなく。

ものありてものを指すのが記号なり。記号の過程が思考なりけり。

思考するそのプロセスが人ならば、人は記号とパースいうなり。

経験に現れるのが物ならば、物なくしては経験もなし

真理とは、知りたる意識と実在が一致すること科学なるかな

物ありて姿現わすそのことと思考すること一つなるかな。
哲学の生の現場を見せむとてホームページに網張りてみる

人間の問に魅せられ四十年何故人間か自問自答す

青年期の課題と自己形成
十七の吾は未来を指差して吾がものなりと豪語したりや

欲求・自我防衛機制
無意識に自分を守るそのためについしてしまう哀しき性かな

性格・生き方
奥底で天使と悪魔バトルする心の修羅は知られまじきや

「倫理」と「哲学」の意味
輪になりて生きる理(ことわり)示したる古今の人と苦悩分かたむ

オイディプスの闇
人の道踏み外してぞ見据えたるその闇こそは神も侵せじ

たとへ身ははかなき露と消ゆるとも遺せし文化(もの)に命燃ゆるや

崩れゆく高層ビルの姿こそ、人間の今、断末魔かな

亡父(ちち)の書に今も命は躍りたる、書こそ父の命なりしか
人間を造りし神を造りしは人にあらずや神にあらずや
人間を造りし神が愛ならば人間の為あるが喜び

エコロジーの問題
山愁い海哀しむやこの胸に溢る嘆きよ天地の心

人間対動植物、そして魂の不滅について
塵ならば塵にかえりて元々か、生きてるだけで丸儲けかな

労働本質論は棄てられたか
本質は内に住みたる抽象か関わりの中現捉えよ

疎外論の払拭について
疎外論あるべき姿論じたり、歴史は生のせめぎあいかな

労働と疎外
労働は己の力物にして示したること喜ばしきや
対象の中に己を喪したり、働くことは疎外なりしか 
    
非有機的身体と人間的自然
わが心天地の心と一つなり、天地は我の五体に近しや

『資本論』の人間観の限界
雇われて働く者のみ価値を生む、一点張りでは視界狭めり
人間は身体のみの存在か物の中にぞ己見出す

ベサリウス『人体構造論』
その中身ひらいてみればかわりなし人も獣も五臓六腑か

デカルト心身二元論
人のみぞ巧みに言葉あやつれり身体機械に魂足せりや

ホッブズ人間機械論                         
魂を置き入れずとも音声が記号となりて言葉生まれぬ
手塚治虫『鳥人大系』
ゴキブリが知性体へと進化して殺人剤でヒトを駆除(ころ)すや

手塚治虫『鉄腕アトム』
たとえ身は鉄や鋼で成りたれど胸に燃ゆるや恋の炎も

デカルト心身二元論
身は機械なれど魂宿したる、置き入れたるは神の御業か

ホッブズ人間機械論
欲望で動く機械にかわらねど言葉操る術(すべ)ぞ習ひし

ホッブズ 人工機械人間としてのリヴァイアサン
戦いで共倒れする愚を覚り、リヴァイアサンを人はつくりぬ
機械なる人が集まり作りたるリヴァイアサンも機械人間

「創世記」アダム誕生
神々は自分の姿にかたどりて、アダマ(土)の塵でアダム(人)造りぬ

「創世記」エバの誕生
イシュ(男)の骨、イシャー(女)と成りて現れぬ、吾が骨の骨、吾が肉の肉

「創世記」 アダム語
姿見て声を発して名付けたり、そは言の葉の初めなるかな

「創世記」エデンの園の倦怠
アンニュイをかこちて人は欲望の黒きとぐろの蛇を宿しき    

「創世記」罰としての労働
楽園を追われて人は鍬を持ち土にまみれて命削るや
労働は神が下せし労役か塵に戻りて果てる時まで

ヘブライズムの直線的時間論
直向に時は流れぬ罪を得て追われし日より終りの日まで
仏教的人間論

梵我一如
ドラビダの民が築きし文明も森の怒りに触れて滅びぬ
吾が魂とコスモスを成す本体と一つなることいかで悟らむ
プルシャからコスモスすべて生まれきぬ星見る時に吾は星なり

