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あけブブの詩コミュのあけブブの作品【陽】

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ワタクシあけブブの詩の中で「明るい方ね、これは」
と、言われそうな詩をどんどこ載せていきます。
ご意見、ご感想は『ご意見・ご感想』トピにてどうぞ。

コメント(19)

『さくら』


自分が何なのか 
君は それがわからずにいるんだね
僕が 今 教えてあげる
君は さくら

君はまだ 僕の肩のあたりまでしか
その手を伸ばすことができず
もどかしく それでも
上へ上へと抜けていく 空の青色を掴もうとしている
その姿が美しいと言えることを 僕は知っている

やがて 何年か後
君から生まれる 小さな花の一つひとつが
大きな優しさとなり
生き生きと風に揺れることを 僕は知っている

何人もの人たちが踏みつけていく その土の下で
強く強く根を張り
雨を待ち
陽の光に感謝し
少しずつ けれども確実に 僕の背を越え
君はきっと 君にしか見ることのできない空を仰ぐだろう

その時 君は気がつかないだろう
君の幹の間を通り抜け
僕たちの頭上へ 細く長い光が降り注ぎ
いつもの忙しさを忘れ
時間は 安心して ゆっくりと流れていく
そんな瞬間を 僕たちに与えていることを

君の枝の先が指す方角は
君の花の咲く場所

君は さくら


※詩集『空の色〜しずくがにじむ』(文庫本)、
  詩集『空の色』(単行本)より
『眠れない夜』


夜の空 
星が 「大丈夫、もう、お眠り」
一方 半月は あきれ顔で 薄笑い
裏の林で 木々たちは 
枝の隙間から 風を流す

みんな全てお見通し
僕が寝付けない訳を

なんだかんだ言いながら
無音の安堵を届けている

誰かの慰めなど待たず
今夜は彼らに身を預け
しんなり この目を閉じてみよう

朝には朝の 彼らたちが
そっと僕を迎えるだろう

ほら 目を閉じよう
『身を委ねて』


どんな ガタガタ道でも
 
どんなに曲がりくねた山道でも
 
あなたの助手席に座っていると
 
まぶたを閉じたままで居られる
『しろがそまる』


真っ白な

家に

住みたい

壁も

ソファーも
 
テーブルも

天井も

屋根も

マグカップも

全てが

真っ白

日々

過ぎれば

君と

僕との

色が

染まるように

真っ白を

愛しく

愛しく

眺めながら
『手段』


わたしは何度でも止まるよ
有名な詩人さんは全く逆のことを言っているようだけど
わたしは何度でも止まるよ

笑わない 話さない 動かない 何も見ない
ただじっと耐えて止まっているのさ
それが生きていくためだと心得ているから
笑いたくなるまで
話したくなるまで
動きたくなるまで
何かを見たくなるまで
何日でも、何週間でも、何ヶ月でも
死んでるように生きるんだ 生きるんだ

空なんて見上げるもんか
窓なんて開けたりしないぞ
時計の進む針がなんだ
そんなものに惑わされて決して焦るな

わたしは止まり続けるぞ
そうしたい、と心が真正直になるまで
わたしはずっと止まっているぞ
何度でも可能な始まりのために
わたしは何度でも止まるぞ
また必ずやってくる新しい始まりのために


※アタシん中ではポジティブな気持ちで書いたので【陽】デス
『ただよう夜』


目をつむって
3回まわって
夜空を指差す

しっとり目を閉じて
指差した その星めがけて
おもいっきりジャンプ!

ふわりと浮いた
ひとしきりの宇宙旅行
泳ぐ 私の自由の中
泳ぐ 泳ぐ 
解き放たれて
泳ぐ 泳ぐ

漂う夜の森の風の匂い
地球に足が そろり着いた

明日は 明日の星に 旅してみるよ
明日は 明日の 宇宙の胸 
『おやすみ』


大好きな歌を

ずっと一緒に歌い続けよう

何曲も 何曲も


君が眠くなり 目をこすりだすまで

僕がうとうとし あくびをし始めるまで


そして たくさんの楽しい夢のおみやげをもって

朝を迎えよう


その頃には 君の涙もすっかり乾いてるから

安心して おやすみ
『恋を泳げ』


恋せよ乙女

いくつになっても どんなときでも
心の宇宙は無限さ 自由さ

甘く深い落とし穴にだけは落ちぬよう

恋せよ乙女

そして フラれ概のある男に出会えたなら
君の恋は大成功さ

恋せよ乙女

浮かれながら しっかり目を開き
両手両足いっぱいに 恋を泳げ

恐れることなく
『雨降って』


「雨の日はしょうがない」※って
小室さんも言ってたじゃない

雨のせいにしちゃいましょう
それでことが治まるならなら

「お前、頑張ってるよ」って
自分に言い聞かせて

飲み込んだ全ての言葉
いつか誰かに届くって
やっぱり自分に言い聞かせて

そんなどんより

やっぱり雨のせいにしちゃいましょう
小室さんも言ってたんだから



※『雨が空から降れば』<作詞:別役 実 作曲:小室 等>から引用
『線路沿いに住む住人』


線路沿いに住む住人は
うつむきながら 描き続ける

あんずの木が窓からのぞく
景色の向こうに ポツポツともる灯

終電はすでに行ってしまったから
ここからは全てが住人のもの

昼間の雑踏から離れ
夜の静けさと一体となって
住人は 描き続ける

ひとしきり妄想の世界を楽しんだ頃
始発電車の走る音
聞こえてきたら また次の夜を待って
ひっそり ひとり 眠りにつく

全てを解き放つ
住人だけの夜をまた待って
『風が来る』


あなたの中に溶けていくのを感じる                                                        

私の棘は あなたの手で                             
ひとずつ もぎ取られていく
荊と薔薇が
もっと優しく絡み合うために                                                                

ここで居るあなた ここにいる私                          
それだけで満たされる
言い訳は要らない           


丘の上に強い風が吹き
大きな木を揺らしたついでに
積もった埃も吹き飛ばしていった                                               


『古い上着よ さようなら 悲しい夢よ さようなら』※                                    
              

たとえば 花弁が全て飛ばされたとしても
私たち自身が吹き飛ばされぬよう
もっと近くへ

この季節を越えていけるように・・・                                                                 

また風がやって来る                               

 


