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秘密のバイト大作戦。コミュの【シンプルハンドルネームズ 第一話】

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どれにする?と聞かれてもなぁ・・・。

僕は正直悩んでいた。

金はほしいが、どのバイトも怪しすぎる。

腕を組みながら考えた僕は答えた。

「じゃあ、ドミノ作りをやります」

幼い時にテレビの企画で見て感動したことはあったけど、まさか実際に僕がやるとは、その時の僕は夢にも思わなかっただろうなぁ。


「よし!ドミノな、ドミノ。ドミノといっても・・・ドミノピザじゃないぞ」

くだらなすぎる。

ドミノピザ、知らない人もいるぞ、きっと。

「そうだそうだ。ドミノはひとりで作るのは大変だから人手がいるんだけどさぁ。知り合いで暇そうな人、いない?ってか、その前に、君の名前は?」

「あ、サワムラっていいます」

「サワムラくんね、よろしく。で、どう?暇そうな人、知ってる?」


暇そうな人って・・・ストレート過ぎるだろ。

誰かいるかなぁ・・・


あっ!

思いついた!

「じゃあ、僕の友達を呼んでもいいですか?」

「あぁ、もちろんいいぞ」


僕は携帯を取り出して電話をした。

僕の暇そうな友達、フジタのところへ。

「もしもし?」

「もしもし。サワムラだけど」

「おぉ〜〜サワムラかぁ。どうした?」

「いやぁ、実はバイトで人手が足りなくてさぁ。それで誘おうかと思って。今日って今から時間ある?」

「もちろんあるさ!!暇過ぎて、暇過ぎて、ソリティアやってたよ」

おまえもか・・・。

なんか、あのどじょうひげの男が気が合いそうだな。


「そ、そうかぁ・・・。じゃあ、バイト先の住所と目印をメールするから来てくれよ」

「おう!ちなみに、どんなバイト?」

「えっと・・・ドミノ作り」

「えっ??ドミノ?ってか、ドミノピザみたいな?」

間違いない。

フジタとどじょうひげの男は相性100%だ。

「まぁともかく、だまされたと思って来いよ」

「わかった!すぐ行くから、待っててくれ」


まずは一人と・・・。

もう一人ぐらい必要だよなぁ。

暇人・・・暇人・・・

あ、いたいた、あいつだ・・・


ユカだ。



「もしもし?」

「もしもし?サワっち、ひさしぶりじゃん!元気してた?」

サワムラだからサワっち。

サワっちなんて言うの、ユカぐらいなんだけどなぁ。

「あぁ、元気してたよ。ユカ、今日これから時間ある?」

「えっ?なになに?合コン?」

「ちげぇーよ。あのさ、バイトで人手が足りなくてさぁ。ぜひ来てほしいんだけど」

「え?バイトって、なにやるの?」

「・・・ドミノ作るバイトだよ」

「はぁ???意味わかんないんだけど!どんだけぇ〜〜〜〜〜」

「まぁまぁ。フジタも呼んだんだけど、まだ足りなくてさ。それにドミノなんて一生に一度ぐらいしかできないぜ、きっと。な、頼むよ」

「フっくんも来るのかぁ。そういえば最近見てないなぁ」

僕とフジタとユカは昔からの友達である。

フジタのことをフっくんと呼ぶのも、ユカぐらいである。

「なぁ、お願いだよ」

「わかった!久々にみんなで集まっちゃおう!」

「よし。ありがとう。ひとまずバイトの紹介所の住所と目印をメールするから。怪しさに負けずに来てくれ」

「はぁ?どんだけぇ〜〜。じゃあ、あとでね。バイバ〜〜イ」


まぁ、僕を含めて三人ならいいだろう。

知らない人たちとドミノするのも、嫌だからなぁ。

「僕を含めて三人でドミノ作りに行きたいと思います。今、二人がここに向かっているので、待たせてもらっていいですか?」

「了解、サワっち♪」

こいつ、音盛れしてた電話の会話、聞いてたな。




僕はこのがらんとした部屋で待っていた。

どじょうひげの男とはあまり話したくはなかったが、まぁ雇い主になるんだしなぁ、と思って、話をしてみた。

「あの・・・」

「なんだい、サワっち?」