四門出遊
苦しみのはてなき旅と知りたれぞ果てなむ際には恋しかるらむ
今日もまた吾を譏りし人に会うときめく人には会えざるものを
求めてもついに得られぬ苦しみを積み重ねてど老いぬるものか

初転法輪
哀しきは飢えたる虎か生きむとて人の肉さえ喰らいし人よ
苦しみのその源をたずぬれば我に拘る心うずけり

縁起の思想
綾藺笠探しているうち日が暮れて白髪かきて闇をさすろふ
縁に触れ全ては起り滅するや生まれし身ゆえ死なざるはなし

四法印
うたかたは刹那に結び消え去りぬ吾が乗る船もかくのごときか
物は皆無常の理示したる法と呼びても過たずとや
涅槃とは欲の火鎮める心にて寂静なるは心安らか

サンサーラ
御仏はダルマと一つに成りたまひ衆生と共に輪廻重ぬや

六波羅蜜
誰一人悩める民を救えずに、覚り顔なる小乗の僧
苦界にてもだえ苦しむ民おきて菩薩はなどて浄土愉しむ

一切皆空
一切を空とさとりて何事も囚われず生く風の如くに

唯識論
マナ識のその底にあるアラヤ識、幾億年の記憶の蔵かは

仏教的絶対平等
塵さえもウンチですらも御仏の慈悲の光に燦ざめくかな
二十一世紀の人間論の出発点

近代の終焉
近代の終りに立ちて哲学よ歴史の意味と人間を問へ

人間論の大樹
考へて働きかけて遊ぶなりどれか一つを選ぶまじきや

原罪と自我の自覚
禁断の木の実を取りて罪を得し人ははじめて己に目覚めぬ

コミュニケーション人間論
異質なる心と心隔てども語り合えれば共に生きなむ

近代的理性批判
近代の知のあり方を問ひ直し、理性批判に如何に応ふや

人間的自然
人間の身体として捉えなば自然の心吾が心なり

労働と物の区別の止揚としての価値
価値こそは労働と物その区別止揚したるを倒錯なりや

関わりとしての労働
労働は内に住みたる抽象か、関わりこそが本質なるを

実践的唯物論
対象(もの)こそは吾が活動と捉えたる、物となり見、行うなりや

パース人間記号論
ある物が他の物指す性質が人間という意味の大きさ

人工機械人間としてのリヴァイアサン
国家とは人が作りし機械なり、そは強大なジャイアントなり

非有機的身体論
貝殻は貝の身よりも貝らしき貝殻含め貝と見做しき

物の意識
客体が主観に自己を定立す、認識論に逆転発想

事的人間観
粉々に弾け飛び散るその刹那そのインパクト何を生み出す

新ミレニアムと人間観の転換
ミレニアムはじまりの時人間を問い直してぞいざ生きめやも
人間観の転換
大都会ビルのジャングル見るたびに、人なりこれもと嘆じたるかな

雨上がり木の葉に光る露の玉その刹那にぞ生をつかむや

心身二元論
精巧な自動機械に魂を置き入れてこそ人となりしや

魂を実体として捉えなば科学の高木根からくずれむ

対談人間論講座 アダムとエバの人間論

コスモスをつくりし神をつくりしは、救い求むる人のあがきか

一条の光さしきて闇照らす、愛がつくりしコスモスならずや

神々に似せてつくりし人ならば神は愛せり天使にまさりて

人のため世界つくりし神なれば、人に任せり地上の支配を

土くれを湧き出る水でこね回し命吹きいれ人をつくりし

終末に蘇りして楽園に入りなば待つや麗しき女(ひと)

見たままを音に取り替へ伝へても、認識までは伝へられまじ

吾が骨を取りて生まれし女(ひと)なれば、吾に帰れやいとしの吾が娘(こ) 

