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小説を書いてみよう!コミュの初恋

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これはシリーズものの短編で投稿したもの。
ある女の子の一途な恋をテーマに書き上げました。

この続きに不倫編があるんですけどね・・・。
全6回。

内容は薄いと思います。
前もって言っておこうと思います。

よろしくお願いします。

コメント(7)

(1)初恋は突然やってくる

私の初恋は中1の年末年始。とてもかっこいい男の子に出会ったの。多分その男の子は私のことなんて覚えてはいないけどね。私はしっかり覚えてる。

 私の家は石川県加賀市の温泉町でホテルを経営しているの。ママが若女将で、お祖母ちゃんが女将ね。私は3姉妹の長女。蝶よ華よと大変かわいがられていたの。もちろんママがとてもきれいな人だったから、みんな私のことママ似でよかったわねって言うの。私のパパは駆け出しの代議士さん。もともと加賀市の地元有力県議会議員の次男で、うちのママの婿養子に入ったの。パパは国会議員だから週のほとんどを東京ですごしている。週末に戻ってくるくらいかしら?パパの名前は遠藤春樹。なんでも一生懸命の若手代議士。そして私を一番にかわいがってくれるのよ。

 冬休みに入ったころかしら、パパが急いでママとおばあちゃんに言うの。

「年末年始急遽部屋を用意しなさい。もちろんいい部屋だぞ!!!」
「何なのあなた?一番忙しい時よ。ちょっと待ってて・・・。」

ってママはフロントに問い合わせる。そしたらなんとか一番大きい和室スイートが空いていたわけ。パパは喜んでママに言うの。

「以前私設秘書としてお世話になった高橋元官房長官が、家族で旅行をしたいといわれて、手配を頼まれたんだよ。すぐ押さえてくれ!」
「何人?」
「ご夫婦と、娘さん、そしてお孫さん二人だ。5人。最高のおもてなしをしろよ。」

そう・・・。パパは喜んでその元代議士さんに電話してたわよ。

 私はもちろんホテルのお手伝いをするわ。一番忙しいお盆や正月は当たり前のようにお手伝い。今日から3泊で元代議士家族がやってくるというから、パパったら朝からソワソワして、ロビーをうろちょろ。そして2台のハイヤーが止まる。パパは急いでお出迎え。ヘコヘコ頭を下げて、フロントまで誘導。老夫婦と女性、そして高校生の女の子と高校生ぐらいの男の子・・・。

その男の子に私は釘付け・・・。この辺では絶対いないようなかっこいい男の子。やはり東京の男の子って垢抜けてていいわあなんて思いながら見つめてた。その男の子はキョロキョロしているの。

「ちょっとはしたないわよ、孝博!」

ってお姉さんかな・・・その男の子に言うのね・・・。孝博君って言うのか・・・。すると元代議士さんはパパに言うのね。

「今日は孫の誕生日なんだよ。遠藤君頼むよ。」
「お孫さんはおいくつになられましたか?」
「15だよ。春から慶応義塾高校に進学予定なんだ。」
「さすが賢いお孫さんをお持ちで・・・。」

パパはいつもはしない部屋までの案内を自分からすすんでしてたわよ。するとママは言うの。

「遥、お願いがあるんだけど、料理長に頼んでバースデーケーキの手配を頼んできてくれないかしら・・・。」
「うんわかった。」

私はママからもらったメモをもらって厨房の料理長のところへ。

「ねぇ佐伯さん!絶対絶対いいケーキにしてよ!!!」
「遥ちゃん、どうかしたのかい?よかったら遥ちゃんも手伝うかい?年末の忙しい時だから人手が足りなくてねぇ・・・。パティシエもいるにはいるけど、他のお客様の分で手がいっぱいだ・・・。」

私はケーキ作りが得意中の得意だったから気合入れて今までよりも丁寧に作ったの。そしたらホント上出来で、料理長も納得の出来だった。ママもやってきてこれなら大丈夫っていってくれたの。

「孝博君かあ・・・もしかして遥ちゃんはその子の事、気にいっちゃったのかな?」

もう!佐伯さんったら。ドンピシャなこといわないでよ。はぁ・・・なんていうのかなあ。ビビビって来ちゃったのよ。
高橋孝博君かあ・・・。うん、私の超好み・・・。パパに言って紹介してもらおうかなって・・・。