「この会社の名前って、なんていうんですか?」

「あぁ・・“バイト屋”だよ」

「バイト屋・・・ですか。ずいぶん・・・シンプルですね」

「ふっ、これだから最近の若い者はなぁ・・。いいか、言葉ってのはシンプルなのが大切だと思うんだよ」

「はあ・・・」

「例えばさぁ、“はな”って聞いたら、何をイメージする?」

「えっ?そうですねぇ・・・バラかな。きのうドラマで見たので」

「うん。バラとか、スイートピーとか、もしかしたら“鼻”をイメージするかもしれないなぁ。じゃあさ、“きいろいはな”って聞いたら、何をイメージする?」

「え?・・・そうですねぇ・・・・なんだろう・・・」

「そう!言葉って、形容詞をつけたり、長くしたり、相手に伝わらないようなフレーズにすると、伝えた相手のイメージを制約してしまうんだよ。だから、今のサワっちみたいに、すぐにイメージができなくなってしまう。言葉は、自分の伝えたいことを凝縮して簡潔にしたほうが、相手に伝えたいことを届けながらもさらに、短いがゆえに相手の想像力や好奇心を引き出すことができるんだよ。ほら、魅惑の“魅”は魅力の“魅”でしょ」

「なるほど」

この男、あなどれないぞ。

意外といいこと言いやがる。



するとフジタとユカが一緒に部屋に入ってきた。

「あ、フジタもユカも一緒に来たんだ」

「違うよ。オレがマンションに入ろうとしたら、ユカが入り口でオドオドしてたんだよ」

「だってさぁ〜〜〜怪しいじゃん!!」

「ユカ!大声で言うなよ!率直すぎだよ!・・・・・すみません」

「はっはっは。いいんだよ。ユカちゃんのそのストレートさ、いいと思うよ」

どじょうひげ男は、ひげをいじりながら笑顔でそう言った。

するとフジタが肩を叩いてから聞いてきた。

「なぁ、サワムラ?」

「なに?」

「ドミノ以外にもあるんじゃないの、張り紙にあった怪しいバイトって」

「するどいなぁ、フジタは」

「さすがだね、フっくんは!お目が高い!!なんか気が合いそうだよ!」

どじょうひげの男はうれしそうに会話に食い込んできた。

気が合いそうというか、絶対に気が合うはずだ。

どじょうひげの男は、さっき僕に伝えた前代未聞の怪しさMAXバイト9つをフジタとユカに話した。


『はぁ??』


絶妙にハモった2人。

気持ちはよくわかる。

僕も聞いた時は、驚愕だった。


「なぁ、サワムラ」

「なんだよ。やっぱやめた!とかは勘弁してくれよ」

「オレさぁ・・・全部やってみたい!!」

「ワタシも!!」

「フジタ!おまえ・・・。ってかユカもかよ!!」

「だってさぁ、こんな不思議なバイト、二度とできないぜ、オレ達!!」

「そうよ!ワタシも、この部屋入るときは正直帰りたかったけど、話聞いて、ここまで怪しいバイトが揃うと、逆にテンション高くなってきちゃたよ!!」


ウソだろ・・・。

こいつらの頭の中は、何年つきあってもわからん。

「ってか、物理的に無理だろ、全部やるのは・・・」




「フッフッフ」

突然、ひげ男が笑い始めた。

「じゃあさ、キミ達。こうしないか」

「はい、なんですか?」

「実はね、ドミノ作りの場所のビルなんだけどさぁ、さっき言った9つのバイトの中でドミノ以外の8つのうち、3つのバイトの依頼主たちが、なんと偶然にもそのビルの中の部屋にいる人達なんだよ」

「えっーーーー?????」

三人とも、目がテン、いやいや、目が点である。

「それでだ、もしその3つのバイトとドミノ作りの合計4つを三人で協力して完了したら、特別にボーナスをあげよう。どうだい?引き受けるかい?」

「あの、その3つのバイトって、なんですか?」

「教えないよ♪」

「はあ?????」

「だって、全部やる覚悟があるってことは、3つがどのバイトでもOKってことだろ。それに、ビルに着くまで秘密のほうが、なんか・・・ワクワクするだろ」

「はあ・・・」

このひげ男、殴ってやろうか。

着くまで秘密って・・・・すでにゲームの世界だなぁ。


「フジタ。ユカ。どうする?」

「サワっち!決まってるじゃん!