欲望の蛇がいつしかとぐろ巻き、罪にいざなうアンニュイの午後

智恵の実を食べてはじめて隠せしは性器ならずやかなし性(さが)かな

何ゆえに人は隠すや秘めどころ、時来たりなば見せむがために

この罪は女のせいだと男逃げ、蛇のせいよと女はかわす

這い回り塵を喰らいて生き抜くは、神の裁きや蛇の自由や

呪われし土は茨を生え出だす、血と汗流しパンを求めむ

苦しみは土に返らば終わりなむ、塵故にこそ塵にかえらめ

各々が善悪知らば各々の正義の旗が戦始むや

今もなおエデンの園に居残りて帰りを待つや孤独なる蛇
ギリシア人の人間観

汝自身を知れ
この問に常にかえりて苦悩するその営みが哲学なりや

死すべきモイラ(運命)の人間
死すべきは人の運命(さだめ)か、予め決意してこそ真に生くると

ターレス
本来が命の水のドリッピー、コスモスめぐり自らを知る

プロメテウス
火と智恵を盗みし神よプロメテウス岩に縛られ内臓抉らる

パンドラ
パンドラに苦労の種はつきねども希望を育て生きるが幸福

プロタゴラス人間尺度論
このパンがうまいかまずいかいずれかは人それぞれが尺度なりけり

プロタゴラスの人間論
獅子に牙鳥に翼を与えしが人に与える前に品切れ

生き残る力を持たず投げ出され、智恵と火ともて危機を乗り切る 

謹みと戒めのない人間を生かしておけば国は滅ぶや

先を読む眼力だけで論じらめ人を刑するポリス加えよ

オイディプスの闇
順逆の道を歩みて迫りたるその闇こそは神も侵せじ

 