もちろん食事中にこのケーキを持って料理長とパパとママとでお部屋に行ったの。するととても皆が気にいってくれて。

「おや、遠藤君、この子は?」
「はじめてお目にかかると思います。私の長女の遥です。」
「ほう・・・。遠藤君にこんな大きなお嬢さんがいたのかい?かわいい子だね。」

私は照れてしまった。そして孝博君のほうを見る。
え?
私のほうなんて見ないで、黙々と会席料理を食べてるのよ・・・。私って印象ないのかなあ・・・。所詮地方の子だもんね・・・。都会の子には興味ないか・・・。

「孝博!ちょっといい加減にしなさいよ。せっかく孝博のためにケーキを用意してくれたのよ。お礼くらい言いなさい!孝博!この旅行だって孝博のためにお爺ちゃまが準備してくれたのよ。」

孝博君はチラッと見て言うの。

「ありがとう。」

その一言だけ。なんか私振られたような気がして・・・挨拶をしてその場を立ち去ったの。もちろん自宅に戻って部屋で泣いたの。

一生懸命孝博君のこと想って作ったケーキ。

泣いて泣いて・・・。
大好きなCDをガンガンかけてベッドに横になった。
(2)未来の私の旦那様なの?

「遥、お風呂に入りなさいよ・・・。」

ってお祖母ちゃんが私を呼びに来る。するとリビングでパパとママがはなしている。パパったら丸聞こえよ・・・。何興奮してるの??

「聞いてくれ美登里!高橋さんがすごく遥のことを気にいってね!是非お孫さんと将来結婚させたいらしい!!!2歳の歳の差!ちょうどいいじゃないか!!!春から遥を東京の中学に行かせるぞ!!!いいか!」
「ちょっと待ってよ。まだあの子は13よ。あの子の気持ちも聞かないで・・・。そんな結婚だなんて・・・。」

私はリビングに飛び入る。

「私東京へ行く!!!いきたい!!!」

私はがんばってがんばって慶應中に受かったの!特別に編入試験を受けさせてもらって!!!新学期から編入よ!!!ああ!孝博君と同じ学校!!!嬉しい!!!

 3学期はとても楽しかった。彼と私が通う慶応中。毎日遠くから眺めて、はあって・・・。ああこの人と結婚するんだって・・・。

もちろん彼の卒業式にも顔を出した。やはり彼はもみくちゃにされてた。ボタンなんてもらえなかった・・・。トボトボとその場を立ち去ったの。

「ねぇ聞いて!!!孝博君って兵庫県に引っ越すんだって!!!お父様とお母様が離婚してお父様と転勤先の兵庫に行くって!!!そんなあ!!!」

って言う女の子たちの声・・・。そんな・・・。せっかく近くにいることが出来たのに・・・。もうだめなの?

でもずっとパパが彼と私を引き合わせてくれることを信じてた。
でもそれは違った。

出会って1年後、パパは残念そうにいったの。

「高橋さんが謝ってこられたよ・・・。お孫さんとの縁談はなかったことにして欲しいって・・・。早々と婚約者が決まったらしい・・・。しょうがないよ・・・お相手は政治家の娘さんだもんな・・・。それも見合いじゃなくて・・・ごめんな遥・・・パパ、お前のためにここまでがんばってきたんだけどな・・・。」

もちろん私はショックで寝込んでしまった。もういいやって思ってそのまま慶応女子高、慶大へすすんで、念願のCAへ・・・。辛い訓練を乗り越え、なんとすぐに国際線!

やはりママが元CAだから、私にもその才能があったのかしら?
毎日ルンルン気分で乗務。


秋になった頃かしら?運命的な出会いが・・・。

(3)これって運命かしら?

 ある日、搭乗口には見慣れない男性・・・。地上勤務の制服を着て、テキパキと仕事をこなしている。もちろん入ったばかりなのかな?指導員がついて色々教えながらね・・・。チラッと見た顔・・・それはなんと・・・。孝博君!!高橋孝博君!!!ああ!運命感じちゃう!!!3つ上の先輩と受け入れ準備中に話してたの。

「ねぇ今年のパイロット訓練生って当たりよねえ?」
「そうそう。さっきいた子が一番の当たりくじよねえ。えっとねぇ確か源君。源孝博君。生まれは東京、育ちは兵庫。防大中退、航大首席卒業!いろんな航空会社が取り合ったらしいわよ・・・。背も高いしかっこいい。この上ない人物よね。そう思わない?遠藤さん。」
「は、はい・・・。」

え?高橋じゃないの?源さん・・・?

「ねぇ今度合コンセッティングしよっか・・・。今年の夏入社の訓練生5名を呼んで・・・。もちろん源君も呼ぼうよ。」
「いいね、いいね。飲み会という合コンね。未来の旦那様をGETしなきゃね。もちろんパイロットよねえ・・・。」
「そうそう!ファーストクラスの弐條先輩知ってるでしょ?実は従姉弟だって聞いたわよ。弐條さんのお母様が源君の叔母様なんだって・・・。ホントこの上ない人物よ。ということは、源君にも元総理大臣の血が流れてるってことか・・・。政治家になるのかなあ、将来。それでもいいなあ・・・代議士夫人も悪くないわよねえ・・・。」

弐條先輩は前総理大臣のお嬢様。そしてお母様の伯父様は元総理大臣。ほんと政治一家に育った先輩なのよね・・・。そっか・・・孝博君も政治家になるかもしれないんだ・・・。

 合コン大好きな先輩はもちろんすぐセッティング完了!飲み会ってことで、孝博君も来ることになったのよ。私は行きたい行きたいって先輩におねだりして参加させてもらっちゃった。

はじめて会話ができるのね・・・。昔のこと聞いちゃおっかなあ・・・。それとも告白?うふふふ。
(4)世の中そんなに甘くない!

 場所は都内某所。すごくお洒落ないい雰囲気のお店。早くこの日が来ないかなって思いながら乗務してたの。

 夏入社組のうち、小型機ライセンス持ちは孝博君だけ。あとはみんな自社養成パイロット。旅客機のライセンスを取るのに3年はかかるんだもの。その点孝博君は半分で済む。四人は大学出たての22歳で、彼は航大を出てるから24歳ね。ホント先輩のいうとおりいい男たち。その中でもやはり・・・。

「源君ってさあ、国際線の弐條先輩と従姉弟って本当?」

って私が聞きたいことをどんどん聞いてくれる先輩たち。彼は苦笑しながら答えてくれる。

「で、彼女いるの?」

その言葉を聞いた彼は真っ赤な顔をしていうの。

「ええ・・・。高校1年のときから付き合っている彼女が・・・。」

もちろんCAたちはえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜って。そういえばパパが言ってたわよねえ・・・。政治家のご令嬢と婚約したって・・・。もしかしてその人なの?誰かしら???そのご令嬢って・・・。兵庫県出身の人?そんなあ・・・。

そんなこんなで色々席替えして、やっと彼の横に。彼は結構お酒が入っているのかなあ・・・。真っ赤な顔してうつろな目。

「源さん。私のこと覚えてる?一度あったことあるんだけど?」

って9年前のことを聞いてみる。

「え?またですか?良く聞かれるんです。いろんな人に・・・。会ってもいないのに会ったこのない?って。今日もお客様に言われたんです。参った参った・・・。ははははは・・・。」

え?違うって!!!私の口説き文句とかじゃなくって・・・・。ホントに会ったことあるのに・・・。

 何も収穫がないままお開き。結局私の存在感ってなかった。

「ねぇ源く〜ん今から成田の独身寮へ帰るの???」
「え?明日休みなので、代官山の母の家に帰ります。」
「え?実家代官山なの?すご〜〜〜〜〜い!」

彼は苦笑しながらタクシーを止め、代官山に帰っていったの。
それっきり、彼は飲み会には来なかったけど・・・。
あとは彼女に会うとかなんとか理由つけてこなかった。

悔しい・・・。

世の中そんなに甘くないなあ・・・。
はあ・・・。
(5)彼の従姉弟は憧れのCA

 私の憧れの先輩、弐條雅先輩。私と同じ政治家のお嬢様。
でも私とは格が違う!だって彼女のお父様は前総理大臣。うちのパパはまだまだ主要ポストはもらえない。

 私、がんばって色々資格とってファーストクラス担当になったの。そしてこの弐條先輩と組むようになったのよ。うちの航空会社イチの腕と、美しさ。礼儀作法は完璧で、大和撫子って感じ。同性の私でもうっとりしちゃうのよね。もちろんお客様の受けもいい。どこからか先輩のフライトスケジュールを調べて選んで乗ってくるお客様がいるとかいないとか・・・。もちろん彼氏はいるって聞いたけど、どんな人かは教えてくれない。というかみんな暗黙の了解で聞こうともしない。

