ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

小説を書いてみよう!コミュの優しいキスは放課後に・・・ 番外編

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
途中で切れるということで、
こちらに独立させました。

優しいキスは放課後に・・・
の番外編。主人公が男の子に変わっただけですけれど・・・。

コメント(4)

優しいキスは放課後に・・・番外編 (1)理想的な女の子


このお話は同題名「優しいキスは放課後に・・・」の別の視線で書いたものです。本編の小説の主人公は綾乃ちゃんでしたが、この主人公は総理大臣の次男である弐條雅和君の視点から書いた初恋のお話。では全4話お楽しみください^^

優しいキスは放課後に・・・番外編

(1) 理想的な女の子

僕は小さなころ、父さんの書斎に入ったことがある。そこにはたくさんの本と、父さんが若いころ描いた油絵がたくさん飾ってあった。父さんは有名な政治家。それも国会議員。当時、若いのに官房長官という役目をもらっていたんだ。(現在は戦後最年少の内閣総理大臣だったりする・・・。)

 父さんは若いころ、画家になりたかったらしい。でも、家は大昔から続く政治家系。父さんは画家になる夢を諦めて、元総理大臣であったおじいちゃんの後継者になった。絵に関して、ホントに誰が見てもすごいという腕前。もちろん学生のころ、絵を公の展覧会に出品してたくさんの賞をもらった経歴もある。
 その中のひとつに僕は釘付けになった。セーラー服を着たきれいな女の子の絵。この制服って学習院女子の制服。すごくキレイな女の子。幼心に僕はこの絵の女の子が好きになった。まあいう初恋なのか?でも好きになったのは絵の人で、いろいろな女の子が周りにいたけど、絵のような理想的な女の子にめぐり合えず、気がつくと初恋がないまま17歳の冬・・・。

 冬休みは突入していても、クリスマスに所属している吹奏楽部の演奏会があるから追い込みの練習。
今日はクリスマスイブ。
まあ彼女がいない僕はまったく関係のないイベントといっても過言ではない。

「はぁ、何で毎年この時期に演奏会があるんだよ!デートできないじゃん!」

ってうちの学校の幼稚園から一緒でまあいう幼馴染の堀川響貴が愚痴る。

「まあまあ響貴、落ち着けよ。さ、空気の入れ替え!窓を開けないとねぇ・・・。」

って言って部員で一斉に音楽室の窓を開けたもんだから、一気に風が入ってきて僕の大切な楽譜が中庭に落ちてしまったんだ。

「あ!やばい!!!」

俺は窓をのぞきこんで楽譜の行方を見る。すると下には見たことのない制服の女の子が立っていた。

「お〜〜〜い!そこの君!楽譜!!!」

僕は急いで音楽室のある5階から階段を駆け下りて中庭に向かう。中庭では例の女の子が僕の楽譜を一枚一枚拾ってくれていた。

「拾ってくれてありがとう。大事な楽譜なんだ。どこの学校の子?見たことのない制服だね?あ、僕は2年の弐條雅和(にじょうまさかず)って言います。君は?」
「あ、あたし?源綾乃って言います。ロンドンの日本人学校中等部なの。春からこっちに来ることになって見学に・・・・で、でもまだ試験に合格していないから・・・。」

なんとそのこの顔っていったら例の絵に書かれていた女の子にそっくりで、僕は驚いて言葉が出なかった。そしていろいろ話していたんだけど、何話したか覚えていない・・・。覚えているのは「源綾乃」っていう名前と、試験に受かればうちの高校に来るっていうことのみ。

僕は彼女から楽譜を受け取り、中庭を後にした・・・。
初めて出会った理想的な女の子。
外見はそのものだったけれど、中身はどうなのかわからない。
でもいろいろ話した感じからいうと、きっと理想的な女の子じゃないかなって直感的に感じたんだ。

はじめて味わった不思議な感覚・・・。
これが本当の初恋っていうものなのかな・・・。
あのこのことが気になってしょうがないじゃないか・・・。



(一言)
肖像画の少女って誰?
それはシリーズモノ「朧月夜の恋」にて明かされます。また公開しますが・・・。実は綾乃のお母さんなのですが・・・。
優しいキスは放課後に・・・ 番外編 (2) 色々とご指導を賜る

