香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】さらば英雄愛と銃撃の彼方に

原題：何日君再來(Au Revoir, Mon Amour/Till We Meet Again)
香港　ゴールデン･ハーベスト作品　91年　125分　カラー　アミューズ配給

製作：チャイ･ラン　監督：トニー･オウ　脚本：ジュリー･リウ／チャン･ヒンカイ　音楽：アンソニー･リュン／テリー･チャン

出演：(３点リーダー以降の人名は日本語吹替版ビデオのキャスト)
アニタ･ムイ(梅艷芳)=ウー･メイ…深見梨加
レオン･カーフェイ(梁家輝)=シェン…堀内賢雄
赤井英和=野口…赤井英和
キャリー･ン(呉家麗)=ジン…勝生真沙子
ケネス･ツァン(曾江)=ウー…納谷六朗
チョイ･シウキョン(徐小強)=ティエ警部…玄田哲章
國村隼=白川…國村隼
青山知可子=松田…田中敦子
シャーリー･タン(鄧萃雯)=フォン

―解説―
日中戦争期の上海を舞台に､激動の歴史に翻弄される男女の運命を描いた戦争ロマン。『奇蹟<ミラクル>』(89年)などのアニタ･ムイ(梅艷芳)､『愛人/ラマン』(92年)などのレオン･カーフェイ(梁家輝)､『どついたるねん』(89年)などの赤井英和､『カップルズ』(96年)などのキャリー･ン(呉家麗)､『狼たちの絆』(91年)などのケネス･ツァン(曾江)､『少林寺三十六房』(78年)などのチョイ･シウキョン(徐小強)､『ハード･ボイルド』(92年)などの國村隼ほかが出演。『南京の基督』(95年)などのトニー･オウ(區丁平)監督､91年作。

―物語―
1941年12月､上海。抗日運動家シェン(梁家輝)は､日本人刺客･白川(國村隼)を追いあるクラブへ乗込む。シェンは刺客を始末するが､そこで彼は歌手として立つ大学時代の恋人メイ(梅艷芳)と５年ぶりに再会した。メイは負傷したシェンを介抱し､彼女に思慕を寄せる日本領事館の野口少佐(赤井英和)の取成しで一夜の情を交わす。太平洋戦争の最中､メイから妊娠を告げられたシェンが彼女の元を去った矢先､秘密警察が抗日分子のアジトを襲撃。野口からシェンは死んだと聞かされ､父も獄死して傷心のメイは野口の求婚を受入れた。その頃生き延びたシェンは､抗日組織がメイと野口を暗殺目標にしたのを知り､一計を講じる。

オリジナル予告編動画↓

コメント(2)

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[1] mixiユーザー 08月29日 03:59

劇場公開時の邦題だと､いかにも"香港ノワール映画"を思わせますが､実際見ると"香港ノワール"としてはギリアウトかな､と思わせる内容の作品です。コレはつまらないという意味ではなく､映画自体ゴールデン･ハーベストが手掛けている超大作ですし､銃撃戦や爆破といったスペクタクル的な戦闘シーン､レオン･カーフェイ(梁家輝､画像左の左側)や日本から参加した赤井英和(画像左の右側)､そしてチョイ･シウキョン(徐小強､画像中の左側)といった男同士の駆引き､つばぜり合いといった"香港ノワール"的な見せ場は､前中半などに見受けられます。
TOPに掲げたオリジナル･ポスター画像など見て頂くと察せられるのですが､実はアニタ･ムイ(梅艷芳､画像右)扮する中国人女性の戦中戦後を通しての半生記というか､要は文芸調のメロドラマなんですね。それがはっきりするのが､後半からラストまでの日本ロケシーンです。ここは和服に身を包んだアニタの独白が中心の展開となっていて､"香港ノワール"の定番である銃撃戦や格闘などは一切ありません。
本作は劇場公開される前､91年の第4回東京国際映画祭で､｢さよなら､わが愛｣という別邦題で上映されています。コチラの邦題の方が内容をより的確に提示しているかなと思います。
そんなワケで厳密には"香港ノワール"とは言えない1本ですが､参照作品的な扱いで､今回当コミュニティにてご紹介させて頂く次第です。

アニタ･ムイが歌う主題歌｢何日｣のPV動画↓

[2] mixiユーザー 12月09日 23:33

本作を制作した香港のゴールデン･ハーベストと日本の芸能プロダクション･アミューズが､４年後に本作と同じくトニー･オウ(區丁平)監督､レオン･カーフェイ主演で撮ったのが『南京の基督』(95年)です。芥川龍之介原作の短編小説をモチーフにしたオリジナル･ストーリーを映画化したもので､相手役にアミューズ所属の女優･富田靖子さんが抜擢され､体当たりの熱演で第8回東京国際映画祭最優秀助演女優賞を獲得しました。本日2020年12月9日で､日本公開25周年を迎えます。

『南京の基督』(95年)の日本公開版予告編動画↓

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