夫が31年間勤めたタクシー会社(以下T社)を、定年まで1年を残して辞めた。
理由は賃金未払い。
T社は年々経営が厳しくなり、今はもうドライバーも10人未満しか残っていない中小企業。数年前からちょくちょく賃金の遅配はあったのだが、それが未払いになり、社長に直談判しては支払われ、また未払い…の繰り返し。
今回、7ヶ月間未払いが続き、とうとう夫は会社に見切りをつけた。
夫の孤独な闘いの始まりである。
社長が「未払い賃金は会社の土地・建物を売却して支払う」と言ったのが今年の初め。しかしなかなか買い手がつかず、結局5月頃メインバンクの長野市に本店のあるH地銀(以下H銀行)が買い取ったのだが、そのH銀行が売却代金を債権者だと主張して差し押さえてしまったのだ(『預金相対』という合法的に賃金より優先する手段らしい)。これでは社長は一銭も払えない。
「日々の売上金から5,000円ずつ持ち帰ってくれ」と社長は言うが、何ヶ月もかかる上に、さらに未払い賃金は増えて行く。
社長が逃げ回り、会社はのらりくらりして退職させないと判断して、夫は退職代行を使うことを考えはじめ、7/3大阪にある労働問題専門の弁護士事務所が経営する退職代行会社(以下F社)と契約した。
同じ頃、夫とは別の社員が先に労基署に訴え、会社と社長が労基法違反で書類送検になったという小さな記事が地元のネット新聞と地方紙に載った。
結局、夫は7/26の私の迎えを最後に退職することにした。
翌7/27、退職代行F社からT社に退職の告知。以降、夫は出勤せず。
T社は夫との直接の接触は禁じられ、F社を通してしか連絡は出来なくなった。
夫の有給休暇は丸々残っていたが、夫は一刻も早く辞めたいと言い、8/10付で退職が確定した。
8/17、自宅ポストに直接、社保の資格喪失書が投函される。切手代も惜しいらしい。
8/24労基署に行き申告書を提出するも窓口職員は門前払いする意図が見え隠れしたため、夫が食い下がり、窓口職員が奥の上席職員の指示を仰ぎ、最終的に夫が賃金未払いの被害者であると認めた。さらに夫の申告書の文面では是正勧告止まりになってしまうので、刑事告訴出来る文章になるようアドバイスを受ける。その際「金銭回収は望めませんよ」と言われ、未払い賃金と退職金を少しでも回収したいという夫の僅かな望みは絶たれたが、次の瞬間、「ならば、あの会社を徹底的に追い詰めてやる!」という強い決意が固まった。
8/26、給料日に8月分の給与が振り込まれていたが、これは先月労基法違反(賃金未払い)で書類送検された件で是正勧告が入ったため、体裁を取り繕うために7月分同様に支払われたものと考えられる。
そしてT社が10日以内に発行しなければならない離職票はまだ届かない。結局、離職票が届いたのは9/9だった。この離職票も問題大有りなのだが、その件は後述する。
労基署職員のアドバイスで「T社側に弁明の余地と金銭支払いの猶予を与えた」という法的根拠を持たせるためひと月待つも(9/26が日曜日のため)9/28になっても一銭も振り込まれず、9/29労基署に告訴状を提出、受理される。
�△紡海�
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