----------------------------------------------------------------------- ●ジャガーネコ(英名Oncilla, Little Spotted Cat, Tigrillo, Cunaguaro, Tiger Cat)はオセロットやマーゲイと分類学的に非常に近く、中央アメリカ、南アメリカに分布する。日本でも英名のタイガーキャットと呼ばれることがある。 イエネコとの間に繁殖能力のない雑種をつくることができる。この雑種は毛色がジェフロイネコやコドコドとよく似ている。毛皮が美しいため乱獲され、現在絶滅の危機に瀕している。
■形態 体長は40-50cmで30-40cmの尾を持つ。イエネコより若干大きいが体重は軽く、2-3kgである。メスはオスより小型。マーゲイによく似ているがこちらのほうがやや小型で尾が短め。しかし小さなマーゲイはジャガーネコとほぼ同じ大きさであるため両者はよく混同される。耳は丸く、鼻鏡はピンク色で、虹彩は薄茶色または金色である。体背面の被毛の地色は明るい黄褐色で、首の両脇を2対の黒い線が縞状に走る。側面には花のような斑紋(バラ斑)が縦方向に並び、尾には10〜11本の縞が並ぶ。毛色には個体差がある。また黒変種(Black Tiger Cat)の個体が多い。ベネズエラではしばしば黒変種が見られる。 ■生態 生息地は熱帯雨林や灌木地帯で、マーゲイほどではないが木登りがとても上手い。短い距離なら木の側面を頭を下にして駆け降りることもできる。夜行性でネズミ類、トカゲ類、鳥類、大型昆虫などを食糧とする。 野生での繁殖習性はよく分かっていない。飼育下では74〜76日の妊娠期間の後、1〜2頭の子を出産。 ■亜種と分布 L. t. tigrinus, ベネズエラ東部、ギアナ地方、ブラジル北東部 L. t. amazonicus, アマゾン河上流地方 L. t. cooperi, アメリカテキサス州 L. t. guttulus (wiedi), ブラジル中央部から南東部、ウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチン北部 L. t. nicaraguae, ニカラグア、ホンジュラス、コスタリカ L. t. oaxacencis, ワーハーカ、メキシコベラクルス州 L. t. oncilla (yucatanicus), ユカタン半島 L. t. pardinoides (boliviae), ベネズエラ西部、コロンビア、エクアドル、パナマ L. t. salvinius, グアテマラ、英領ホンジュラス L. t. tigrinus, アマゾン河下流地方