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小説インドノケムリコミュの夜のしじまに <小説インドノケムリ 番外>

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ようやく寒さも和らぎ、
エアコン無しで眠りについていた雑煮が居た。
他に誰もいない暗くした一人暮らしのベッドの中に。

すると、窓の外のずっと下のほうからオレンジ色の強い光が
なぜかまぶたを通して、飛び込んできたのだった。
熟睡はしていなかった雑煮は、窓の下をガラス越しで見ようと
起き上がった。
「あれ?またいつの間にか有料駐車場だったところに
なんでビルが建っているんだ?」
夢かと思った。
でも、そのビルの入り口にオレンジ色の看板が。
見覚えのある懐かしい看板。
「インドノケムリだ..........。」

雑煮は、着替えて、行ってみることにした。

「本当に前と同じ店だ。
じゃぁ、消えて駐車場になっていた夕べまでは
なんだったんだ?」
消えたとき以上に、現実を信じられない雑煮だった。

果たして、階段を上り、あの重いドアを開けてみた。

「あのぉ?」雑煮。
「あ、いらっしゃいませ。初めての方ですか?」
勿論、見覚えのあるあの人懐っこい尺連寺定通ではない。
雑煮は、「あ、こんばんは。
初めてなんですが、この店は、どういうシステムですか?
一杯でも飲めるんですか?」
雑煮は、人生ゲームの二周り目のように、
尺連寺定通がバーテンだったインドノケムリに初めて入った時と
同じ質問を繰り返した。
というより、雑煮は、初めての店では、必ずこれだ。
店には、女性が複数居るようだ。
雑煮は、なにか期待した。
す、すると、
出て来たバーテンダーは、
「あのぉ、どなたかのご紹介でしょうか?
当店は、紹介がないとお入れしない、
超会員制なんです。
もしないようでしたら、.......。」
雑煮は、思わず、
「あ、明菜さんと般若腹さんの紹介です。
雑煮と申します。聞いてないでしょうかねぇ。」
「あ、大変失礼いたしました。
明菜さんと般若腹さんのご紹介でしたら、
勿論、大歓迎いたします。」
雑煮は、まんまと進入に成功した。
それにしても、
客は前のと同じらしいということも分かった。

まだこんな深夜なのに、客の居ない店内に、
雑煮は吸い込まれていくのだった。
店の中のバーテン、女性らの眼光が、
異様な輝きを増していったのは
雑煮のこの世界が、現実なのか夢なのか、
または、魔界に吸い込まれたのかを後に
思い知らせることであろう。

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