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最終回を語るぜよコミュの地獄に堕ちるわよ

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2026年4〜5月Netflixで9回放送。

昭和から平成にかけて六星占術ブームを巻き起こし、バラエティ番組で活躍した占術家・細木数子は、終戦の貧困から這い上がり、夜の街で成功を収めた経営者でもあった。
貧しいシングルマザーの作家魚澄美乃里は、数子のカリスマ性に圧倒されるが、取材を勧めるうち、彼女が暴力団と関係し、霊感商法で荒稼ぎしている実態を知り、それを記事にすべきか葛藤する。

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 細木数子は毀誉褒貶のある人物で、その実像はよくわかっていない。島倉千代子を巡るスキャンダルも同様で、初めは数子からの聞き取り、次は弟細木久雄からの聞き取りを映像化し、真相がわからないように描かれている手法は興味深い。美乃里は最後には島倉本人に聞き取るが「細木さんが命の恩人であることに変わりはないわ」と言われてしまう。

 数子は静岡の旧家に嫁ぐが、どうやらホテル経営に関わりたかったようだ。ところが家事は全部女中がやるので、嫁は子を産めばいいと言われる。まるで家で飼われている鶏のようだ。鶏は卵を産むためだけに飼われていて、よく卵を産み、彼女の境遇を巧妙に暗示している。夫と姑が外出した日、数子は女中たちに暇を出し、自分で鶏をシメて、自分でさばいて親子丼を大量に作り、家出した。その話を聞いた美乃里は「ざまあみろですね」と留飲を下げる。小説家を諦めて子育てに専念しろと夫に言われたせいで、離婚していたのだ。美乃里は苦しい境遇からのし上がった数子に心酔し、数子も美乃里をかわいがる。

 だが美乃里は、取材の過程で数子の醜聞を耳にする。出来上がった伝記を読んだ数子は、人知れず涙を流す。そこには、いとおしい思い出が記録されていた。だがそれは、真相に迫ってはいたものの、数子に都合の悪い内容も含まれていた。数子は美乃里に「あたしの言うとおりに書き直しなさい」と迫るが、美乃里は「直しません」と拒否する。「だったらこの小説は永遠に世に出ない」と言う数子に、美乃里は「かまいません」と言う。和子は「だったらこれはゴミね」と言って、原稿を床にぶちまける。他誌が自分の批判記事を書くと知って、数子は自分に都合のいい記事を書かせ、美乃里を利用しようとしたのだ。
 美乃里には、金や売名のためと割り切って、著名人に都合のいい伝記を出すという選択肢もある。だが彼女は「私にとって小説は・・・私が生きる意味そのものなんです」と言って泣く。数子は「本物の涙は人知れず流すものよ」と言い、美乃里の原稿を読み一人流した涙は本物だったと示唆する。ドラマ冒頭で、数子が店で30秒で泣く芸を見せたが、これは当然芝居である。
 美乃里は「お元気で。細木さん。もうすぐ大殺界が始まりますから」と言うと、数子は「あたし占いなんて信じないの」と返す。占いもまた、数子にとって金儲けの手段でしかなかった。

 こうして、一時は意気投合した二人は決裂した。全ての仕事を終えて家路につく美乃里には娘から電話がかかって来るが、数子は気がつくと唯一の家族である愛犬ティアラの姿が見当たらない(養女になった姪はドラマに登場しない)。金と権力をがむしゃらに求めた数子は、信頼できる家族を持つことだけはできなかったのだ。

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