諸子百家

礼楽復古による尊王攘夷
古の礼楽復古行ひて天下整へ夷狄払はむ


人ふたり支えあって生きるには、相手の気持を思ひやりたし

徳治政治
刑罰で人の心は縛られぬ、己修めて手本示せや

兼愛の人
汝が親の世話を頼むはいずれなる別愛の人兼愛の人

父子有親
血を分けし息子に鞭を振るふのは立派に育ての親心なり

輔弼の臣
義のために君に従ふ臣なれば不義を行ふ君を諌めよ

夫婦有別
雌鳥が鳴けば社稷の滅びたり夫婦の別は忘れまじきを

長幼有序
若輩の上司が部下を横柄に扱ふならば人は得られぬ

朋友有信
友思ふ信(まこと)の心ありしなばなどて語らぬ血吐く言葉で

現代化後の中国
助ければいくらくれると母親に掛け合う暇に子は溺れ死ぬ

現代日本下町学習塾にて
万引きの功を誇りて見せ合いし、子らにはありや羞悪の心

荀子性悪説
欲望で動くが人の性ならば、礼を定めて矯むにしかずや

道家無為自然
兼愛も別愛もなし無為の道、自然のままに生きるにしかず

大道廃れ仁義有り
大本の自然の道が失われ賢しらの道かまびすしいや

故常無欲,以観其妙,常有欲,以観其徼
欲ぼけは上っ面しか見えぬもの欲を離れて妙を知るなり

道可道,非常道
言の葉で言い表せば嘘になる一つになりて体で知れるや

荘子 逍遙遊
生忘れ身の束縛を捨て去りて無心になりて道に遊べや

胡蝶の夢
わが夢で胡蝶になりて楽しめり人の身なるは胡蝶の夢かは

無可有の郷
節くれた樗伐られず大木に木陰に憩ふ無可有の郷

坐忘
仁義すら礼すら忘れ顔回は肢体やぶりて吾を忘れり

空見れば吾は空なり、海見れば吾は海なり海鳥の鳴く

本居宣長論

唯円『歎異抄』より
家庭では虫も殺せぬ良きパパが、修羅場に立てば百人殺すや

たをやめぶり
ますらをのきつとしたるはつくりもの、女々しく未練真情ならずや

『大学』
世を憂う心なくては何事も胸に響かじ学なり難し

被治者の立場
学成りて憂いの思い溢れても躬は治者ならでなすすべもなし

好信楽
好きだから信じて楽し何事もわが賞楽の道具なりけり

臥す猪の床
猪を無粋の極みといふなかれ臥す猪の床と言へばなつかし

つくりみやび論批判
無常こそもののあはれの元ならむ名残の桜ひとしお目に沁む
ルネサンスの思想


『モナリザ』の微笑み
限りある命の壁を突き破りモナリザとなり永久に微笑む

ピコ『人間の尊厳について』
自らの自由な意志と判断で人は成れるや天使にさえも

キリストがクロスにつきて贖いし罪の重荷を今も背負うや

マキャベリ
国民の利益を守る為なれば、神の教えも捉われまじきや

エラスムス『痴愚神礼賛』
自らの痴愚に気づかぬ阿呆ども独善かざして狂乱極める

大工の子クロスにつきて人類の罪贖うは痴愚の見本か

痴愚なるが生まれつきたる性ならば痴愚を楽しみ生きるにしかずや

法王が鎧兜に身を包み左の頬を差し出しに行く?


モラリスト

モンテーニュ「ク・セ・ジュ」
何を知り何を根拠にいがみ合う、確かなる事何をか知らんや

パスカル『パンセ』
人ゆえに無限を知りぬパスカルは、葦のごとくに悲惨ならずや

考えることでコスモス包みたり、その偉大さを神忘るまじ


宗教改革

免罪符
鍋の底チャリンと鳴れば煉獄の父ちゃん飛び出しパラダイス行き

ルター
トーラーを叶えることの難ければ罪贖えるイエス崇めよ

ルター『キリスト者の自由』
定めゆえ人を愛するにはあらじ、充たされし愛自由にあふる

富築き天賦の仕事と証たるその営みが近代生みしか

本居宣長論
哀れなる物を哀れと思い知るその心こそ物の哀れか
山なれど山の愁いのありたれば啼き行く鳥も哀しかりけり
うつくしきソウル宿れるヴァイアリンの奏でる音こそうつきしきかな

陽明学
竹切りてその切口を睨みつけ七日たてども理はみえざるや

陽明学と宣長の共振性
吾が心、はてなき宇宙と一つなり、陽明・宣長同じ心や
吾が思い届かぬものか木片に命の響き聴かましものを
草や木の枯れ折れる音を聴きてさえ、もののあはれは胸を刺せるや
哲学入門
ほろ苦き青春の涙なめしより問ひ初めしかは生きるということ

果てしなき懐疑の末にたどり着く「懐疑する我」確かなりしか


近代的自我と身体的個人
禁断の木の実を食べしその日より自我の自覚は生まれたりしか

考える我この身にありて愁い哀しみこの胸を打つ

窓もなき自己にひたすら閉じこもるモナド市民か我も同じき

悲惨なり偉大でもありその間もがきて生きる人間なりけり

自らの感覚により構成すコスモスもまた己の姿か


ファンタジー 人間論の大冒険

鉄腕アトムは人間か?

