競馬千夜一夜コミュの兄弟馬物語

写真の馬はＰｈａｒｏｓ(鹿毛／１９２０)とＦａｉｒｗａｙ(黒鹿毛／１９２５)の全兄弟です。
父ファラリスＰｈａｌａｒｉｓ(１９１３)、母ＳｃａｐａＦｌｏｗ(１９１４／Ｃｈａｕｃｅｒ)
２０世紀で最も偉大なホースマンの一人といえる第１７代ダービー卿が世に送り出した２頭の牡馬、「灯台」という意味のファロスと、「航路」という意味のフェアウェイは、世界の競馬に大きな足跡を残した最も偉大な兄弟といえます。
ファロスは１回しかリーデングを取っていませんが、その子からは大種牡馬のネアルコＮｅａｒｃｏ(１９３５)が出て、他に類を見ないほどの絶大な影響を後世に及ぼしました。フェアウェイも種牡馬として４回のリーディングになるなど大成功しましたが、現在の影響力という点では兄に及びません。しかし、競走馬としてならばフェアウェイはファロスをしのぐ大器でした。ファロスの子であるＮｅａｒｃｏネアルコ・Ｐｈａｒｉｓファリス(１９３６)とフェアウェイの子であるＦａｉｒＴｒｉａｌフェアトライアル(１９３２)・ＢｌｕｅＰｅｔｅｒブルーピーター(１９３６)の４頭を両馬の父よりファラリス・ビッグ４と呼びます。テシオは繁殖牝馬のＮｏｇａｒａノガラ(１９２８)に本当はフェアウェイを付けたかったのが事情によりファロスになりネアルコが生まれました。予定通りなら競馬の歴史が変わっていました。

今回のテーマはサラブレッドにおける兄弟について皆さんと研究してみたいと思います。
サラブレッドは同じお腹(母)でなければ兄弟・姉妹と言わないことはご存知の通りです。
愚兄賢弟、愚弟賢兄、名馬の兄弟でも全てが走るわけではありません。
ダンシングキイは素晴らしい繁殖牝馬ですが、ダンスパートナー・ダンスインザダーク・ダンスインザムードのＧ１馬もいれば、最弱のＳＳといわれるキングフラダンスやトーセンダンスもおります。古くはアローエクスプレスとトルーエクスプレス、トウショウボーイとトウショウイレブンの対照的な全兄弟、ＤＩというとんでもない弟を持ったばかりに可哀想なブラックタイドなど兄弟の話題を書き込んでください。

コメント(18)

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[2] mixiユーザー 10月28日 21:35

兄弟共に非業の死を遂げたテンポイント&キングスポイントが何故か浮かんだので…
中山大障害連覇と言う実績がありながら骨折に散った悲運の天才ジャンパー
テンポイントは皆様ご存知の通りなのでキングスポイントの話でも

(旧表記で行きます）
3歳11月に颯爽とデビューしたキングスポイント初戦1番人気3着と期待を裏切りその後も勝てず初勝利は4歳3月6戦目の小倉未勝利戦
その後も3回2着があるも勝ちきれぬままその年の末に障害を使うこととなった

そこでミホノブルボンの主戦として有名な小島貞博騎手と出会い障害戦デビュー勝ち、障害戦15連対､内レコード勝ち3回中山大障害(春､秋)制覇などの輝かしい成績を収めた

6歳時には天皇賞(メジロティターン勝利)にも出走したことがあり
11番人気ながら8着と気を吐いたりもした

そして8歳の冬こよなく愛した中山大障害で骨折､最期の時を迎える

[3] mixiユーザー 10月29日 07:36

天皇賞の兄弟制覇としてはクリペロ・クリヒデ（母ケンタッキー）、コレヒサ・コレヒデ（母コリオプシス）、フジノパーシア・スリージャイアンツ（母チエクイン）、モンテプリンス・モンテファスト（母モンテオーカン）の４組があります。惜しかったのがビワハヤヒデ・ナリタブライアン（母パシフィカス
）ですね。ナリブーがサクラチトセオーとサクラローレルに負けました。秋天が２０００ｍになってからは誕生していないのでホワイトウォーターアフェアにはどんどん活躍馬を出してもらい狙って欲しいものです。
テンポイント・キングスポイント（母ワカクモ）は母系のポテンシャルが高かったこともありますが、父コントライトとの相性（ニックス）もあったような気がします。障害馬としてのキングスポイントは強かったですね。兄弟とも非業の死を遂げ、不幸が付きまとう一族でもありました。

