火の鳥２７７２コミュの｢火の鳥2772」は失敗作か？

みなさんこんにちは。怠慢管理人のOlyaです。ひさしぶりにトピック立ててみます。
前から疑問に思っていたのですけど、｢火の鳥2772」って｢失敗作だった」と言う方が多いですがその理由を私なりに考えてみました。そして今頃になってようやくわかったことがあります。このアニメ映画の未来の時代の設定って労働者のための理想の社会など存在せず、ただ階級制度が残る独裁社会があるのみだと言ってるのと同じだと。だからとくに左翼系の評論家からは｢ペシミズム」だと批判されるのですね。
｢2772」の未来社会って、世界が統合されて一つとなって地球連邦を形成して政治犯などを送り込む強制労働キャンプがあったりしてなんかソ連みたいです。そう、ソ連をモデルとしているようです。この作品が初公開されたのは1980年でソ連が崩壊したのは1991年。見事にソ連の崩壊の予想を的中させたわけです。手塚治虫さん自身は1989年の2月に亡くなったのでソ連の崩壊を見ることはありませんでした。ソ連が資本主義の成熟していない農業国から社会主義国家になったということなら、今資本主義の国が新たに社会主義国家になったとしても失敗するでしょうか？それは誰にもわかりません。ソ連とまるきり同じ間違いはしなくても別の間違いをするかもしれません。かといって、私がこないだ仙台の映画館で観たマイケル・ムーアのドキュメンタリー映画｢キャピタリズム～マネーは踊る～｣を挙げるまでもなく、資本主義も腐敗し切ってもう限界です。
手塚さんのライフワーク漫画｢火の鳥」には過去だろうと未来だろうと、いつの時代のどの社会体制になっても常に苦しむ人々がいました。人間とは、いつになっても苦しまなければならない存在なのでしょうか？
｢2772」が失敗作かどうかは今を生きる私たちの生き方にかかっています。悲しいことに、手塚さんの予想が的中してしまったらそれはそれで彼のすごさがわかります。とにかく、なんらかの警告を発している作品であることはたしかです。
気が向いたら、このトピックにコメントよろしくお願いします。