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2025年04月11日20:07

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緊迫する中東情勢(7)ガザ地区の惨劇 3月18日から4月10日 相次ぐジャーナリストや民間人の死


 テーマはガザ紛争である。3月18日に戦闘が再開して以降、ガザの市民は行き場がなく、終わりの見え無い避難生活を余儀なくされた。市民の目線に立つジャーナリストが、体を張って、窮状を訴え、支援を求めていた。イスラエル軍は、ハマス掃討作戦を非難するジャーナリストを敵と認識し、報復として狙っているとの見方も隠せない。現地の様子を伝える。

 目次
・第1章 朝日新聞の通信員が、死亡する。
・第2章 容赦ないイスラエル軍の空爆作戦
・第3章 イスラエル軍の無差別攻撃
・第4章 避難所や病院も被害を受ける
・第5章 外交関係を探る

    第1章 朝日新聞の通信員が、死亡する。 

 パレスチナのガザ地区では、イスラエル軍とハマスの間で、停戦協定第2段階へ移行の最中、双方非難の応酬を繰り広げた末、ついに決裂した。3月18日以降、イスラエルは軍事作戦を通して、ハマスへ人質解放を迫った。1月15日に42日間の休戦協定の成立を受けて安堵した住民は、再び爆撃を警戒しながら避難生活を余儀なくされた。ガザの惨状を発信するため、現地のジャーナリストも命がけの取材を続ける。3月24日のことだった。朝日新聞の通信員を務めた29歳のジャーナリストであるムハンマド・マンスールさんが命を落としたことがわかった。自宅で過ごしていた中、イスラエル軍のミサイル攻撃を受けて、建物の下敷きになり、圧死したとみられる。マンルール氏の訃報が入った中、情報が錯綜して、妻と赤ちゃんも亡くなったと伝えられていた。後に赤ちゃんと妻は、病院に運ばれ、手当てを受けていることが分かった。幸い命には別状はないという。マンスール氏は、2023年10月7日に両勢力の衝突後、ガザ地区内部から、朝日新聞社向けに、現場の被害状況をレポートした文書と写真をセットに送信してきた。現地市民の生活ぶりを伝えることにより、イスラエルの軍事作戦が、いかに暮らしを脅かしているのか、明らかになる。同日イスラエル北部で取材中の中東地域最大のメディアであるアルジャジーラ(本部カタール)の記者も亡くなっていた。ガザ当局によると、軍事衝突が始まって以降、犠牲になったジャーナリストは208人にのぼる。

写真=朝日新聞の通信員を勤めたマンスールさん 掲載元 詳細記事 NHK NEWS WEB 2025年3月25日18時10分付 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250325/k10014759851000.html
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 瓦礫と化したハンユニスと生まれ故郷であるラファを中心に現地へ足を運び、被災した様子をリアルタイムに伝えた。日本のメディアからも哀悼の声が寄せられている。最後に次のメッセージを、我々に託した。「沈黙してはいけないのです。この戦争犯罪の責任を一緒に考えてください。これが日本の皆さんに伝えたい私のメッセージです」

 詳細 マンスールさんの言葉 TBS NEWS DIG 2025年3月30日17時10分
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1821668?display=1

 マンスール氏の願いは、恒久的な平和だった。アラブ人とユダヤ人の間で、越えがたい壁が立ちはだかる。武力で制圧を狙うイスラエル軍に、ハマスは徹底抗戦した。戦況はますます悪化している。

   第2章 容赦ないイスラエル軍の空爆作戦

イスラエル軍は、ハマスの潜伏先とみられる場所に空爆を行うと、3月20日には南部のラファへ地上部隊を派遣する。ガザ地区の地元当局は、3月20日付けで、直近3日間において、591人が死亡したと発表した。イスラエル軍は、北部と南部にも地上作戦を続けていると明らかにした。

 またハマスは、3月20日に、報復に打って出る。ガザ地区の拠点から、テルアビブへ向ってミサイルを発射した。呼応するかのように、イエメンの親イランの武装組織フーシー派も21日に、2度に渡ってミサイルを発射したと宣言した。

 詳細 NHK NEWS WEB 2025年3月21日19時21分付
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250321/k10014756771000.html