[4] mixiユーザー 10月30日 01:45

　名馬の兄弟って事で繁殖入り出来た馬も結構いますよね。フェアリーキングとか。まあ、牝系も良血って事も利いてるんでしょうが。中にはファロスみたいに現役で活躍した兄弟と繁殖成績で逆転するパターンもありますね。ブラックタイドは恩恵にあやかれますかね。
　ところでケンタッキーって確かダイタクヤマトの曾祖母ちゃんですよね。

[5] mixiユーザー 10月30日 02:08

何でかわかんないけど、兄弟と聞くと最近の馬よりもトサミドリ・クリヒカリ兄弟を思い出します。
クリヒカリがアルバイトから名前変えて印象に残ってるからかな？

[6] mixiユーザー 10月30日 11:27

ローカルの雄ノボルトウコウと，菊花賞馬の弟プレストウコウなんか懐かしいです。兄弟でありながら生まれた牧場が違います。

姉妹では，桜花賞馬ナスノカオリとオークス馬ナスノチグサ。マイナーなところではハクセツ－ジョセツ(－シュンセツ)なんかいましたね。σ(^^;)はハクセツは見ていませんが。

[7] mixiユーザー 10月30日 12:37

マチカネタンホイザとビクトリーマークの兄弟が印象的です。
白面の貴公子？

[9] mixiユーザー 10月31日 00:30

　マイナーな上に名馬でもないですがアイネスフウジンの弟『リアルポルクス』『リアルカストール』の双子の兄弟がいましたね。「双子は走らない」と言われるとおり勝つことは出来なかったですけど・・・。
　アイネスフウジンが好きだったので、ダービー馬の弟だし、１回くらい勝たないかと少し期待していたのを思い出しました。

[10] mixiユーザー 10月31日 01:24

兄弟といえばサンバコールとサンクリントでしょうか、アラブですけど。

そして、今ではその弟コルレオーネが元「アラブのメッカ」園田競馬場で「サラ系」として活躍中。
頑張ってほしいです。

[11] mixiユーザー 11月01日 07:02

メジロラモーヌの牝系は双子を妊娠しやすい一族でした。一流種牡馬を配合されながらも彼女の子供たちは牝馬三冠という自身の活躍からはかけ離れた期待はずれの結果でした。その一因には「双子妊娠」というキーワードが考えられます。双子の場合、胎児の成長や体質が著しく劣化するために通常は流産したり死産が多く、エコー検査で双子が判明すると早い段階で片方を処分します。一つ下のメジロマーリンや弟のメジロアルダンも双子でした。アルダンの片方は死産でした。
サクラユタカオーやサクラシンゲキを叔父に持つサクラスターオーも双子でしたが母サクラスマイルの胎内で一つの命が消え２分の１で生き残り二冠馬になりました。
昔、南関東公営にも双子が出走した記憶があります。確か西山牧場の生産で兄がニシノエーシロー、弟がニシノビーで、弟にもシローを付けてやれよと思ったことを覚えています。（不確かな記憶ですが）
因みに双子の妊娠確率は約６％だそうです。

[12] mixiユーザー 11月02日 06:47

今回の秋天のアサクサデンエンとスウィフトカレントのように兄弟が揃ってＧ１に出るというケースは稀です。実際にあったＧ１兄弟対決としては１９９４年のジャパンカップでマーベラスクラウンとグランドフロティラ(母モリタ)、エルナンドとヨハンクアッツ(母Ｗｈａｋｉｌｙｒｉｃ)という珍しい２組の兄弟が対決しました。いずれも弟が先着しています。スウィフトカレントも弟でした。
２００１年の中山大障害では、悲願の初制覇を狙った１番人気のゴーカイが、１０頭立てで最低人気の弟ユウフヨウホウ(母ユウミロク)に敗れ、３年連続で２着ということがありました。これもまた弟が先着ですね。
今年のフェブラリーでもサカラートとヴァーミリアン(母スカーレットレディ)が対決しました。結果は５着と６着でしたが弟の先着でした。
兄が先着したものとしてはメジロマックイーンが降着となった天皇賞でのミスターシクレノン対ミスタートウジン(母ナオユキ)があります。兄が１１着、弟が１４着でした。
北関東栃木では八汐賞で兄イヴニングスキーと妹ベラミロード(母ベラミスキー)が１、２番人気で１、２着を分け合ったレースがありました。
世界的に調べればもっと多くの例があると思います。

