[社説]トランプ流にNO出したアメリカ中間選挙
2026年11月4日 19:00
米国の有権者がトランプ大統領に明確なノーを突きつけた。トランプ政権は結果を重く受け止め、民意が求めた政策の修正に内政・外交両面で取り組むべきだ。
米中間選挙が3日投開票され、野党・民主党が連邦議会の上下両院で過半数を奪還する見通しとなった。事前に接戦が予想された選挙区の大半を制した民主党の地滑り的勝利である。与党の共和党は歴史的な大敗といってよい。
■中東危機が物価高促す
その原因はトランプ氏自身がもたらした面が大きい。妥当性に疑問が拭えないイランへの攻撃は、米国民を苦しませている物価高に拍車をかけた。相手国を選ばぬ高関税もインフレを後押しした。
トランプ氏は2024年大統領選で、物価高に対処できていないとして民主党候補だったハリス副大統領を非難した。新たに戦争を始めることはないとも主張し、大統領に返り咲いた。
これらの公約違反が有権者の不興を買ったのは明白だ。共和党が金城湯池としてきた中西部カンザスや南部テキサス両州の上院選でそれぞれ94年、38年ぶりに敗北を喫したのはその象徴である。
トランプ氏が選挙結果を受け入れる考えを米メディアに示したのは当然だ。負けた場合に「不正選挙だ」と訴えて、結果を否定するのではないかとの懸念があった。米国の民主主義を損なうような行為は許されない。
民主党との協力にも前向きな姿勢を示している。かねて選挙の信頼性を傷つけたり、政敵をおとしめたりする試みを繰り返してきただけに、トランプ氏はその言葉を行動で示す必要がある。
民主党が上下両院で多数派を奪い返すことで、予算措置を伴う法案を通すのに同党の協力が必要となり、トランプ政権にとっては大きな足かせとなる。政権高官の人事を承認する上院の主導権を失い、トランプ氏が求める人事案も通りにくくなる。
同氏がとるべき対応ははっきりしている。有権者の不満を直視し、政策を是正することである。何よりも物価高をもたらす原因を取り除かなければならない。中東における危機を収束に導き、エネルギー価格の安定につなげることが焦眉の急だ。
不当な高関税政策もただちにやめるべきだ。副作用が米国民に及ぶばかりか、同盟国との関係をいたずらに緊張させている。
米国民が拒絶したのは政策にとどまらない。独善的な政権運営の手法そのものである。トランプ氏の親族が携わるビジネスはその典型だ。立場を利用して私腹を肥やしているとの批判が絶えず、共和党にも問題視する声があった。
同党が主導する現議会は政権の方針を追認する場面が目立ち、チェック機能を十分に果たしてきたとは言い難い。トランプ政権が進める政策の問題や様々な疑惑をただす監視役を民主党が担うのは重要だ。28年の大統領選に向けて党派対立が深まるのはやむを得ない面もある。
もっとも、追及一辺倒で民意をつなぎ留めるのは難しい。物価高や経済格差といった米国が直面する課題の解決を探る接点を見いだすべきだ。与野党双方がその努力を諦めてはならない。
■民主主義の強さ示せ
民主党は急進左派の候補が多くの選挙区で勝利をおさめた。大統領選をにらみ、党運営の中心を担ってきた穏健派との主導権争いが激しくなるだろう。格差是正の重視などその訴えには傾聴すべき点も少なくない。ただ、規制強化を含め政府の介入が行き過ぎれば、経済の活力をそぎかねない点にも留意したほうがよい。
トランプ氏が向き合う内政の苦境は外交に影響を及ぼす公算が大きい。議会の協力が不要で、大統領の裁量の余地が大きい外交に活路を見いだそうとする可能性があるためだ。残り任期が2年となった2期目の米大統領がレガシーを残そうとする動機も働く。
米国と中国、ロシアの3カ国首脳会談が取り沙汰され、トランプ氏が米朝首脳会談に意欲を示すのにはそうした背景もある。だからといって、同盟国を置き去りにしてこれらの国々と安易な取引に走るのは望ましくない。ましてベネズエラやイランと同じように、敵視するキューバへの攻撃に踏み切るのは言語道断だ。
選挙で定期的に民意を問い、必要に応じて政策を見直す。それは民主主義が健全に機能している証拠だ。米国が内向きの党派争いにかまけてそのメカニズムが機能不全に陥れば、中国やロシアの思うつぼである。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD043UB0U6A101C2000000/
トランプの敗北は娘婿のクシュナーに原因がある。
イスラエルから金もらっていたので、義理の父親であるトランプを唆し、イランに戦争を仕掛けたのは致命的でした。
物価高騰でプワホワイトの支持を失ったのは痛かった。
今後ロシアへの忖度を変更する外交が展開されるだろうから、ウクライナは来年中には勝利できるかも。
物価高の原因になっているイラン戦争や高関税政策も見直されるだろうから、輸出産業を中心に景気が支えられるかもw
トランプ氏、イスラエル支援打ち切り表明…苦戦の中間選挙影響示唆「なぜ我々が正気を失った人間からの攻撃に耐えなければならないか」
2026/11/04 04:17
https://www.yomiuri.co.jp/world/20261104-GYT1T00042/
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