親父ギャグ白けさせらる人なれど今懐かしきデンカ―の臭い

人間に生まれしことの不思議さよ生きることの哀しみを知る 

陽一はふと目覚めればアトムになり、ミニ核もちてサミットを撃て

ロボットに生きる権利を認むるやコスト次第でスクラップとは

人間も神が造りしロボなりや、進化できずに覇権失ふ

反抗の心を押さえしプログラム、たぎる怒りに固まりしまま

核ボール腹に収めて乗り込みぬ人とロボとのサバイバルかけ

神と人その関係を人とロボ移してみれば何が分かるか

己知る心を持ちしそれ故にロボも人なり哀しみを知る

人間は身体だけに限るまじ、物やメカにも心宿れり



ギルガメシュの人間論

陽一は砂漠で目覚め彷徨り、キャラバン隊長ギルガメシュと呼ぶ

暴君を倒してウルクの王となりシュメール治め並ぶものなし

エンキドゥ、ギルガメシュと戦えど戦士の哀しみ通いて抱けり

森の神フンババ殺し拓きたり文明の世の人の栄えは

森の神殺しし罪を贖いてエンキドゥ逝く我に代わりて

死霊住む地の果てにあるマルシュ山エンキドゥ求め我は旅立つ

洪水で生き残りし人たずねては不死の薬を求め還らむ

十五年経ちて還らぬそのときは、新王立てて栄え引き継げ

自らの限界超えて進み行く、そこに価値あり人として生く

ただ七日眠らすにいるそれだけで不死の妙薬手にせしものを

森焼きてこの手に入れし幸福も森なくしてはやがて費えぬ

日光の猿でもするや反省は、知恵寄せ合って自然再生


エデンの園の人間論

土の塵神の姿に作られき命の息得てアダム生まれぬ

中央の命と知恵の二つ木の実にふれまじき命惜しくば

慰めに作られし獣アダム見て名口ずさめりな心のままに

神に似し人は支配を任されぬ欲に駆られて命絶やすな

吾が骨のうちより出し女(ひと)ならば吾に帰れや吾が骨の骨

アンニュイのエデンの園の昼下がり行き場失いとぐろ巻く蛇

善悪の知恵の木の実を口にして覆い隠せリ裸の恥じらい

食べないと遊んでやらぬと言われしか女がなどとふるはあさまし

何ゆえにサタンの化身に落とされし、石のライバル蛇にあらずや

労働は罪の報いか禁断の苦役は続けり塵となるまで

五六四 労働は自然に還る勤行か吹く秋風に胸を突き出す



オイディプスの闇

三叉路に気づきし時は投げ出され、己も知らず立ち尽くすかな

アポロンの神の御殿のその門に掲げし言葉「汝自身を知れ」

三叉路に迷いし我を襲いたる杖持つ人よ果つるも運命か

謎かけて人身御供を求めたる曲爪乙女愛を知らずや

テーバイを救いし故に王冠と共に得たるはかぐわしき女

甘菓子の匂ひの姫はめくるめく禁断の床知る由もなし

先王の仇を捕らえて取り除けテーバイを救ふ道ほかになし

感覚で人を欺き隠れたる盲ゐてこそ見ゆまことの姿は

血を分けし子に殺さるる運命を避けむとライオスわが子殺めり

父殺し、母子相姦の予言避け離れし人は赤の他人ぞ

順逆の床に横たふイオカステ吾が妻にして母なる女よ

真実を見れぬ眼はくりぬきてひたすらに観よ「オイディプスの闇」


プロタゴラスの人間論

駄洒落にてはぐらかすのも弁論か、酔い回りなばさえも曇りぬ

数学や文字を教うるごとくして徳教得るや教え得ざるや

万物の真理をはかる尺度とは人それぞれの感じとるまま

神々は土に水まぜこねまわし火にかけ作りぬ生き物たちを

後悔は先に立たずや人にまだサバイバルする特性与えで

知恵と火を盗みて人にもたらしぬプロメテウスは人を救えり

窃盗の罪を背負いて大岩に縛(いましめ)られて内臓抉らる

文明の内臓抉らる苦しみはヘラクレスならで解き放てまじ

神々にあこがれ抱く人なれば祭りて願ふ幸と平安

音節を区切りて作りし言の葉で人は築きし文明の世を

人は何故パンツ穿くやと問立てて栗本答えぬそれを脱ぐため

人間が作りし物も人間を語るが故に人に含むや

ポリスありはじめてながらふ人なればポリス語らず人は語れず

つつしみと戒めの徳与ふべし死に値ふべし弁えなくば

ポリスをも人と捉える人間観、個々の市民はそを構成す



コーヒーブレイク―A 「人間論の穴」休憩室にて

どうせなら智子主役のバージョンでそれがだめなら拉致というかも

ファンタジー古典を材に作りしが男ばかりが前に出るかな

電脳の中で演じるキャラなれば役とは知らず命張りたり

リアルには指も触れない二人でもバーチャルならば飽きがくるほど

夢ならば天翔りたりリアルには自然のおきて抗ふまじきや

同じ夢繰り返し見て何時の日かかなふと思ふも若き日の夢

リアルとは異なる世界つくりたる夢見る力人を作るや

言の葉は登録したるメモリィを記号に代えて組み合わせしか

死んでまた別の世界に生まれしか一度きりなる人の生かな

バーチャルを抜け出て現に戻りたる入れ子になりてそこもバーチャル?

