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文芸の里コミュのつれづれの歌のコーナー 2

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コミュ内全体




春雨に重たく濡れて懺悔する
都市に生まれた一人の悲劇



眠れない眠れない夜が怖ろしく
人の苦悩の限りもなくて



農道に牛を引き行く人がいて
生活があり牛売りに出す



春風に誘われて行く旅列車
気儘な人の寂しい旅路




春嵐予期して小鳥木に潜む
カメラ向ければすぐに飛び立つ



陽炎が仕掛け花火のごと走る
この動きこそ天地の異変



山陰に山吹咲いて花あかり
山の生きもの列なして行く



清流に浸かり山葵は茎伸ばす
巡視の魚は背を煌めかせ



東風吹いて犬の鼻面撫でてゆく
犬元気づき西へと駆ける



陽炎の背に立つ人は幻か
胸を開いて徐々に詰めくる



春一番どっと一吹き幕開き
鳥のコーラス宴のように



口元にそよぐ柳の誘惑を
羊なら喰い咀嚼してゆく



ベンチにてしだれ柳の訪問者
まといて行けば隣りに女性



卒業に涙している予期せぬ子
手を差し出せば両手で包む



一人静か摘もうとすれば手が竦む
寂しい心私も同じ



蒲公英を大きくすれば向日葵と
その誤りが長く続いて



木の芽にはまことの木の眼あるごとし
多くの人と視線交わして



風まといしだれ柳が口にくる
銜えるべきか避けて通るか




口にくるしだれ柳の誘惑に
任せたくもあり避けたくもあり




芽ぐむとき見ている人も涙ぐむ
この天然の永久にあれかし




雑木の芽黒土割って顔を出す
卒業式の校歌は流れ



岬には越冬燕一羽いて
仲間来るのを首伸ばし待つ





星墜ちて固まっている山陰を
訪ねて見れば山吹の花




藤棚の下に留まり海を見る
波の青さが花を染め来る




雪ヤナギ背筋伸ばして花散らす
屈強の枝校長に似て




ウインクし人足止める梅の花
何だ何だと後続の人




仄暗い町を焦がして焚火する
吾悪人の一人となって




冬耕の石かむ音が木霊して
野の鳥の耳ピクリと動く




サイレンに火事場へ走る猫がいて
里子の子猫銜へて逃げる




火の玉を舌に転がす鳥の声
谷へ下って谷渡りかな



晴れた朝啼くな啼くなと鳥帰る
旅立つ鳥と居残る鳥と



花衣帯の中から花びらが
酒の匂いに 猫かお顰め




春泥に浸かる蛙の物語
眼は泥に濡れ人と車が




春コート行く窓の下猫の目に
せかせか泳ぐ多くの金魚


春光の水面の反射 馬の目に
耀き溜める水晶のよう





復活の日に目が醒める不思議さよ
手術の傷痕 頭部に残し




春泥に浸る蛙を見つけたよ
温泉好きの人間のよう



流氷の白い陸地が攻めて来る
浮上せぬもの残らず潰し



残雪をほじくる兎愛らしく
写真に収めパネルに飾る



色と香を放ちつつゆく春日傘
ついに夕までその傘閉じず



堤焼く傍ら水は滔滔と
対岸はまだ枯草のまま



草餅や白より草に手が伸びる
その手は牛の舌に似ている



幾ひらか粘着もあり花衣
猫がくわえて運んで行った



儚さと永久のいのちを知る花見
哲学者ぶりなどと言うな君



何ゆえか心塞がり春なれど
春うららとはなれない己




春の山形容できぬもの咲かせ
万遍もなく広がる不気味



甦るいのちが今や見え隠れ
逃げ水もまたその一つらし




早く吹け春一番を猫と待つ
猫はいるだけ心は知らず




縁側に日向ぼこする子と小猫
よいことないかと近くに雀




吾いまだ陽炎しかと見ておらず
車や人間微妙に揺れて




冴え返る飛ばされていく木の葉あり
高層ビルの窓から見てる




寒明けを水を濁して鯉が出る
澄むまで少時また動き出す




