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東アジア歴史文化研究会コミュの『日本人が知ってはならない歴史』?

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若狭和朋氏(九州大学大学院客員教授)の『日本人が知ってはならない歴史』のご紹介を20回シリーズでお送りいたします。歴史認識の手助けとなっていただければ幸いです。日本史を38回、古代史から現代まで教えてこられ、歴史教科書の間違いに我慢ならなくなり、『日本人が知ってはならない歴史』を執筆されました。近年、公開されたヴェノナ、ミトローヒン文書を丹念に調べ、侵略国家としての汚名をぬぐいさるために書かれましたので、皆様にそのポイントを掲載したいと思います。

『日本人が知ってはならない歴史』?

1.だれが、何を知られては困るのか?

「知ってはならない歴史」というのは、知られては困る歴史という意味である。私たち日本人に知られては困る歴史・史実とは何だろう。だれが困るのだろうか。ずばり言えば、日本人のなかでは日本のメルトダウン(融けて倒れる・融倒)を期待する劣情を秘めている反日的日本人である。ならんで、中国・韓国・朝鮮・ロシア、ひいてはアメリカである。
 中華人民共和国を支配する中国共産党の正統性は、日本帝国主義の侵略から中国人民を解放したという「歴史」を土台にしている。朝鮮民主主義人民共和国についても、事情は同じである。「抗日・解放」が朝鮮労働党支配の正統性の根拠である。
 しかし、心ある歴史家なら、これらの抗日解放の「歴史」は史実に反する偽史であることを知っている。早い話が、抗日パルチザンで「英雄」だった金日成と、ソ連軍に担がれて北朝鮮の支配者になった「金日成」は、まったくの別人であることは公然の事実なのに、この事実は「知ってはならない」のである。これを知らない人が本当にいるのなら、その人は単に無知であるにすぎないか、あるいは「知ってはならない」政策の犠牲者にほかならない。金聖柱ソ連軍大尉が、突如、金日成となり本人を知る人々は仰天した。
 日本が中国を侵略したというが、日本と中国の戦争は日本が始めたものではない。盧溝橋事件だけのことを言っているのではない。今日では、同事件での日本軍への射撃は共産党の工作であることが明らかになっている。
 私は単に共産党の工作のみを指摘しているのではない。現地解決の和平をぶち壊した「通州事件」の工作を言うだけでもない。昭和十二年の上海事変は蒋介石の主力十個師団余が二十万の兵力を集中し、五千余の日本海軍陸戦隊と十万余日本人(女性・子供を含む)を全滅させようと企図した事件である。蒋介石はドイツの元参謀総長ゼークト(第一次世界大戦の名参謀総長とうたわれた)と彼のスタッフを顧問団に招き、軍の編成、訓練ならびに実戦の指導を依頼していたが、これはソ連とドイツのラッパロ条約を背景にしている。
(ラッパロ条約・・1922年4月26日、ソ連とドイツの間で結ばれた秘密条約。ドイツ国防軍もソ連赤軍も密かにドイツ主導のもとで進められた。蒋介石はソ連の仲介でゼークトたちを受け入れていた。)
 第一次世界大戦の敗戦国ドイツは、この密約により、列強の包囲下にあったソ連軍建設の指導に当るとともに、密かにドイツ国防軍の再建の骨格を準備していた。空軍や機甲師団建設の準備はソ連国内で進められていたのであった。これも今では周知の事実である。国共合作により蒋介石軍の中にソ連の影響力が一気に広まっていった。
 上海事変はこのような国際的背景をもっている。・・・
 救援の日本軍と激戦ののち、蒋介石軍主力は撃破され、首都南京に敗走した。やがて南京も陥落するわけだが、「南京大虐殺」のウソが蒋介石の工作で宣伝された。
 ラーベやティンパリーらは、工作費を受領して蒋介石の工作に従事した者たちであることを近日の学的研究は明らかにしている。彼らは工作員なのである。・・・・・
 今ここで私たちが「知ってはならない」中国人のささやかな「常識」について触れておこう。
 日本人は、奈良と聞けば大仏とか古都とかを連想する。中国人は、南京と聞けば中国史の「大虐殺」を連想する。日本軍とかは無関係に、南京と聞けば「南京=大虐殺」なのである。清末の太平天国の天京(南京)陥落の際の湘軍(「官軍」)による大虐殺は凄惨を極めた。古くは隋の虐殺、侯景の乱での「南京大虐殺」は『資治通鑑』を読む者をして絶望的な気分に陥らせる箇所である。中国人にとって南京とは虐殺の都なのである。
 中国人には虐殺のない戦争というものが念頭に浮かばない。虐 殺はなかったと聞かされても信じることができない。日本軍が虐殺しなかったとは信じられないのである。これが中国人の思考の制度なのである。また支配者= 中国共産党は、人民がこのことを信じたら絶対的に困ることなのだ。虐殺の存在は支配の正統性を保持するための絶対的必要条件だからである。・・・・
 中華人民共和国には日本の「戦争責任」などを口にする資格は、全然ない。逆である。
 日本が交戦したのは「中華民国」である。当時の共産党「軍」は交戦団体として、何らの資格要件を具備しない単なる匪賊にすぎなかったのである。どうもわれわれ日本人は共産党「軍」が当時は匪賊(共匪といった)の群にすぎなかった事実を、そして匪賊がソ連その他の援助をバックに、民国政府が日本との 戦争で疲れ果てたときに背後から襲いかかり政権を奪取した事実を、ともに忘れつつあるようだ。それは「知ってはならない歴史」だからであり、日本人のなかの劣情日本人が、劣情イデオロギーで日本の教育とメディアを占拠した戦後の時期に「知ってはならない歴史」を編んだ、からである。劣情日本人の背後にはアメリカの権力が控えていた。アメリカは占領当時は非常にバイアス(偏向)のかかった認識を抱いていた。・・・・
 日本を打倒したことにより、瞬時にして支那・満洲・朝鮮・その他東南アジア諸国がソ連と共産主義に席巻される事態が現出するさまを見て、そして朝鮮戦争で脳 天をしたたかに殴られたのちに、初めて理解できたのである。日本が満洲・朝鮮・支那で頑張っていた「意味」をアメリカはようやく理解したのである。しかし、「理解」に達する前の「誤解」による日本解体の遺産は日本に深刻な後遺症を残した。昭和二十年九月二日の降伏から、日本は昭和二十七年四月二十八日(昭和天皇の誕生日の前日)に「独立」を回復するまで、七年間の占領という追撃戦をしかけられていたのである。日本人の多くが追撃戦を知らないのは、「知ってはならない歴史」だからである。
 朝鮮戦争においてマッカーサーは、満洲を敵の勝手にさせていたのでは朝鮮の戦局の挽回が不可能なことを理解したが、この理解は彼の解任という結果を招いた。帰国した彼は上院の外交軍事両委員会で日本が戦争をしたのは正当防衛(自衛戦争)であったと述べるが、この重大なニュースを報道した日本のメディアはない。劣情日本人のイデオロギーが戦後日本の言語空間を壟断していたからであり、彼らの劣情からすれば、この事実は国民が「知ってはならない歴史」にほかならないからである。

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