[13] mixiユーザー 11月02日 10:23

古い話でなんですが，フジノオーが4連覇を達成した1965年春の第54回中山大障害では，大差の2着に弟フジノチカラがはいりました。

[14] mixiユーザー 11月03日 17:57

兄弟での年度代表馬にはオートキツとオンワードゼア(母トキツカゼ)、ビワハヤヒデとナリタブライアン(母パシフィカス)がいます。オンワードゼアは旧名がニツポンイチ、地方名がオンワードケーでした。
セントライトとクリヒカリ、そしてトサミドリ(母フリッパンシー)は３兄弟で皐月賞(横浜農林省賞典４歳呼馬)を勝ちました。take1さんの言われるようにクリヒカリの旧名がアルバイトでした。
コダマとシンツバメ(母シラオキ)も兄弟で皐月賞馬。
メジロデュレンとメジロマックイーン(母メジロオーロラ)は兄弟で菊花賞馬。
グリーンシャトーは母として春秋の天皇賞連覇や宝塚記念を勝ったタマモクロスとエリサベス女王杯を勝ったミヤマポピーを出しました。それも今ほど価値が認められていなかった時代の内国産馬シービークロスとカブラヤオーが父ですからたいしたものです。
Ｇ１馬の兄弟にはニッポーテイオーとタレンティドガール(母チヨダマサコ)やサクラチトセオーとサクラキャンドル(母サクラクレアー)、サクラチヨノオーとサクラホクトオー(母サクラセダン)、ハギノトップレディとハギノカムイオー(母イットー)などがいます。

[15] mixiユーザー 11月11日 17:27

種牡馬の兄弟では、ノーザンダンサーの全兄弟ノーザンネイティヴ、トランスアトランティックやボールドルーラーの全弟ナスコが輸入されていますが偉大な兄の足元にも及ばない成績でした。その他にもグレイソヴリンの兄ニンバス、ヘザーセットの弟ネヴァービート、ラーイ・シングスピールの兄グランドオペラ、ニジンスキーの全弟ミンスキー、ウッドマンの全弟ガダポート、キングマンボの全弟ミシックトライブ、全兄にカーリアンのヴィジョン、全兄がコンキスタドールシエロのビーインボナンザ、全弟にブラッシンググルームがいるベイラーン(サイドチャペルも弟)、全弟がアリダーのホープフリーオンなども日本に輸入されています。全兄にサドラーズウェルズ・フェアリーキングがいるテイトギャラリーは輸入直前に死亡しましたが兄弟ではペルジノが来ました。

[16] mixiユーザー 11月12日 08:32

パーソロン(１９６０父Ｍｉｌｅｓｉａｎ母Ｐａｌｅｏ)の成功により全兄弟のミステリー(１９５９)、ペール(１９６８)、マイフラッシュ(１９７０)、も輸入されました。全兄弟でもサドラーズウェルズ(１９８１)・フェアリーキング(１９８２)・テイトギャラリー(１９８３)のような例は稀で、グロースターク(１９６３父Ｒｉｂｏｔ母ＦｌｏｗｅｒＢｏｗｌ)と全弟ヒズマジェスティー(１９６８)などが数少ない成功例といえます。
サンデーサイレンス(１９８６　母ＷｉｓｈｉｎｇＷｅｌｌ)の全妹サンデーズシス(１９９０)、ペニーアップ(１９９１)、マイライフスタイル(１９９２)も日本で繁殖生活を送っています。

[17] mixiユーザー 02月10日 19:36

Ｇ１を５勝したダイワメジャー、そしてＧ１を４勝して更に数を伸ばそうとしているダイワスカーレットの兄妹は日本の競馬史上でも稀有な存在です。
サラブレッドの質が向上して個体数も多くなった近年においては世界的にみてもこれだけのＧ１を勝っている兄弟はカジノドライヴの今後の活躍にもよりますが、ベルモントステークスに勝ったジャジルとベルモントステークスやケンタッキーオークスなどＧ１を４勝しているラグズトゥリッチズの母ベターザンオナーの子供たちに可能性があるくらいで多くの類をみない凄さです。
海外に挑むダイワスカーレットの戦績によっては世界的な一族になります。