 停戦交渉において、ハマスは、残りの人質解放より先にイスラエル軍に、ガザ地区からの撤退を要求した。対して、イスラエル軍は先に人質解放を迫った結果、双方の間で溝が深まり、こじれてしまったのである。18日についにイスラエル軍は、ガザ地区への軍事作戦を再開した。19日には、ガザ地区の南北を隔てる「ネツァリム回廊」に部隊を再配備する。1月15日の停戦協定発布後、同地域から部隊を引き上げていた。一連の軍事行動から、イスラエルの戦時内閣は、ハマス殲滅を掲げている以上、停戦に応じる気はなかったといえる。

表向きには、戦闘再開後もガザの市民へ退避勧告を出したうえで、軍事作戦を続けている。ハマスの戦闘員の潜伏情報が入れば、民間人が犠牲になることを承知したうえで、攻撃を仕掛けていた。イスラエルは国際的圧力を緩和するべく、3月24日付けで、ガザ地区の赤十字の事務所への砲撃については、間違いを犯したと認めた。なお謝罪は口にしていない。ターゲットになった理由について、ハマスの戦闘員が隠れているとの情報を得たからであると説明した。赤十字委員会によると、幸いにも一連の攻撃で建物内の人に犠牲者は出ていない。病院への砲撃は、国際人道法に反する行為はである。赤十字社は、イスラエル軍を痛烈に非難した。なおハマスは、SNSで身柄を拘束している男性の人質2名の映像を公開した。

 写真=ハマスが公開した2人の男性の人質 掲載元詳 日テレニュース 2025年3月24日付け 
https://news.ntv.co.jp/category/international/f0bf51e9b456412298b4030af7d198a9
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パレスチナ自治区ガザの保健当局は3月24日、イスラエル軍によるガザ全域への空爆で、少なくとも21人が死亡したと発表した。イスラエル軍はエジプトとの国境に近いラファで作戦を展開し、空爆と地上攻撃を激化させている。

 保健当局はイスラエル軍が18日にガザへの攻撃を再開して以来、約700人のパレスチナ人が死亡したと報告している。そのうち、少なくとも400人の女性と子どもが含まれていると主張した。
 ラファでは、イスラエル軍が部隊を派遣したテル・アル・スルタン地区に数千人が閉じ込められているとのことである。

地元当局は、「近隣地域との連絡は完全に途絶えており、住民の安否は不明だ。家族はがれきの中に閉じ込められ、水も食料も医薬品もなく、医療サービスは完全に崩壊している」と窮状を訴えた。
パレスチナ民間緊急サービスは、5万人の住民がラファ地区に取り残されていると、国際社会に救いを求めた。
イスラエル軍は、テル・アル・スルタンを包囲し、「テロのインフラ拠点を解体し、地域のテロリストを排除する」と宣言した。

 詳細 ラファでの軍事作戦 Reuters 2025年3月24日 午後6時 https://jp.reuters.com/world/us/JHGQQGJUCRKKVGA4EI42YL5HHI-2025-03-24/

 停戦交渉は事実上決裂した。エジプトの首都カイロに本部があるアメリカ、エジプト、カタールの停戦監視団は、継続的に交渉のテーブルに付くように働きかけを行う。戦闘再開により、ガザでの人道危機が深刻化している。

 第3章 イスラエル軍の無差別攻撃

 もう一つ、ガザ情勢の行方によって左右されるのは、レバノンである。2024年11月26日に、米国の仲介により、レバノン南部を実効支配するヒズボラとイスラエル軍の間で、休戦協定が結ばれた。イスラエル軍は、自国の安全保障政策の観点から、国境沿いのレバノン南部地域5箇所に部隊を駐留させていたのである。監視役を担う陸・海・空からなる部隊7万のレバノン国軍については、中立機関と認識しているものの、治安位置を任せられないと、言明していた。

 3月28日、イスラエル軍は、ヒズボラのドローン施設を狙って空爆した。ミサイル発射への報復としている。現地からの報告によると、少なくともシリア人労働者2人の命が失われた。