 さっき出逢った彼女のことが頭から離れなくて、練習に身が入らなかった。よくミスをするもんだから、吹奏楽部部長の響貴は心配して僕のところにやってきた。

「雅和、おかしいよ・・・あまりミスしないお前が・・・。体調不良か?」
「え?」
「もう帰れよ・・・。明日、10時に学園ホールに集合だからな・・・。」

僕は無理やり帰らされる。家に帰って自室に戻る。
そしてふと思いついて父さんの書斎に入る。もちろん例の絵を見るため・・・。

今日出逢った例の女の子とホントそっくりだった・・・。違うのは制服ぐらいで・・・。

 以前、父さんにこの女の人って誰って聞いたけど、何も言わずに苦笑していただけ。もちろん僕の亡くなった母さんではない。母さんもきれいな人だったけど、この絵とは違った綺麗さだった。

 僕は夕飯を済ませ、お風呂に入って明日の準備・・・。
あの女の子が触った楽譜を見つめて無意識に微笑んだ。
眠ってもあの子の夢ばかり見る。
何日も何日も・・・。
そして僕は幸せな気分・・・。
夢であえるだけでも幸せだった。
でも夢の中のあの子には音声がない。
ただ見つめ合っているだけ・・・。
はじめはそれで満足だったけど、だんだん物足りなくなって、声が聞きたくなった。

あの子ちゃんとうちの学校に受かったかな・・・。

もちろん僕は理事長の孫である響貴に頼んで調べてもらったさ。はじめは個人情報だからって断られたけど、何度も何度もしつこく聞いたもんだから、折れてくれた。

「源綾乃ちゃんだろ?受かってたよ。」
「ホントか???嘘ついたら親友やめるぞ!!!」
「うそじゃない!でもなんでこんな情報が欲しいんだ?」

僕は苦笑して黙っていた。
もちろん響貴は見当がついていたようだけど・・・。

 新学期が始まり、新入生の初登校・・・。
あの子に会えるかなあとドキドキしていつものように家の車に乗って登校・・・。
校門の横に横付けされると、いつものように女の子達が一斉に僕に挨拶をしてくる。
僕はきょろきょろと周りを見回した。
するとこっちを見ている例の女の子。
僕は我慢できなくて、女の子たちをかき分けて彼女の前に立った。
ホントうちの制服がよく似合う彼女。髪の毛を清楚に結んで・・・。
僕はますます彼女が好きになった。
声をかけると彼女は真っ赤な顔をして微笑んだ。
僕はその顔が忘れられなくて、授業に集中できなかったんだ。
ああやばいなって思ったけどね・・・。
この気持ちを誰かに打ち明けたくて、響貴に打ち明ける。

「好きな子が出来たんだ!どうしたらいい???」

おろおろしている僕を見て響貴は笑ってた。
そしてデートに誘えって・・・。
デート???
初めてだ・・・。
女の子を誘うのって・・・。

響貴は手取り足取りとはいわないけど、女の子の扱い方を教えてくれたんだ。
さすが何人もの女の子と付き合ったことのある響貴・・・。
適格だ・・・。

安心してデートの誘うことが出来たよ・・・。
それも2回も・・・。
デートといっても、手さえ握ってない・・・。
デートといえるか疑問な面があるけどね・・・・。
優しいキスは放課後に・・・ 番外編  (3) 意外な一言

 僕は彼女を見かけると必ずといっていいほど声をかけた。というより、彼女の行動パターンにあわせたっていうほうが正しいかな・・・。ホント彼女に声をかけて微笑まれるのが楽しみで生きがいだった。その微笑みは受験生の僕にはいい気分転換となり、勉強に身が入る。成績もずば抜けて良くなった。でもある日彼女がこういった。

「先輩!私の相手なんかしないでください!迷惑です!」

その一言で僕の心はどん底になった。
もちろん勉強に身が入らない。夜も眠れない。学校にも行きたくない・・・・。引き籠りたい・・・。もちろん成績はド〜〜〜ンと落ちて先生には呼び出される始末で・・・。成績なんてどうでもいいやって思ってしまうようになった。

毎日遠目で見る彼女の顔。なんだか彼女も暗い・・・。
どうして?って思いながら、彼女の動きを目で追う。
階段から降りてくる彼女。
すると後ろにいる女の子が彼女の背中を押したんだ!