「先輩?源孝博さんって本当に従姉弟なんですか?」
「ええ。従姉弟であり幼馴染よ。彼のお姉さんと私は生年月日も同じだし、お姉さんとは幼稚園から大学まで同じなのよ。」
「源さんって小さい頃どんな人だったんですか?」
「え?孝博?あの子はねぇ・・・うふふふふ・・・。いっつも私の後ろをビービー泣きながら雅ちゃん雅ちゃんって言ってついてきてたのよ。いまだいい年して・・・。うふふふふ・・・。」

じゃあ、昔同様に先輩について同じ会社に入社したわけ?へえ意外。じゃあ、彼の婚約者が誰か知ってるのかなあ・・・。

「先輩?源さんの彼女ってどんな人ですか?」
「え?」

と言って先輩は苦笑したまま何もいわなかったのよ。
何で?って感じで。
それはどうしてか、後になってよくわかるんだけどね・・・。
(6)やはり世の中そんなに甘くはなかった!!!

 クリスマスイブのフライトの日。私はいつものように弐條先輩の横について、ブリーティングの時間待ち。来た来た!キャプテンたち。え?今日は三人?そして後ろには・・・孝博君!!!そっか・・・定期航路訓練・・・同じクルーなんだ・・・。今日はイブでしょ?期待しちゃう!!!告白しちゃおっかなあ・・・。私の同期の子達とはしゃいでいたらチーフに怒られちゃった・・・。もちろん彼は私たちを見て苦笑・・・。ああ悪い印象・・・。

やはり何もないまま、ロンドンにつく。はあって思ってベッドに横になると、弐條先輩から食事のお誘い・・・。いつものレストランで女二人寂しいディナー。先輩も溜め息ついて左手を眺めてる。あ!!!指輪!!

「先輩!その指輪!!!」
「あ、遥さんはじめて見せるよね。婚約指輪なの。去年のクリスマス、彼の初ボーナスで買ってもらっちゃったのよ。でも今日約束してたのにドタキャン!!!」

え?わざわざロンドンまで会いに来る予定?どんな人?すごい!!!やはり弐條先輩のお相手って桁外れねぇ・・・。わざわざロンドンまで来る予定だったって?

次の昼間、お買い物。ママに頼まれたものを買いに・・・。そこで目撃!!先輩と孝博君が一緒に買い物。まあ従姉弟だし、先輩はドタキャンされたっていうからきっと一緒にいるだけなんだよね・・・。羨ましいな・・・楽しそう・・・。やはり告白なんて出来ないよ・・・。

 年を越し、何もないまま2度目の孝博君と同じフライト!!!今度こそって思ったわ。すると先輩今回のフライトで当分地上業務って・・・。そういや最近体調悪そうだった。立ちくらみしたり、飛行機酔いしたり・・・。体調悪いんだあ・・・。ホント辛そうなの。そしてホテルでは心配してるんだろうか孝博君が先輩の部屋に入っていく。従姉弟だもんね・・・。幼馴染だし。

そして帰りの便で私はショックを受けたの。フライト前、先輩は結婚するからこのフライトが独身最後だって聞いたんだけど、フライト終わって、その相手がわかったの!!!

なんとそれは従姉弟の孝博君!!!
え?それも先輩は彼の子供を妊娠???
結婚は初夏?彼の婚約者って・・・先輩だった・・・。
だからよく一緒にいるの?
ショック!!!
先輩は何にもいわなかった。

ああ!私の初恋は・・・。
運命感じたのは?
世の中そんなに甘くないね・・・。
諦めないといけないの?
気持ちの整理をしないとね・・・。
ああ長い初恋。10年越しの失恋。
私立ち直れるかしら・・・。


(完)



実はこのお話、「優しいキスは放課後に・・・」の主人公達の子供世代のお話。主人公だった綾乃の娘・雅と、綾乃の兄の息子・孝博が出てきます。これには本編があるんですけど実は・・・。遥から見た孝博について書いたのです。

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