母のスカーレットブーケは重賞を４勝するなど快速馬で知られた活躍馬でしたが、繁殖牝馬としてはとんでもない名牝となりました。初子のスカーレットメールが生まれた１９９４年からディープインパクトの牡駒を生んだ２００８年まで２０００年と２００６年の２年を除き産み続けていることも驚異的ですが、デビューした子供たちの大半が勝ち馬となっています。現時点での総勝鞍は４３勝にもなります。２頭のＧ１馬以外にもダイワルージュが重賞を勝っています。ダイワメジャーと全兄弟のスリリングサンデーも種牡馬になっています。ＳＳ系とは特に相性がいいので今年デビュー予定のネオユニヴァースの牡駒やディープの子も楽しみです。

[18] mixiユーザー 03月31日 19:39

歴史的快挙！！

兄弟で種牡馬となった子供同士が同じ日に重賞を勝つという珍しいできごとが３月２８日に行われた東西の重賞で起こりました。
毎日杯を豪快な差し切りで勝ったのはアイアンルック、その父はアドマイヤボス。
その１０分後にスタートが切られた日経賞をレースレコードで快勝したのはアルナスライン、その父はアドマイヤベガ。
両馬の母は桜花賞とオークス牝馬２冠のベガ、父はスーパーサイヤーのサンデーサイレンスです。
アドマイヤベガはダービー馬として期待されスタッドインし、既にキストゥヘヴンなど活躍馬を輩出しており早逝が惜しまれる種牡馬でした。アドマイヤボスはセントライト記念に勝ち、ダービー馬の全弟という血統を買われて種牡馬となり４世代目にして初のＪＲＡ重賞勝ちを出しました。

海外にはサドラーズウェルズとフェアリーキングやグロースタークとヒズマジェスティなど兄弟で活躍馬を出している例は多くあります。ニジンスキーと輸入された全弟のミンスキーが揃ってＪＲＡ重賞勝馬を出している例もあります。

日本で生まれた馬の兄弟で重賞勝馬の父となった種牡馬にはソーダストリーム、ソシアルバタフライ、サクラセダン、パワフルレディ、バレークイーンなどの息子たちがいます。

母ソーダストリームの息子
アローエクスプレス／父スパニッシュエクスプレス（テイタニア・牝馬２冠など、他多数）
サンシャインボーイ／父テスコボーイ（ステートジャガー・サンケイ大阪杯など、他多数）

母ソシアルバタフライの４兄弟
トウショウボーイ／父テスコボーイ（ミスターシービ・３冠など、他多数）
トウショウゲート／父シャトーゲイ（トウショウユース・カブトヤマ記念）
トウショウイレブン／父テスコボーイ（スノージェット・小倉記念）
トウショウルチェー／父ダンディルート（ジムクイン・中山牝馬Ｓ）

母サクラセダンの３兄弟
サクラトウコウ／父マルゼンスキー（ネーハイシーザー・秋天、他）
サクラチヨノオー／父マルゼンスキー（サクラエキスパート・愛知杯）
サクラホクトオー／父トウショウボーイ（サクラスピードオー・京成杯など）

母パワフルレディの息子
ウイニングチケット／父トニービン（ベルグチケット・フェアリーＳ）
ロイヤルタッチ／父サンデーサイレンス（アサヒライジング・クイーンＳ）

母バレークイーンの息子
フサイチコンコルド／父Caerleon（バランスオブゲーム・中山記念２回など、他多数）
ミラクルアドマイヤ／父トニービン（カンパニー・中山記念２回など）

ロイヤルタッチやフサイチコンコルド、ミラクルアドマイヤの現役、将来は種牡馬になるであろうバレークイーンの子アンライバルドたちの兄弟には今後も可能性が残されています。
ベガの息子には初年度の産駒が今年デビューを迎えるアドマイヤドン／父ティンバーカントリーも控えているし、繁殖シーズン真っ最中の重賞勝ちでボスも種付希望が増えることが考えられます。また、キャプテンベガも血統を買われて種牡馬になると思うので、ダンスインザダークやディープインパクトなどの兄弟と併せて期待が持てます。

しかし、兄弟で同じ日に重賞ウイナーを出すというのは血統的珍事ともいうべき快挙です。
日本では今回のように同じ日に産駒が重賞を勝った例では過去を遡っても１度しかありません。１９６１年１月２２日のＡＪＣ杯にヤシママンナ（父プリメロ、母第参マンナ）産駒のヤシマファーストが勝ち、ヤシママンナの全兄であるシマタカ産駒のキオーガンヒカリが日経新春杯に優勝して以来のことです。
ほぼ半世紀に１度という貴重なできごとでした。

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