「危ない!!!」

僕は咄嗟に階段から落ちそうになっている彼女めがけて走り、抱きしめて一緒に転げ落ちてしまったんだ・・・。
頭でも打ったのかな・・・。
頭がぼ〜〜〜っとして意識が薄れていく。
遠くで彼女かな・・・・僕の名前を呼んでいる・・・。

「弐條さん!弐條先輩!!!」

気がつくと病院の個室に居た。
そして横には彼女がいたんだ。

「弐條さんごめんなさい!私のためにこんなことになって・・・。」
「いいよ・・・。怪我はない?」
「でもどうして私なんかを助けたんですか???」

もちろん僕は彼女が好きで、大切にしたかったんだ。大切な彼女が怪我するなんてそんなこと許せなかったんだ。僕が守らないと誰が彼女を守るんだ?

彼女は泣いていた。
何度も謝って・・・。
僕はとても愛おしくなって、彼女を引き寄せて抱きしめた・・・・。
そして見つめ合っていい感じになった・・・。
僕は必然的に僕の唇を彼女の唇に近づけたんだ・・・。

あともう少しというところで、僕の一大事を聞きつけて東京からやってきた父さんの秘書に邪魔されたんだけど・・・・。

はぁ・・・。

邪魔するなよ・・・いいところだったのに・・・。
優しいキスは放課後に・・・番外編 (4) 放課後、体育館の裏で・・・。

 結局検査したけど何も異常がないからって無事退院・・・。
あの日、病室で僕は告白したつもりなんだけど、思い起こせば中途半端だったと悔やんで悔やんで・・・夜も眠れなかった。

 いつものように校門前で車から降りると、たくさんの女の子達が怪我をした僕を心配して駆け寄って来た。前を歩く彼女・・・。ちょこっと振り向いただけで、僕の前を知らん顔で歩いているんだけど、僕の携帯にメール。もちろんこの前の言葉の意味を聞いてきたんだ。僕は彼女に電話をかける。ま、そのまま声をかけてもいいんだけど、なんだか照れてしまって・・・。

きちんと気持ちを伝えて、放課後会う約束をした。
彼女は僕のことどう思っているんだろう。
ただの仲のいい先輩なんだろうか・・・。
それとも???

僕は早く放課後にならないか気になってしょうがなかった・・・。響貴はソワソワしている僕を見ていろいろからかってくるんだ。

「大丈夫だって。雅和を振る女がいれば見てみたいよな。綾乃ちゃんってむっちゃかわいいし、絶対雅和のこと想っているって。彼女のお前を見る目ってどう見ても恋する乙女の目だよ。」
「そうかな・・・。はじめて好きになった女の子だぞ・・・。そんなにうまく行くわけないよ・・・。放課後、ちゃんと気持ちを伝える!いっておくけど、覗くなよ!」
「はははは・・・わかってるって・・・。お前の恋路は邪魔しねえよ。」

ほんとかなあ・・・結構僕の恋に興味津々なくせに・・・。

 そしてドキドキの放課後・・・。
部活を早めに切り上げて指定した体育館裏へ・・・。
あ・・・まだ来ていない・・・。
部活はきちんと来てたしなあ・・・。
帰っちゃったかな・・・。

  時間ギリギリになってやってきた彼女。僕は嬉しくなって満面の笑み!彼女は走ってきたらしくって、息を切らしていた。そして僕がおいでのポーズをすると彼女は僕の胸の中に飛び込んでくる。

なんて僕の鼓動って早いんだろう・・・。
今まで感じたことのない早さだ・・・。
もちろん彼女の鼓動の早さも感じられる。

真っ赤な顔をして僕を見つめる彼女。
僕は彼女の顔に自分の顔を近づける。
彼女は目を閉じる・・・。

もちろん僕は彼女にはじめてのキスを・・・。
初めてのキスだからきっと下手くそだって思うのかな・・・・。
初めてのキスはそっと唇をあわす程度・・・。

僕が彼女の唇から僕の唇を離すと彼女はほんのり涙を流していた。
あぁ、キスしちゃいけなかったのかなって思った。

「初めてのキスだったの・・・。」

なんて彼女が言ったんだ。
初めて?
すごく綺麗な彼女だからきっとキスぐらいは済ませていると思ったんだけどな・・・。

僕は彼女のあごに手を添えて今度は長めにキスをしたんだ。
今度はうまく行ったかな・・・。
そっと唇を離し、改めて彼女を抱きしめた。

 放課後の体育館裏でのはじめてのキス・・・。
ホントに僕の心は温かくなった。
そして思うんだ。

僕は彼女を一生大切にしようってね・・・。

この子しかいない。この子しか・・・。


(完)

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

小説を書いてみよう! 更新情報

小説を書いてみよう!のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング