mixiユーザー(id:12923117)
2024年05月11日19:15
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『人間の境界』感想
〜「ソハの地下水道」などで知られるポーランドの名匠アグニエシュカ・ホランドが、ポーランドとベラルーシの国境で“人間の兵器”として扱われる難民家族の過酷な運命を、スリリングな展開と美しいモノクロ映像で描いた人間ドラマ。ベラルーシ政府がEUに混乱を引き起こす目的で大勢の難民をポーランド国境に移送する“人間兵器”の策略に翻弄される人々の姿を、難民家族、支援活動家、国境警備隊など複数の視点から映し出す〜
〜「ベラルーシを経由してポーランド国境を渡れば、安全にヨーロッパに入ることができる」という情報を信じ、幼い子どもを連れて祖国シリアを脱出した家族。やっとのことで国境の森にたどり着いたものの、武装した国境警備隊から非人道的な扱いを受けた末にベラルーシへ送り返され、さらにそこから再びポーランドへ強制移送されることに。一家は暴力と迫害に満ちた過酷な状況のなか、地獄のような日々を強いられる〜＜映画.comさんより＞
〜本作の原題「Zielona Granica」は「緑の国境（地帯)」を意味し、森林の中に人為的に引かれた国境線を指す。ポーランド語の辞書には「緑の国境を越える」という言葉が長年熟語として登録され、その意味は「政府の許可な非合法に越境すること」と説明される一方、国境検査の必要がない国境を指すこともあるという。映画に登場するシリア人家族や多くの難民たちは‟緑の国境”を越えて、自由な世界＝EUを目指すが、終わりのない無間地獄のような森に囚われてしまう〜
https:/
国境検査の必要がない国境というのは、どうやらシェンゲン協定発効（1995）以後のことみたいです。
この出来事については、日本ではあまり報道されていなかった気がしますが、ウチのTVはCNNやBBCがしょっちゅう流れているので、自然と目に入ってきていました
そう、移民たちが放水されていたのを覚えてる
https:/
アグニエシュカ・ホランド監督作品は『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』がまだ記憶に新しい私。
作風を知っているゆえに、始まる前から緊張。
冒頭は緑の森林。タイトルの『Green Border（緑の国境〔地帯〕）』が白色フォントで現れる。
だが、すぐに色彩が反転して、森はモノクロに、タイトルは緑色に変わる。
そこからは、ずっとモノクロ。
ベラルーシに向かうトルコ系航空会社機内のシリア人家族
あらゆる手配＆支払いはどうやらスウェーデンにいる弟が済ませており、家族は計画どおりに進むだけだ。
ベラルーシ→ポーランド→スウェーデン
ミンスクの空港に迎えの車が来る。
機内で知り合ったアフガニスタン難民のレイラに「国境まで行くなら一緒に乗せてもらいたい」と頼まれる家族。
席が空いていたので、乗せることに。
無事に国境へ、そこからすんなりポーランドに行けるはずだった。
だが、国境直前で一行はベラルーシ兵に車を止められ、高額な通行料を要求され、荷物を放り投げられ、鉄条網の向こうにさっさと行けと追いやられてしまう。
この時、レイラ（←確か）のダウンコートが網に引っかかり破けて、中の羽毛が空に舞い上がる。
こういう演出がたまらない私。
とりあえずスマホで、たどり着いた森がポーランドだとわかり、喜ぶ一行。
だが、そのあたりには、武装したポーランドの国境警備隊がいて、見つけられ次第、難民たちは、ベラルーシへ送り返され・・・さらにベラルーシから、また、ポーランドへ強制移送されるという事態に。
森の中には、中東やアフリカ諸国からの難民も。
小さな子供は言わずもがな、中には妊婦さんもいて、森の生活のしんどさたるや。。。
家族の娘が、二度、おもらししてしまう。
母親は１回目は優しく着替えさせてあげるが、２度目は怒鳴ってしまう。
「どうして先に言わないの！もう着替えないわよ！」
あぁああ、辛い。母と娘、どっちの気持ちもわかるゆえ。
今作、一応、４つのパートに分かれています
�＿搬沖�国境警備隊��支援活動家�ぅ罐螢�
国境警備隊の難民に対する扱いの酷さたるや。
思い出すだけでも、身震い。同じ人間に対して、あそこまで、非道になれるのか。
活動家たちの支援には、頭が下がる。ルールを設け、危険なことは避ける。
自分たちが捕まってしまえば、支援できる者がいなくなってしまうゆえ。
アグニエシュカ・ホランド監督は、それぞれの立場を装飾することなく、リアルに描写していく。
時に、間違ったこともしてしまう。
情に溢れるあまり、危険を冒してしまうユリア。
逆に、国のやり方に疑問をもった国境警備隊のヤンが、終盤、難民のためにやってあげた行為には心を打たれたし、人間、捨てたものじゃないっていう希望も感じられた。
※予告編
https:/
エンディングには、ちょっとビックリというか、さすがアグニエシュカ・ホランド監督というか。
152分があっという間。でも、ずっとずっとしんどいです。覚悟してください。
同じ人間として、これは知っておくべき実際に起きた出来事です。どうかご覧下さい。4.3☆
※この出来事についてのニュース記事
https:/
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〜「ベラルーシを経由してポーランド国境を渡れば、安全にヨーロッパに入ることができる」という情報を信じ、幼い子どもを連れて祖国シリアを脱出した家族。やっとのことで国境の森にたどり着いたものの、武装した国境警備隊から非人道的な扱いを受けた末にベラルーシへ送り返され、さらにそこから再びポーランドへ強制移送されることに。一家は暴力と迫害に満ちた過酷な状況のなか、地獄のような日々を強いられる〜＜映画.comさんより＞
〜本作の原題「Zielona Granica」は「緑の国境（地帯)」を意味し、森林の中に人為的に引かれた国境線を指す。ポーランド語の辞書には「緑の国境を越える」という言葉が長年熟語として登録され、その意味は「政府の許可な非合法に越境すること」と説明される一方、国境検査の必要がない国境を指すこともあるという。映画に登場するシリア人家族や多くの難民たちは‟緑の国境”を越えて、自由な世界＝EUを目指すが、終わりのない無間地獄のような森に囚われてしまう〜
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国境検査の必要がない国境というのは、どうやらシェンゲン協定発効（1995）以後のことみたいです。
この出来事については、日本ではあまり報道されていなかった気がしますが、ウチのTVはCNNやBBCがしょっちゅう流れているので、自然と目に入ってきていました
そう、移民たちが放水されていたのを覚えてる
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アグニエシュカ・ホランド監督作品は『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』がまだ記憶に新しい私。
作風を知っているゆえに、始まる前から緊張。
冒頭は緑の森林。タイトルの『Green Border（緑の国境〔地帯〕）』が白色フォントで現れる。
だが、すぐに色彩が反転して、森はモノクロに、タイトルは緑色に変わる。
そこからは、ずっとモノクロ。
ベラルーシに向かうトルコ系航空会社機内のシリア人家族
あらゆる手配＆支払いはどうやらスウェーデンにいる弟が済ませており、家族は計画どおりに進むだけだ。
ベラルーシ→ポーランド→スウェーデン
ミンスクの空港に迎えの車が来る。
機内で知り合ったアフガニスタン難民のレイラに「国境まで行くなら一緒に乗せてもらいたい」と頼まれる家族。
席が空いていたので、乗せることに。
無事に国境へ、そこからすんなりポーランドに行けるはずだった。
だが、国境直前で一行はベラルーシ兵に車を止められ、高額な通行料を要求され、荷物を放り投げられ、鉄条網の向こうにさっさと行けと追いやられてしまう。
この時、レイラ（←確か）のダウンコートが網に引っかかり破けて、中の羽毛が空に舞い上がる。
こういう演出がたまらない私。
とりあえずスマホで、たどり着いた森がポーランドだとわかり、喜ぶ一行。
だが、そのあたりには、武装したポーランドの国境警備隊がいて、見つけられ次第、難民たちは、ベラルーシへ送り返され・・・さらにベラルーシから、また、ポーランドへ強制移送されるという事態に。
森の中には、中東やアフリカ諸国からの難民も。
小さな子供は言わずもがな、中には妊婦さんもいて、森の生活のしんどさたるや。。。
家族の娘が、二度、おもらししてしまう。
母親は１回目は優しく着替えさせてあげるが、２度目は怒鳴ってしまう。
「どうして先に言わないの！もう着替えないわよ！」
あぁああ、辛い。母と娘、どっちの気持ちもわかるゆえ。
今作、一応、４つのパートに分かれています
�＿搬沖�国境警備隊��支援活動家�ぅ罐螢�
国境警備隊の難民に対する扱いの酷さたるや。
思い出すだけでも、身震い。同じ人間に対して、あそこまで、非道になれるのか。
活動家たちの支援には、頭が下がる。ルールを設け、危険なことは避ける。
自分たちが捕まってしまえば、支援できる者がいなくなってしまうゆえ。
アグニエシュカ・ホランド監督は、それぞれの立場を装飾することなく、リアルに描写していく。
時に、間違ったこともしてしまう。
情に溢れるあまり、危険を冒してしまうユリア。
逆に、国のやり方に疑問をもった国境警備隊のヤンが、終盤、難民のためにやってあげた行為には心を打たれたし、人間、捨てたものじゃないっていう希望も感じられた。
※予告編
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エンディングには、ちょっとビックリというか、さすがアグニエシュカ・ホランド監督というか。
152分があっという間。でも、ずっとずっとしんどいです。覚悟してください。
同じ人間として、これは知っておくべき実際に起きた出来事です。どうかご覧下さい。4.3☆
※この出来事についてのニュース記事
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