とにかく怖い話。コミュの【実体験】好奇心は猫をも殺す

昔、一人暮らしを謳歌するために住んでいたｱﾊﾟｰﾄでの体験談『何かいる部屋(一人暮らし)』ｼﾘｰｽﾞを書いている者です。

いつもお世話になっております

今回は『何かいる部屋(一人暮らし)』ｼﾘｰｽﾞ以外の体験談を投稿しようと思います
φ(..ｶｷｶｷ)

そして、今回の投稿は長くなりそうなので、読みやすくするためにｺﾒﾝﾄを使いますがご了承下さい。

なお、文才がないので誤字脱字乱文等があるかとは思いますが、温かい眼差しで見てくださいね
m(_ _)mﾌｶﾌﾞｶ



好奇心は猫をも殺す。

ｲｷﾞﾘｽの諺『Curiosity killed the cat.』を日本語に直訳したもので、『好奇心は猫をも殺した』とも訳される。

簡単に意味を説明すると、ｲｷﾞﾘｽでは猫に９つの命があるとされている。

そんな猫でも無闇に興味を持って、あちこち首を突っ込むと死んでしまうということから、好奇心もほどほどにしなさいということの喩え。

とは言え、この諺を知ったのは、ほんの数年前なんだけどね。

私自身、好奇心は旺盛な方なのですが、この諺を聞いて色々と気を付けなくとはいけないなぁと肝に命じております

この諺を出して、何が言いたいんだと言うと……。

多少なりとも自分の好奇心(というか友達の好奇心)のお陰で、馬鹿を見たことがあるなぁと思いまして

よくよく考えなくても、一人暮らしをしていたｱﾊﾟｰﾄや、それ以前または以後で色々と奇妙ｷﾃﾚﾂ摩訶不思議な経験をしました。

とは言え、その殆どが『あちらさん』からのｱﾌﾟﾛｰﾁと言うかｱﾋﾟｰﾙと言うか……(笑)

私なんぞに自己主張したところで、何か面白いことがあったのだろうか？

一体、何が楽しくて私の前に出現してたんやろ？

とか考えてみたり。

私としては、取り敢えず自分に出来る限り『ｽﾙｰｽｷﾙ』発動しとけば問題ないかぁ〜と(笑)

超がつくほどのﾎﾟｼﾞﾃｨﾌﾞ思考で、楽観的かつ我関せずをﾓｯﾄｰに日々の生活を満喫している訳だけど……ね。

そんな私が、あちらさんに対してｱﾋﾟﾛｰﾁしちゃったと言うか、自分から心霊ｽﾎﾟｯﾄに足を踏み入れちゃったことがあったりします。

いや、『偶然の産物』っていうか『巻き込まれ』っていうか『強制連行』っていうか。

まぁ、正直に言えば心霊ｽﾎﾟｯﾄに興味はありますよ。

だからと言って、自分から危険に足を踏み入れようとは思いません。

私、ﾁｷﾝなもんで(笑)

自発的に心霊ｽﾎﾟｯﾄに行きたいなんて……微塵も思いません。

はい、ﾁｷﾝなﾊｰﾄ万歳(笑)

で、そんな私には心霊ｽﾎﾟｯﾄ大好きな友達がいるわけです。

もちろん、心霊ﾎﾗｰ大好きっ子のKではありません。

これは、一人暮らしを始めるより前の出来事。

あの日、彼女の車で出掛けたのが、そもそもの間違いだった。

いつもは助手席専門な友達が『当日は私が車を出すよ』なんて言うことすら珍しい訳で。

『たまには運転手になりたい』なんて言い出したので、当日は槍でも降るんやない？と冗談を言い合っていたんやけど。

まさか、心霊ｽﾎﾟｯﾄに強制連行されるなんて思わんやろ。

で、当日。

彼女(以後Dとする)を含め数人と楽しく遊んで、あとは帰るだけ。

するとDが『ﾄﾞﾗｲﾌﾞでもしてから帰ろうよ』と私以外の周りの友達をﾁﾗﾘと見回した。

ﾆﾔﾆﾔと笑い合う皆さんを見ていると、なんか……嫌な予感しかしないんですが？

そう思いつつ、私は周りに流されるように車の後部座席に乗り込んだ。

その際、左右を友達に挟まれるように座ることになった。

あれ……なんで私が真ん中なんだ？

『いいから、いいから』

私、隅っこがいいんやけど？

『もう座っちゃったし』

それから数十分。

どうでもいいような世間話を交えていると、車窓からの眺めに違和感を感じた。

なんか……景色に見覚えがない。

『あのさ、帰るんじゃなかったの？』

そう運転手Dに問うと、微妙な沈黙が車内に広がった。

『……ﾄﾞﾗｲﾌﾞ中』

嘘だな、絶対。

そう思い、左右と助手席に視線をやると友達全員が私から目を反らした。

助手席に座ってる奴なんか、慌てて前を向いたしな。

うわぁ……あからさまに怪しいんやけど。

『……目的地はどこや？』

自分の声が低くなったのが自分でも分かった。

視線をDの後頭部に移す。

『おい、Dさんよ。どこにいくんや？』

またしても沈黙。

『ｱﾊﾊﾊ……〇〇の近くを迂回しようかと思って』

『旧〇〇病院なんて言わないよね？』

『あら、正解(笑)』

笑顔で即答しやがったよ、ｺｲﾂ。

はっきり言って殺意を覚えました。

心霊ｽﾎﾟｯﾄには行かないってあれだけ言ったやんか

絶対に嫌だ

絶対に行かへん

『お〜り〜る〜』

赤信号になったのを見計らって、逃げようとする私。

『潔く諦めろ』

『はーい、大人しくしようね』

それを左右の友達(元護身道部部長♂&ﾂｲﾝｽﾞ弟)が、両脇から押さえ込む。

勝てるわけねぇ。

まさか、謀ったな。

私が抵抗することまで計算のうちか

軽快に走り出す車の中で何度も抵抗を試みる私と、それを阻む友達との攻防を楽しそうに見守るDとﾂｲﾝｽﾞ姉。

生暖かい眼差しを向けながら見守るな。

降ろせ、ﾏｼﾞで

そうこうしているうちに、車は山深い道へと入っていった……。

あぁ、ここまで来ちゃったよ。

抵抗をやめて見るも無惨に落胆していると、車は右折して脇道に入った。

そして、停車した。

心霊ｽﾎﾟｯﾄの雑誌にさえ載らないような廃病院。

周りは深く木々に囲まれ、ﾎﾟｯｶﾘと口を開けたように広がる空間からは、夜空が顔を出していた。

月明かりに浮かび上がるその姿は、『異様』以外の表現が当てはまらないんやいかと思うくらいに不気味で。

肝試しも、ここまで来ると洒落になんねぇ。

車内から出て数分。

計画をした当人含め、全員が車の前で呆然と廃病院の外観を眺めている状態。

『さぁ、行こうか〜』

懐中電灯を全員に渡しながら、Dが楽しそうに第一声を発した。

準備がいいことで。

そう思いながら、私は懐中電灯のｽｲｯﾁを入れて足元を照らしてみる。

足元に生い茂っている雑草は、干からびてしまった状態で枯れ果てていた。

『私は“絶対”に行かないからね』

廃病院に向かって歩み始めたD達の背中に、私はそう声をかける。

ﾋﾟﾀｯと音がしそうなﾀｲﾐﾝｸﾞの良さで、D達が歩みを止めて私を振り返った。



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