やろうよ!!ボーナスだよ、ボーナス!!わ〜〜〜い」

「オレもやりたい!!ボーナスだぁーー!!」

単純だぞ、おまえら。

オレより「金の亡者」だ。

確かに金はほしいが・・・。

でも、まぁ、おもしろそうだしな。

「わかりました。僕たち三人で頑張ります」

「よし。誰か車運転できる?」

「はい!オレ、免許もってます」

「よし、じゃあ、1階の倉庫にドミノがあるから、それを駐車場にある車に積んで、さっそく向かってよ。ビルにいるバイトの依頼主達には連絡しておくから。あ、車のキーとビルの住所と行き先の地図を渡しておく。あと、ドミノ作ってビルの階を上がった時には毎回必ず電話ちょうだい」

「あ、はい、わかりました」

「で、その時に残りのバイトの指示をするよ。“その階には新たなバイトが・・・無い。ドミノを作れ”とか“その階には新たなバイトが・・・ある。角の部屋のドアを叩け”とかって指示するから。ほら、このほうがワクワクするだろ」

ドSだな、このひげ男。

知的なのか、不可思議なのか、よくわかんないなぁ。


「じゃあ、頑張ってきてよ。オレ、ソリティアやってるから」

「マジっすか!ソリティアってすごい楽しいっすよね!」

「お、フっくん。キミ、わかってるじゃないか〜〜」

「おい、フジタ!行くぞ!」



三人でドミノを持って駐車場に行った。

駐車場には「バイト屋」という名前と会社の電話番号が書かれたミニバンがあった。

普段の生活じゃ使えないよな、これ。

っていうか、普通に乗りたくない。

でも、仕方ない、バイトのためである。

僕達三人は地図に書かれた場所へ行った。






「ここかぁ」

「なんか、普通のビルって感じだね」

「ってか、残りの3つのバイトってなんだろうな。超ハラハラしてるんだけど、オレ」

「それは僕もさ。でも、まぁやるしかないさ」

「そうだな」


三人でドミノをもちビルに入り、1階の管理人らしき人がいる場所に向かった。

「すみません、バイト屋から来た者なのですが、ビルのオーナー様はどちらにいらっしゃいますでしょうか」

「はい。お待ちしておりました。お話は伺っております。こちらへどうぞ」

管理人らしき人は僕たち三人を正面玄関に連れて行った。

「オーナー様からの伝言ですが、ここからスタートするようにしてください、とのことです」

「え?ここって、おもいっきり正面玄関ですが、いいんですか?」

「はい、かまいません。ビルの各フロアは、廊下やエレベーター、非常階段やトイレ、給湯室などなど、どこを使ってもかまいません。部屋も全て、ドミノの通路として使ってかまいません」

「え?でも、このビルの利用者の方々は・・」

「はい、大丈夫ですよ。もう慣れてますので。オーナー様のドミノ遊びには」

慣れてるんかい・・・。

どんだけブルジョアなんだよ、オーナー。

ってか、どんだけ寛大なんだよ、利用者たち。



というわけで、正面玄関から僕たちはドミノを作り始めた。

それにしても、性格がでるなぁ、ドミノって。

几帳面に丁寧にならべるA型の僕。

基本適当だけど細部へのこだわりがあるB型のフジタ。

並べ方も天真爛漫なO型のユカ。

ドミノの列を見れば、その人の性格がわかるような気がする。



まぁ1階はウォーミングアップみたいな感じだな。

うまく非常階段を使って2階に到着できた。

なんか達成感だなぁ。

ビリーズブートキャンプ的に言えば「ビクトリー」みたいな。

いやいや、これからが本番だ。

なんせ、秘密の3つのバイトがあるのだから。

ハラハラしながら、どじょうひげの男に電話をした。


「もしもし」

「もしもし、サワムラです。1階のドミノが並び終えて、2階に着きました」

「そうかそうか、ご苦労様。よし、じゃあ指示しよう。


その階には新たなバイトが・・・














続きは第二話にて。

コメント(25)

みずしーさん作、第一話。

へへん、どうだね。
みずしーさんをトップに指名した私の鼻がぐんぐん伸びるのを感じます。


まぁ、このラストを自分が書くと思うと、ぞっとしますけどね。
ご感想、お待ちしております。
やばい!! むちゃくちゃ面白いんですけど!!

これ、どこのチームの作品!?

あっ ごめーん ウチのチームだったぁ揺れるハート
 やられたー。

 というより、あぶねー。

 荒野チームです。
 全体に公開になって、コメント読めるようになったらわかりますので言いますが、 これ、ここまでは、まんま僕の考えてたことですよ。うちのメンバーこれ見てひっくり返ってることでしょうよ。
 もしくは僕に対するスパイ疑惑が‥‥。
 たしかに僕のハンドルネームはシンプルですが‥‥。


 こっち(ドミノといろいろ)にするか、笑い屋にするか、リーダーの手にゆだねられ、最終的に自分の考えじゃない方が面白そうと思って笑い屋にしたのです。

 ‥‥よかった。
 涙が出そうだ。

 オナモミさんは、こうなっているのを見てほくそ笑んでいたのかと思うと、まさに僕らがカイジに思えてきます。

 頑張るぞ。
 頑張りましょう。
かけもちかー。

黒船です。

あんまりそういう発想はなかったかも。
かけもちは一個選んだチームとは別の楽しみ方ができますね◎
そしてさらにリーダーへ重圧がかかる気もします。。
がんばりましょい。
いや、収拾つかなくなって崩壊した感じになってもすごく楽しそうだから
やっぱりそれほどがんばらなくていいですよ!
荒野です。危ない、危ない。やっきーさんと同じアイデアだったとは。
バイト屋っていうのもシンプルでいいなあ。
あ。ドミノで階段って、どうやって上がるんですか?
などと揺さぶりをかけてみる。
ミステリアスチームのづこです。

か、かけもちなんてっ・・!