 事態の悪化を受けて、旧宗主国のフランスのマクロン大統領は、3月28日に首都パリで、2025年1月に就任したレバノンのアウン大統領と会談した。あくまでもイスラエルを友好国としつつも、交戦国ヒズボラがミサイルを発射したとする兆候はなかった、と語った。ベイルートの空爆行為は、根拠がなかったとする見方を示した。

写真=2025年3月28日にベイルートでの空爆時の様子 出展:AP通信 詳細記事 毎日新聞 3月28日22時42分
https://mainichi.jp/articles/20250328/k00/00m/030/406000c
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 4月1日にもイスラエル軍は、ベイルートへ空爆した。市南部郊外のヒズボラの関連施設を攻撃し、戦闘員一人を含め、少なくとも4人が死亡し、7人が負傷した。イスラエル軍は、標的にした戦闘員を、「テロを計画し、ハマスと連携していた」と報復攻撃を正当化した。

 レバノンの国民議会に議席を持つヒズボラのイブラヒム・ムサウィ議員は、計画性については真っ向から否定する。「大規模かつ深刻な侵略行為であり、事態を全く異なるレベルにまでエスカレートさせた」とイスラエル軍の暴挙だと、訴えた。レバノン政府に対し「解決策を模索するため最高レベルの外交を展開」するよう求めた。

 詳細 2025年4月1日のベイルート南部郊外の軍事行動 Reuters 2025年4月1日 午後7時35分 https://jp.reuters.com/world/security/C6MOKB3ICBKRNDDLI5FTA3JJEE-2025-04-01/

 ガザ地区の方も、事実上停戦協定は破綻している。イスラエル軍は、残った人質と遺体の引渡しを求めて、ハマスに圧力をかけた。同国のカッツ国防省は3月26日、ビデオ演説にて、ガザ地区での地上部隊による軍事作戦の拡大を宣言する。ガザ住民に退避勧告を出した上で、同日430箇所以上の施設を空爆で破壊した。

 ハマスは、イスラエルとの交渉の切り札となるのは、人質である。全て開放してしまえば、もはや防衛手段が無くなる。

 ガザ地区内では、人質解放を渋ったハマスに対して、3月25日から26日の2日に渡り、抗議デモが起こった。ハマスは、イスラエルへの争いを鮮明にするテロ組織とのイメージが確かに強い。実際には、ムスリム同胞団のパレスチナ支部として設立した背景から、学校を含め教育施設を立ち上げ、慈善事業にも力を入れていた。

 連日イスラエル軍からの攻撃にさらされる住民は、妥協をしないハマスに対しても、憤りを隠せなくなっていた。

  
 第4章 避難所や病院も被害を受ける

 
 ガザ保健当局は3月26日、戦闘が再開した18日以降、830人が死亡したと発表した。

 詳細 3月26日のガザ地区の状況について  読売オンライン 3月27日11時4分
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250327-OYT1T50069/

 イスラエルのカッツ国防省は4月2日、軍事目標を明らかにした。本国イスラエルとの間に、大規模な緩衝地帯を設けるべく、ガザ市民を避難させる計画を明示した。戦闘を唯一終らせる方法は、ハマスを排除し、人質を帰還させることだと、強調する。

 ネタニアフ首相もビデオメッセージを発した。ガザ地区南部のラファと中部のハンユニスの間に位置する「モラグ」地区の制圧へ邁進中だと報告する。モラグ地区は、南部の境界線から3─4キロメートルの地点、以前イスラエルの入植地があった。事の発端は1967年に起こった第3次中東戦争{(6月5日から6月10日)、6日戦争ともいう}まで遡る。イスラエル軍はヨルダン川西岸地区とガザ地区を軍事的に支配した。国際的圧力にも屈しず、アメリカをバックに占領を続けたのである。1993年9月13日に、オスロ合意により、1994年から1999年までは、一端パレスチナ人による5年間の暫定自治を認めた。イスラエル軍は同地域から完全撤退せず、睨みを利かしていたのである。パレスチナ人による統治期間が終了を迎え、次の段階へ進むべく、西暦2000年にキャンプ・デービッド会議に臨んだ。当時イスラエルのバラク首相は、現ヨルダン川西岸地区を統治するPLOのアラファト議長の要求を飲まなかった。交渉は決裂した。西暦2000年から2005年の間の衝突による死者は、パレスチナ側3,339人(うち子ども660人)、 イスラエル側1,020 人(うち子ども117人)にのぼった。

