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2024年04月30日15:05

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【映画】4月の映画鑑賞

今月も劇場で見た作品はたった1本となりました。
新作で見たい作品が無い訳でもないのですが、昔の様に何が何でも早く見たいという気負いも失われつつあり、配信でも録画でも購入したDVDでも見たい作品は山ほどあるので、映画に対してはその中から今一番見たいと思えるものをその時の気分で見るという感じに変わりつつあるようです。
その中でも昔見た(若しくは見逃した)作品で、もう二度と見れないのではないかと思える作品が、優先順位的には高くなっているような気がします。
まあ、ある程度冴えた頭で見れるのもあと十年在るか無いかなので、本能的にそういう作品選びになってしまっているのかも知れませんね。

では今月も少ないですが、4月に観た映画の感想です。

(推敲も殆どしていませんので、誤字・脱字・乱文ご容赦下さい)
・〇:新(近)作洋画、◎:旧作洋画、●:新(近)作邦画、■:旧作邦画
・女優写真はアンナ・カリーナとマリアンヌ・フェイスフルです。

☆新作(及び劇場)鑑賞

〇『REBEL MOONパート2/傷跡を刻む者』('24/123分/米)…4/21(配信Netflix)

とりあえずパート1を見ているしパート2も配信されたので見ました。
以前の感想でも書いていますがパート1は正直ノレませんでしたが、「七人の侍」宇宙版ってことでパート2は物語のクライマックスに入り、流石にパート1よりは楽しめました。
でも、同時期に同じような構成の「デューン/砂の惑星」を見てあまりにも圧倒されたので、寂しいですがザック・スナイダーの衰えを感じてしまいましたね。
だったら比べるなって事ですが、映画界での作家としての格付け的には(私の中では)どちらも一流であり同格なので、無意識に比較して現状での優劣が付いてしまいました。
なので、本作がそれなりの品質の作品であっても、暫くすると私の記憶から消え去りそうな気がします。
でも、ザック・スナイダーは個人的に大好きな監督なので、(私の中での)復活を切に願っています。

〇『ゴジラ×コング/新たなる帝国』('24/117分/米)…4/27(MOVIXあまがさき)

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☆旧作鑑賞(覚書き)

◎『修道女』('66/131分/仏)…(購入DVD)

ジャック・リヴェット監督作品。未見
アンナ・カリーナ主演で、ゴダール作品以外はあまり記憶に無く、ゴダール以外の役者アンナの演技を見たくて購入。
リヴット作品も数本しか見ていないのでどんな監督なのかの個人評価も定まっていませんが、本作も大変面白く見ることが出来ました。
歴史モノ作品としては年表に載る様な歴史的な事件や出来事よりも、当時の風俗や人々がどんな状況の中で日々暮らしていたのか?などの歴史の切り取り作品の方が個人的に興味があるので、本作の様な題材は非常に惹かれてしまいます。当時の教会や修道院がどのような構造になっていたのかが大まかに垣間見れたような気がしました。

◎『栄光への賭け』('70/97分/米)…(購入DVD)

本作は70年12月に『続・猿の惑星』と2本立てで見ています。もう53年以上前なのに驚きます。
父親と一緒に近所の名画座に、勿論『続・猿の〜』目的で見に行ったのですが、本作も結構記憶に残っているのでもう一度見たいと思い購入しました。
東京オリンピックの前のローマオリンピックが舞台の実話に基づいたマラソンランナーの物語です。登場人物は英・米・豪・チェコの選手達のエピソードですが、今思うと3位になった日本がエピソードにないのはちょっと寂しいですね。でも日本の予選会のシーンがあったので今見ると懐かしかったです。
で、今見ると映画としてはちょっと雑な作りの様にも思えるのですが、オリンピックを全く美化していないし、当時中学生の私が何か感じたモノがあったからこそ今でもこの映画が記憶に残り、その事実こそが“映画”という存在意義に於いて結構重要な要素でもある様な気がします。

