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言い出しっぺなので早速。
日記から抜粋なのでながいです。内容は簡単にいえば「アルコール依存性×森林療法」です。興味のあるかたお付き合いください。

気づけばもうアルコール病棟に働きはじめて5年目になる。僕の知る他の精神科や外科の集中治療室とはまた別にいろいろ難しい部分もあった。多少勝手はわかってきたけどここから移動したいとも思わず続けている。

ここに入院してくる方々は様々だ。ホームレス10年選手から芸術家、とんでもない金持ちまでバラエティーにあふれている。そんな人々が「酒をやめる」という共通の目標をもち共同生活を送る。学校みたいだ、と例える患者さんもよくいる。

先生はドクター。そうすると我々はなんだろう。日々みなさんの様子を観察したり生活を送る上での面倒見たり。学校にたとえるとポジション的にはあまりあてはまらない。

患者さんの多くは僕からは想像もつかない過酷な環境下に育った人も多い。しかも僕の年齢は患者さんからみたら全然青二才で、はるかにたくさんの経験をしている人生の先輩ばかりだ。なにかを教えようというスタンスは治療効果があまりあがらない。

僕ら看護師が提供するサービスは患者さんがお酒にまつわる問題にたいしてどの程度向き合えているか、客観的にその段階を把握する。そしてよくも悪くも自分では見えていない「背中」をみて、必要な時に支えることだ。

数字やデータでは出ない部分での仕事が多いので慣れるまで時間がかかるし、向き不向きもあるだろう。

今のところ僕は楽しいと思えるところな方がつらさに勝っている。飽きるどころか、やっと初心者マーク外れる位のところだしやりたいことも見えてきた。

当面の個人的な目標は僕がNPOを立ち上げて取り組んでいる「森林療法」をアルコール依存性の治療効果をあげるための材料として活用すること。

患者さんは毎日朝食後に井の頭公園まで散歩にいく。これは任意のプログラムであり、50人中おそらく15名から20名くらいしか出かけていない。

森林療法はそもそも身体的、精神的な健康管理のツールである。身近な、あるいは少し離れた自然を活用して普段人工的なものに囲まれている日常からの転地効果で客観的に自分を見つめ直すことや、5感を刺激したり運動したりあるいは深呼吸したりゆっくりすごすなどで心と体のストレスケアを行う予防医学だ。

せっかく素晴らしい公園が散歩コースなのだから動機付けとデモンストレーションを行い朝の散歩に行く人を増やすことが目的。さらに散歩のなかで自然を活用した心と体のストレスケアを患者さんの今後の生活に取り入れることもできればと思う。

職場でのプレゼンテーションはすみ、２月に勉強会と体験会を行う予定。

経過はまた方向いたします。

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