 詳細 パレスチナ子どものキャンペーンより https://ccp-ngo.jp/palestine/palestine-information/

 西暦2005年に、イスラエル軍は、自国領土とガザ地区との間に分離壁を建設して、入植地から引き上げたのである。

イスラエルの戦時内閣は、ガザ地区への軍事作戦を、「自国の安全保障政策のため」と同調を誘う。外から見ると、停戦交渉にも誠実に対応せず、町を徹底して破壊する行為から、再占領を狙っていると疑念を抱く。
ネタニヤフ氏は「ガザ地区を分断し、段階的に圧力を高めることで人質の解放を迫っている」と軍事作戦の意義を語った。ラファとハンユニスを分断することで、ハマスのそれぞれの戦闘部隊が孤立する。イスラエルはガザ南部で「フィラデルフィ回廊」に続く2つ目の回廊を制圧することで、武器の輸送ルートを遮断する。

 写真=ガザ地区内の回廊の地図 掲載元 山陽新聞 2025年4月7日10時14分付
https://www.sanyonews.jp/photo/detail?article_id=1705850&pid=5259597#subscription_info
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ガザ保険当局によると、4月2日だけで、少なくとも60人が犠牲になった。避難民の収容施設となる国連診療所での攻撃により、子供を含む19人が死亡した。

 イスラエル軍は、診療所を標的にした理由について、ハマスの司令部があったからだと正当化した。イスラエル軍は、民間人の犠牲を減らすべく、監視カメラを使用しながら慎重に進めたと主張する。

 ハマスの方は、診療所を軍事目的に使用したことはない、ときっぱりと否定した。対して、イスラエル軍は「あからさまな捏造だ」と断固として非を認めない。

 4月4日には、緩衝地帯を広げるべく、ガザ地区北部へと軍事作戦拡大を発表した。ガザ地区の保健当局は4月4日、イスラエル軍の攻撃で過去24時間に86人が死亡し、これまでの死者は5万609人にのぼったと明らかにした。ガザ地区で支援活動を行うOCHA=国連人道問題調整事務所は4月4日、地区のおよそ65%が、立ち入り禁止か、住民への退避通告が出された状態にあるとの見解を発表した。

3月18日にイスラエル軍の攻撃が再開して以降、推計で28万人以上が新たに避難を余儀なくされていると、現地からの深刻な人道状況を訴えた。

 詳細 NHK NEWS WEB 2025年4月5日午前5時58分付
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250405/k10014770851000.html

 仲介国の方も、戦闘停止へ向けて、交戦するイスラエル軍とハマスへ働きかけていた。両勢力にパイプを持つエジプトは、率先して公平な案を提案する。一報を受け取ったロイター通信は3月24日に、エジプトが作成した人質を毎週5人ずつ解放する案をハマスが了承したと、発信した。対してイスラエルの反応は鈍かった。5日遅れること、29日に「アメリカと全面的に協議したうえで、対案を仲介者に出した」と声明を発表した。

 4月2日に、ハマス側は、イスラエルの対案について、「追求しないことに決めた」と事実上拒否の姿勢をとったと明らかにした。対案の内容については公開されていない。イスラエルメディアによると、停戦期間は40日、初日にハマスが人質11人を解放する。

一方ハマス側の主張は若干異なる。中身を詳しく打ち明けた。停戦期間は50日間、米国の市民権保持者を含むイスラエル兵5人の人質を解放する。その見返りとしてイスラエルは、同国内で服役中の250人のパレスチナ人受刑者と、2023年10月以降に拘束した2000人の収監者を釈放する。

 詳細 新たな停戦案について JlJl.com 2025年04月04日00時08分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025040300792&g=int