◎『ジーザス・クライスト・スーパースター』('73/112分/米)…(購入BRD)

1974年度キネ旬ベスト7位
本作も73年11月に試写会で見たので、これももう50年以上経つのですね。
当時18歳でしたが、その後キリストを描いた作品をかなりの本数見たにも関わらず、個人的には本作が一番好きだしキリスト(若しくは宗教というもの)を一番理解(納得)出来たのは今でも本作の様な気がします。それについては、本作はキリストよりもユダを物語の中心に配置し、キリストを客観視する視点で物語が進行したからでしょうね。
あと今回はブルーレイで見たので、恐らく初見の時より映像的には鮮明で美しい様な気がしました。更にパッケージの裏にも表記されていましたが少し再編集している様で、昔見た印象との違和感は若干ありました。
しかし、この作品なら新作として上映されても、映像的にも内容的にも当時と同等のインパクトを今の人にも与えられる様な気はします。あまりリバイバルされないのは何故なのでしょうね。

●『ある閉ざされた雪の山荘で』('24/109分)…(配信Amazon)

“プログラムピクチャー”という言葉は映画業界では既に死語であり使われなくなってからも久しいが、こういう作品を見ると年配の映画好きからすると(決して悪口ではないが)本作は非常にそれっぽい作品でした。
使わなくなったのは恐らくシネコンが出来始めた頃とシンクロしていると思いますが、でもその言葉らしい作品ってのは日本映画の場合まだまだ作られています。
だから二三本立ての中の一本だと「こんなもの」だと腹も立たないのですが、今だと例えば『オッペンハイマー』と同じ料金だと思うと、ちょっと複雑な気分になってしまう類の作品ですかね。なので、配信で見て適度に楽しめたので良かったです。

●『すずめの戸締まり』('22/121分)…(配信Netflix)

公開時見ようか迷ったのですが、結局配信待ちにしてしまいやっと見ることが出来ました。そして、想像していた通り楽しめましたし前作の『天気の子』よりも個人的に面白かったです。
但し、新海誠監督としての新しさとか初期作に感じた新鮮さは薄れてしまったのは致し方ないのかも知れませんね。
あと、最近の映画・アニメ・小説にやたら多いと感じてしまう、何でも“3.11”関連付ける物語進行はもうそろそろ控える方向性に展開して欲しい(特に表現を仕事にする人達に)と感じてしまう今日この頃です(苦笑)
これについては、戦争や原爆などと同様に「決して忘れてはいけない歴史」として語り続けなければならない一つではあるとは思うし色々な意見があるとは思いますが、エンタメとしても近年あまりにも多くの作品で使われ過ぎていて、これ以上この傾向が続くと逆に「決して忘れてはいけない事」が免罪符となり想像力(創作力)の劣化に繋がる様な気がしています。

●『世界の終わりから』('23/135分)…(配信Netflix)

本作の場合は公開時から見るつもりはなかった(紀里谷和明監督作品とは相性が悪いため)のですが、ポスターの伊東蒼の表情が印象的で一般評価も高くて配信になったので見ました。
で、全く予備知識なしで見たのですが物語そのものは壮大なSF小説の様な内容だったのでちょっと驚いてしまいました。壮大さで言うと、ちょっと前に読んだ小松左京のSF小説『果しなき流れの果に』を思い出す位のスケールの大きい物語で、個人的には好きなジャンルの作品ではありました。
但し日本実写映画なので、如何せんそこまでの壮大さを感じる事が出来ないのだが、ある意味日本映画らしい料理の仕方で健闘していた様に思います。
でも、このストーリーなら日本だとアニメーション表現の方が良かったのかもとか、Netflixのドラマの方が良かったのかもと色々思ってしまいます。
ただ本作はポスター同様に、全編伊東蒼の作品だったので、彼女がいたからこその高評価だったようにも感じました。