雪達磨子らは熟睡夢の中
子らを起こして仕返しに行く



スキー買う街の雑踏やっと抜け
スキー場行き断念の巻



銃身の孤影の辿る山道を
ひっそり下る追われるけもの



湯豆腐を赤子の口に運ぶ母
息吹きかけて己こめつつ



春告げに野鳥は屋根に来たけれど
いつもながらの風見鶏の声



学校の職員室に冬帽子
なぜいつだれが人の帽子を



着ぶくれて獰猛犬の前に立つ
子供の武装それとも覚悟



大枯野ぬくもり残しけもの道
どんな生きもの潜んでいるか



突然の変異を期して氷踏む
水が氷に氷が水に



霜柱鶏舎の鶏はこう聴いた
卵バリバリ踏み行く音に



冬の海
季節外れの
サングラス
視界曇らせ
太陽がある



町酒場
賑わっている
外は雪
雪はしんしん
酒場はかっか



露天風呂
浸っていれば
落葉降る
摘まんで出せば
また一葉



寒鴉
ホームに一羽
電車来る
片翼上げれば
発車オーライ



マスクして
目を瞑っても
雪しまき
かかってこいと
雪女ゆく



エジプトの
そこは砂漠か
雪煙
ラッセル車行く
雪を配って



冬霧の
なかに浮かんだ
人と馬
そのまま高く
浮上してゆく



寒椿
下にたいてい
猫がいる
それも黒猫
目は黄金色



卵割り
出て来た黄身の
ヒヨコちゃん
どこまで駆ける
うすら寒い街を



落葉掃く
乙女のうなじ
また落葉
掃き清めれば
人に降りくる



旅列車
片窓人の
群がるは
岬は今や
蜜柑の季節



あの山に
黄色い光
まだ消えず
招いているは
きっと山猫



爽やかに
素性を見せて
冬木立つ
雪の原野に
ポールのように



曇天の
雪もちらつく
平原に
カメラ憐れみ
ポーズ取る鶴



もの寂びて
立つ冬館
中に人
住むか不在か
それも分らず



家守る
必死の苦闘
雪下ろし
家には病んだ
人が寝ている



焚火には
人それぞれの
色があり
怒りの色も
哀しい色も



焚火して
山のけだもの
みな起こす
一家の苦境
分ってくれと



日向ぼこ
トカゲと雀
石塀に
互いにいたわり
合うでもなしに



夜の列車
火事を黙殺
して走る
電車の使命に
委ねゆくのみ



石焼きの
石に責められ
芋が泣く
幼子みんな
寝静まった夜



夜鳴き蕎麦
深夜に通り
目が醒める
すぐ後追えど
すでに影なし



湯豆腐を
扱う手つきの
慎重さ
子供があれば
分らぬでもなし



吊るす鮭
徐々に下から
削ぎ取られ
頭部が残り
天と対決



狸汁
囲む一家の
その外に
囲むものあり
狸の一家



雪が降る
脳の中まで
真っ白に
この際会を
不幸とは呼ばず



大雪が
村を埋めて
鐘が鳴る
鐘の響きに
踊る野兎



着ぶくれて
雪に転がる
幼子を
犬が駈け寄り
忌憚なく舐める



いつの間に
濁り酒かと
窓見れば
雪がこんこん
酒場の談笑
佳境となって



雪催い
支えきれずに
一二ひら
舌で受け留め
家路を急ぐ



初電話
背後で騒ぐ
甥と姪
これではとても
帰ってられない



夕焼けの
見えるブランコ
あのビルに
私は住むの
母と二人で



微かにも
頼れるものと
夜を行く
沈丁花の下
うずくまる猫



今日も寄る
いびつな野菜
売る店に
あの南瓜味
忘れられずに



めでたさや
初鳩胸を
ふくらませ
宝隠して
人につきくる



腕上げる
蟹の頭の
意固地さも
波くれば即
扁平になる



冬怒涛
何で受け留める?
迂回して
波の舌先
指で削るよ



埋もれて
ゆくもの多く
なるにつれ
顔出してくる
夏の生きもの



初凪に
浮かぶ一艘
小舟あり
帆はへんぽんと
海路南へ



馬好む
年酒男の
吐く息を
そう思いきや
馬も年酒を



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