しかも何気なくシンプルなことの宣伝してるし!
シンプルチームの癖になんて強欲な・・!

しかしこれやべぇ、面白い!
ソリティアがあっちって なんのこと〜??



せっちんさん>ああ、そういうことか。性的な意味なのね。(笑
シンプルの良さを語るくだり、おぉーと感心してしまいました(くっ)
私だけは自分が書くまで見ないぞーと我慢してましたが、あっさり見てしまいました。
だってトピがたくさんあがるんだもんひよこハート達(複数ハート)
と、かわいさアピール魚いつだってマイチームがNo,1ぴかぴか(新しい)
チームちゃちょちんきょでした。
みずしーさんか。
うん、すごい!

いやぁ、困った…

どのチームも凄腕のメンバーだ!

なんで参加しちゃったんだろ私…

怖いよぉ〜!
バイト掛け持ちですか、なるほどー。
そうきましたか、うちも案としてチラホラしてたのです、実はむふっ

さすが、みずしーさんですね、こうなんていうか、
邪念が近寄りがたい雰囲気ですね。秘密兵器が一番手だったのですね!
お疲れ様でした。

あ、申し遅れました、暴れタラのくろです。
負けませんことよっ!
みずしーさんお疲れ様〜
黒船のOZ!です。
1話目にして話の骨子を築き、
後走者の基本線となるレールを
さらっと引いてしまうあたり
流石の一言に尽きますね♪

「うぬぬ〜恐るべき筆の冴え…もはや迷いは断ち切ったか!」

「だが…負けん!筆王(←誰ソレw)は負けぬ!引かぬ!怖れぬのだ〜!」

「たとえマイミクとて容赦はせぬぞ〜!!」
どこまで僕の考えと同じか、ちょっと揺さぶりをかけたいので爆弾投下。

ずばり、残りの三つのバイトって「笑い屋」「暗殺者」「盆踊り」では?
ぬぬぬ〜〜〜〜っっ!!

クスクスと笑ってしまうほど面白でしたよ。。。。

かけもち。なかなか考え付かないですよねぇ。
あっぱれです

でもうちは負けずにカワイイですよ。
みなさんこんばんは。
シンプルチームのトップ走者のみずしーです。
楽しく読んでくださって、書き手としてうれしく感じてます(^O^)


TO:やっきー
残りの3つのバイトですが……


言えるわけないじゃないですか(笑)
秘密ですよ、ヒ・ミ・ツ♪




続きがどうなるかを想像して、これから紡いでいくシンプルチームの小説を読んでください♪


ウフフフフ
やっきーさま

あれ、もしかして私たちシンプルチームが
この第一話提示の筋のまま「他の3つのバイトをかけもち」
してやると思ってらっしゃるのかしら?
ふふん、第一話公開した時点で全ての手の内を明かしやがって、
愚かなシンプルチームめ、的な?

やだなぁ、
何のために、策士みずしー氏をトップに指名したと思っているんですか〜


などと混乱を招かせてみる。
またドエライ賭けに出ましたな
バイト掛持ちとは...

シンプルチームの余裕の表れですかね?ニヤリ
◆◆◆みずしーさん、みきさん
 がーん。
 違うのか。違うといって違わないのか。違わないと思わせておいて、実は違わなくないのか。
 でもそんなことは結構どうでもいいのです(あんだけ言ってたのに!)

 もちろん途中の話も楽しみなのですが、僕が気になっているのは、ラスト。
 乳首ですよ、ラスト。どうすんねん。
 楽しみで仕方がないです。純粋に読者として。
 きっと綺麗に予想を裏切ってくれるでしょうから。

 最後のドミノにうんこ塗ってあるとかね。あ、その発想は別のチームだった。
自分のチームが終了したので心置きなく他のチームを観覧できます♪
ということで観覧しに来ました、
チームちゃちょちんきょリーダーゆにちょです!

うちのチームもイロイロバイトしてますがちょっと違う形態。オモシロス☆

その階にはあるのか?
ないのか?????

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