●『カラオケ行こ!』('24/107分)…(配信Netflix)

こういう作品を“掘り出し物”と言うのでしょうね。いやぁ〜、楽しませて貰った。
「やはり映画はアイデアだよねぇ〜」って言いたくなる様な作品でお見事でした。
映画好きがやたら使いたがる言葉で“伏線の回収”というのがあるが、それはただ回収しても意味は無く如何にクライマックスを盛り上げるかが重要であって、本作はそれが本当に見事なんですよ。
こういう映画は人の感想を読むより見て貰うのが一番なんで、もう配信で見られますからとりあえず見て下さい。
あと、映画ファンにとっても楽しいサービスがありますよ(笑)
私も昔録ったビデオもビデオデッキもいまだに捨てられないのだけど、だからと言って再生する勇気もなく(再生するとビデオテープが切れるか絡まるかの恐れから)古いビデオも思い出も青春も巻き戻しは不可能って事なんでしょうね。

◎『幸福(しあわせ)』('65/80分/仏)…(購入DVD)

1966年度キネ旬ベスト3位
本作も多分十代の時に見たと記憶していますが、その時の鑑賞後の衝撃は非常に強く印象に残っています。何か、自分の持っている“常識”という概念を壊されたような気がした作品でした。
なので、自分の中での回答が見つからないままに今まで生きて来て、あれから半世紀以上経った初老の私が見たらどんな感覚になるのかと思い見たのですが、何が正解なのかはこの歳になっていてもまだ分らないというのが、今回の感想になりますかね。
後に見たアニエス・バルダ監督の『冬の旅』とは表現的には真逆の作品でしたが、人間に対する残酷さについては同等の作品であり、この監督の人間観の怖さを更に強く感じてしまいました。
恐らく私も本作を十代で見たことによって、ある種の(無意識の)トラウマになってしまっているのかも知れません。私は今も“人間の幸福”については強く関心はありますが、何の夢も幻想も抱かないタイプの人間になってしまっている様な気がします。
言い換えると非常に優れた“劇薬作品”であり、この監督の作品って人(年齢)によっては見ない(見せない)方が良いのかも知れませんね。

●『マイスモールランド』('22/114分)…(配信Netflix)

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987448748&owner_id=425206

◎『あの胸にもう一度』(オリジナルノーカット英語版)('68/92分/英・仏)…(配信Amazon)

本作も昔見て、もう一度今の目で見て確かめたいと思っていた作品なのですが、中々見る機会に恵まれずDVDの購入を考えていたらアマゾンで配信されていたのを発見し早速鑑賞しました。
上記の(オリジナルノーカット英語版)というのは映画コムに表記されていたのですが、配信されていたのがそれに当てはまるのかどうかは定かではありませんが、英語版だったのでそのバージョンだと思われます。(昔見たのが英語版だったかの記憶もなく、今回初めて見たようなシーンもあったので、恐らく昔見たバージョンとは異なる様な気はします)

しかし今見るとかなり妙な作品でした。でも、妙ではあるが(ヘンな)魅力のある作品でもあり、その魅力の殆どは主演のマリアンヌ・フェイスフルの魅力でした。
私の好きなアンナ・カリーナと共に60年代フランスのアイドルでありファッションアイコンでもある彼女が主演した事により不思議なカルト映画に仕上がった様に思われます。
これが同時代のフランスの代表的女優B・バルドーやJ・モローだと全く違った映画になっていたと思われます。ザ・女優ではなく、時代のアイコンが演じる事によりこのカルト作品が出来上がった気がします。
時代的にはアメリカのニューシネマやヌーヴェルバーグ作品と同時期だし、最初から最後まで大型バイクで疾走する物語で『イージー・ライダー』や『バニシング・ポイント』的流れにも関わらず、テーマもテイストも全く違う社会性など欠片もない事が、今見ると凄く斬新で興味深く面白い作品でした。

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