 ハマス側は、唯一敵対するイスラエルとの交渉で使う切り札である。遺体の返還を含めて、全て手放してしまえば、唯一の強みを失い、自分達の存在すら危うくなる。

そもそも2023年10月7日のハマスの戦闘員による越境攻撃開始以降、イスラエルは戦時内閣を結成して、徹底的に叩く姿勢をあらわにしていた。2025年1月15日の停戦協議も、その場しのぎとの見方をする海外メディアも数多かった。再び妥協なき、戦闘へと突き進んでいる。

 詳細 イスラエルの軍事作戦について Reuters 2025年4月3日午前3時52分付け
https://jp.reuters.com/world/security/76IARA3H4VOVDLY33CYB2GJC74-2025-04-02/

 第5章 外交関係を探る

 ネタニアフ首相は、ハマスとの軍事衝突以降、2度の渡米を除き、ほぼ国内に滞在して、国防省と共に、作戦を命じていた。2025年4月3日に、自身に逮捕状を出しているICC(国際司法裁判所)の加盟国であるハンガリーに赴いた。ハンガリーは、1999年にICC設立に関するローマ規定に署名し、西暦2001年に批准した。加盟から24年経過しても、国内で関連法案を作成していない。ICCの措置は、ハンガリーには及ばないとの解釈もできる。

 ハンガリー政府は、一貫してイスラエルの軍事作戦を指示していた。ネタニアフ首相の招待にあわせて、直後にICCから脱退を表明している。逮捕状発布したICCの判断について、オルバン首相は「「恥知らずで冷笑的であり、全く受け入れられない」ときっぱりと任務を拒否した。ネタニヤフ首相との共同記者会見で、ICCを揶揄した。「もはや公平な裁判所でも法治に基づく裁判所ではなく、政治的な裁判所だ」と法的根拠さえ認めなかった。ネタニヤフ首相はハンガリーの決定について「大胆で高潔」と称賛した。

 写真=ネタニアフ首相とオルバン首相 4月3日ブタペストにて 出展:ロイター通信
掲載元 2025年4月4日午前8時54分付 https://jp.reuters.com/world/europe/HYX3V6TLGBNBFLNEJSX65YFNIM-2025-04-03/
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ガザ地区では、着々とハマス掃討へ向けて、進めている。そもそもハマスの戦闘員か、または、無抵抗な市民、医療関係者、ジャーナリストか、区別を付けていない可能性が高い。イスラエル軍は4月5日に、軍事作戦の一環で続けてきたハマスの戦闘員へ向けた発砲に関して、1度誤射したことを認めた。事の発端は3月23日、ガザ地区南部ラファの程近くで、民間防衛隊から成る消防車が、狙撃され、救急隊員15名が殺害された。イスラエル軍は、現地から狙撃事件が報じられた際、暗闇の中、蛍光灯もつけずに接近してきたと主張した。後に現場を捜査した際、事実が明るみに出た。実のところ、犠牲になった15名のうち、事件から1週間後に集団墓地にて14名が発見されたのである。うち8名がパレスチナ赤新月社の職員と判明した。残り6名のうち5名が民間防衛隊所属、1名は国連関連の職員だった。


詳細 映像 イスラエル軍の襲撃


殺害された救急隊員の一人が、携帯電話のビデオカメラに、発砲事件の一部始終を記録していたのである。負傷者を助けるために出動した車両には、ヘッドライトや警光灯をつけていた。つまりは、イスラエル軍に救急隊を示すサインを出していたのである。証拠が提示されても、全面的な非を認めない。救急隊員のうち少なくとも6人はハマスと関係があったと訴えるものの、詳しい説明を避けた。ただし、車両の搭乗者は、武器を所有せず、丸腰だったことは、認めざるを得なかった。

 詳細 発砲事件 2025年4月6日16時15分付け CNN.co.jp https://www.cnn.co.jp/world/35231421.html

ネタニアフ首相は4月7日、米ワシントンでトランプ大統領と会談した。一般に公開された内容によると、経済面が議題に上った。トランプ関税により、世界経済の後退が懸念される中、両国間で貿易収支の改善へ向けて協力する方向で一致した。昨2024年、米国の対イスラエルとの貿易収支は、74億円の赤字だった。新たにイスラエルに課した関税は17%、ネタニアフ首相は引き下げを要請した可能性があるものの、具体的に明らかにされていない。ガザ情勢については、「人質解放に向けて全力を尽くす」と決意を表明したという。