※『青い山脈』 作詞:西条八十 作曲:服部良一  から引用 
最近なかなか明るい詩が書けないので、
特別ダイサービスで詩集の中からの詩を紹介しますデス♪


『バスの中にて』

登山客の帰り道
車中では みなさん
うつらうつらと 首を揺らしています

運転手に
無条件で安心を手渡し
駅まで運んでくれると
疑いもなく信じているのでしょう

運転手も人間ですから
何らかのミスがあることは
多いに考えられることですが
睡眠まで預けてしまうのは
素晴らしい信頼です

運転手さんとお客さんとの
わずかな時間の穏やかさは
やわらかく ぬくいです


※詩集『空の色〜しずくがにじむ〜』(文庫)より
※もしかしたら期限付きで削除する場合もあります。
『生かされている』


ふと気付くと 生かされていることの感謝を
忘れてしまうことがある

水をあげなくなって 6鉢の花を枯らした

今は台風も去ったというのに

涙こそ出はしなくとも
まだ 慈しみ という感情が
心の真ん中 残っていたみたいで

「痛かったよ」

花を枯らした私は
きっと また 花の分だけ
生きなければならないのだろう

全うする事の意味なんて
生き抜いたモノだけが最後に貰える
最高の褒美なのだろう

今 分からなくたって 当然なんだ

私は枯らしてしまった花の分
これからも生きなければならないんだ
私自身は枯れずに生き抜く責任があるんだ

そして生かされていることの感謝を
忘れずに 時々は思い出して 

『生かされている』 といことを
『昼寝』


徹夜明けの真っ昼間
空気の揺れを感じながら
フラフラ寝床につく だらりん

仰向けで枕を威圧して
両の手のひら 胸の上
こんな腐りかけの魂でも
持っていかれちゃ たまったもんじゃない
行けるとこまで行くって決めたんだから

死神さんよ 出番はまだだよ

真っ白な天井しばし見つめて
腫れた瞼で目玉を覆う
少しは眠らなくちゃね
次の朝を晴々と迎えるために

繰り返しの日々たちに
頭を抱えるのは苦痛だけど
それが生きた証につながるならば
一生懸命歯磨きするよ

ほら眠りの天使が降りてきた
恐くないさ 恐くなんてないさ

悪いね 死神さん
出番はまだまだ まだまだだよ
『柳』


柳は揺れながら
足を踏ん張る

揺れる葉は踊る
風任せ 時任せ

細い枝 しなだれ
外の面
ゆらゆらたゆたう

誰かのとがった声
かまわず ゆらゆら

みんな みんな 知らんふり
柳の足の踏ん張り

だれも
誰一人とも
知らない
柳の足

それでも柳
心の中 幸せいっぱい

真似できるか、できないか…
僕たち 君たち 人間ども

柳の心をもてるのは
柳の心を知った人のみ

なかなかお目にかかりません
『出発』


桜前線が北へと移るこの時期
初めての列車に乗って 私は行きます

何かが終わるとき 何かが始まる
しつこく噛んでいた 口の中のガムを
銀紙に包んで ゴミ箱へ投げ捨てる
それが私の第一歩

さすらいに目的地は定めません
ふと気に入る街をテクテクと探します

大好きだったあの絵とも さようならです
でも 大丈夫
全部しっかりと脳裏に焼き付いて
一生記憶から離れることはありませんので
ご安心あれ

旅立ちに多くの荷物は禁物です

これからが本当の人生
わかるまでに30年以上かかってしまいましたが
全てここに至るまでの試練だったのでしょう

今がチャンス
チェンジがチャンス

まだ見ぬ北の桜がそう叫んでいるように聞こえます

風花が舞い降りてきました
『新しい街』


空 回る鳶
強風で走る 白い雲
「僕 ここにいるよ」
なんて センチメンタル

自分らしく とは
自分から見ても 他人から見ても
微笑ましいものらしい

濃霧が道の先をじらせます
フォグランプ点して少しずつアクセル調節

禁物は“焦り”
そんな時は そんな時で
使い古された名言 試してみましょか
「マイペース」

街行く人の全ての心がわかってしまったら
酷く疲れて生きていけないだろうから
自分の心をわかってなんて
恐ろしくて声に出せません

自分らしく

微笑ましい自分

いつかこの街で見つけられたら
あなたに手紙を送ります

『みそスープ』


みそスープ 作った
あったかいの 作ったよ

油揚げ 豆腐 ワカメ
ネギもいっぱい入れたから

帰っておいで
ただ 帰っておいで

下唇 かみ締めても
悔し涙 渇き切っても

みそスープ 作ったから
みそスープ あっかいから

そのまんまで 帰っておいで
すみません。
上の『みそスープ』の一行目、

みそスープ 作ったよ

でした。「よ」が抜けてしまいました。
( ´,_ゝ`)プッ

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