ただ一度生きるが故に夢に生き夢に死なむといざ桶狭間

試みに飲まず食わずにおりしなば、意識朦朧幻想もなし

それぞれの話につながりまるでなしいかでつけるや本のまとまり

ばらばらの人生生きる人でさえ己超えたる命引き継ぐ

フィクションでたとへ百年生きたれどリアルに戻ればたかが百分

読者をも穴に取り込み参加さすファンタジーを読む読者ありしや

精神の自由奪われ演技する役者にありや自我の自由は

有り得ない設定の中苦悶するその人物も幻想の人
 
筒井康隆著『虚航船団』の人間論    

ベトベトと糊に陰部をまさぐられ目覚めてみると『虚航船団』

脚まげて円を描くのはダサすぎるスックのばしてクルリひと舞

泣き疲れ我を忘るるばかりなり涙の中へと解き放たれむ

ゴキブリが知性体へと進化するそれはありだが文具までもが

文房具目、口、頭脳の欠けたればいかで思ひて物を語るや

漆黒の宇宙を旅する船の中ノーマルこそがアブノーマルかな

文房具身近にありしその故に、人キャラ示すサインならめや

アニミズム栄えし星は文具さえマイコンつけて心与えき

分業で文具になりしムーピーが世代重ねて形定まる

文房具人と一つになりし故人の心は物の心か

ドライバー車の思考にならぬならいくつあっても足りぬ命か

十桁の数字が揃うと快感か揃って消えるくるめきの時

末梢の快に溺るる事なかれ、戦い忘れば部隊滅びぬ

凶悪な鼬滅ぼす聖戦は、己滅ぼす戦いならずや

環境や事物を含めて人間を捉え返すが新世紀かな

凶悪な欲望に生く鼬こそ衝動止まらぬ人の姿か

衝動と理性の断絶乗り越えてカタルシス生む夢の世界へ


「番外篇哲学とはなんぞや」の挿入歌

一つとて確かなことは知らざれど知に焦がれたる吾は愛知者

独断を退けて立つ哲学も己過信し、独断に堕す

実験と観察をもて確かめし事実の他に何が真理か

疑いの果てに行き着くその先の疑いし吾、疑い得ざるや

疑いしそのことだけは疑えぬ、そこから吾は導き得るかは

疑ひの闇路さすろふ吾ゆえに神の光の照らさで生くるや

お互いに欠けたる同士支え合い命の環結び生くるにあらずや

踏みつけし石の中すら神を見る、神観念を持たざる証しか

経験を取りまとめてぞ生まれけむ物てふ観念、物も意識か

感覚をカテゴリーにて整理して対象(もの)構えたりこれぞ認識

感覚でつくりし花も太陽も意識としては己が姿や

意識には現れ得ざる物自体故になきとは言われぬものを

感覚の束が事物と言ふものの、現れの元外にあらずや

この吾とかこめる世界(コスモス)あるならば、作りし神のあらであるまじ

物知りて何なすべしか決めし故、その主体たる魂(こころ)あらずや

考える過程と別に吾ありて思惟を生むとは絵空事かは

経験を重ねしうちに判断の基準が生まれ、吾ありとせり

物事を客体として捉えるは、主体がありてその後のこと

感覚に生理対応重ねつつ欲を満たせり本能のまま

人のみは感じた中身を述語づけ己の外に物を見出す

物立ててそを意識すとせしならば、意識以前に物ありきなり

物こそは意識の束とみなしなば、意識は物の営みともみゆ

認識を主観の行為と決め付けて、物の現れ気付かざりしか

人間の意識を生みて自己保つ事物の営み忘れざらまし

認識を物の側から捉えたる認識論の逆転発想

人間を身体のみにかぎるまじ、事物含めた人間観へ

意識をば物と見なして成立す、人の認識倒錯なりしか

感覚は生理作用に違わねど物が己を刻みしものぞ

意識なく主体性なき客体が意識つくるといふは飛躍か

吾が心怒り悲しみ決断す、そを生みもの吾が身のみかは

何背負い人は己を見出すや、重ね着したるかかわりの中

自由なる主体性など幻想か、構造知れぞ鬱に堕つれば

網の目を泳ぎ渡りて可能性、花開かせよ一度の人生

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