 詳細 ネタニアフ首相の米ホワイトハウス訪問 Reuters 2025年4月8日午前9時50分

4月9日、イスラエル軍は、ハマスの高官を狙い、ガザシティの中心部を空爆した。パレスチナ通信によると、死亡者30人、負傷者50人に上った。イスラエル軍は、ガザ市東部の地区を2度にわたり爆撃した。最初に、4階建ての住宅が完全に破壊され、子ども8人を含む30人が死亡した。次の空爆で5人が亡くなった。

 ハマス側は「最も凶悪なジェノサイドの一つだ」とイスラエル軍を糾弾した。ガザ保健当局の9日の発表によると、イスラエルが3月18日にガザでの戦闘を再開して以来の死者は、1482人に上った。ガザで戦闘が始まった2023年10月以降の死者は5万846人に達した。

 写真=4月9日にガザシティで怪我した子供を病院に運ぶ男性 一連の2度に渡るイスラエル軍の空爆について 詳細 読売オンライン 2025年4月10日午前9時55分
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250410-OYT1T50053/
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 先進国G7の方も率先して動いている。フランスのマクロン大統領は、エジプトの首都カイロに足を運んだ。4月7日に、待ち受けたエジプトのシーシ大統領とヨルダンのアブドラ国王との3者協議に望む。トランプ大統領の「ガザ所有」発言を意識して、パレスチナの地でのアラブ人追放を反対とする声明を出した。会談後マクロン大統領は、記者団の前で「ハマスが、ガザ地区で統治する役割を果たすべきではない」との立場を示した。

 写真=仏、エジプト、ヨルダン 3者会談の模様{左からアブドラ国王(ヨルダン)シーシ大統領(エジプト)マクロン大統領(フランス)掲載元テレ朝ニュース 2025年4月8日午前5時50分付 https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000416573.html
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 翌4月8日には、シーシ大統領に案内され、ガザ地区へ物資を供給する新赤月社の拠点があるエル・アリーシュ市を訪問する。ガザへの迅速な援助再開を「最優先事項」と訴えた。

 詳細 ARAB NEWS 2025年4月9日付 https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_145600/

 マクロン大統領は、2023年10月7日の軍事衝突直後には、ハマスの越境攻撃を非難していた。朝日新聞の特派員を務めたマンスール氏のように、命がけで取材するジャーナリストが報じたガザでの惨状を目の当たりにして、和平へ働きかける立場を示している。イスラエルに対して、軍事作戦停止を訴え、将来的に「2国共存」の支持を表明していた。2025年6月にサウジアラビアと共同議長を務める国際会議にて、G7で最も早くパレスチナを国家承認する意思を示した。レバノンについても、積極的にヒズボラとイスラエルの両勢力へ和平を働きかけている。

 遠く離れたインドネシアも、ガザ市民へ救いの手を差し伸べている。人口は2億9800万人、9割以上の国民がイスラム教徒である。同国のプラポヴォ大統領は、中東への外交に先立ち、ガザ市民の支援第一段階として、1000人を受け入れると宣言した。あくまでも一時的避難先、復興へのプロセスが進めば、帰還をうながす考えを示している。

 詳細 プラボウォ大統領の発言 朝日新聞デジタル 2025年4月10日21時42分付
https://www.asahi.com/articles/AST4B3FZTT4BUHBI019M.html

一般市民の困窮振りを訴えるべく、ジャーナリストの死は、紛争地域では日常的な出来事である。停戦プロセスの第2段階に進んでいれば、朝日新聞の特派員を務めたマンスール氏の死はなかったことになる。ガザでは、残された人々の間で、空爆の不安におびえ、物資の不足に伴い、体力も気力も限界にきていた。命ある限り、ジャーナリスト達は、現地の声を届け続けている。


以下 ガザ紛争関連日記

 緊迫する中東情勢2025�Α.轡螢△旅餾遒蠅妨�けて(続編)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989742339&owner_id=32437106


 緊迫する中東情勢2025�ぁ�2月21日から3月19日未明までの行方
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