第６３９１話　　外聞重視の衆

連休前半終了。
映画館にも行けたし、桜も見られた、ついでに犬も触ることができた（顔をなめてくれたおかげで若干今もかゆい）、いい天気だったので、いい休みの過ごし方だったんじゃないですか。
３日とりあえず頑張ります。

どうも、ともんじょです。

あぁ〜順番。
待ちに待っていた「鬼太郎誕生　ゲゲゲの謎」が配信開始で、さっそく鑑賞。
この３連休を見事ぶち壊してくれました、これはほんとにいい意味で、壊してくれました。
心をぐちゃぐちゃに乱してくれました、おのれ妖怪めぇ。
順番っていうのは見る順番ですよ、ゴジラ→哀れなるものたち→鬼太郎だったんですけど、
鬼太郎→哀れなるものたち→ゴジラのほうが見た後の余韻はいいものだったと思うんです。
久しぶりに、内容に感化されて悔し涙を流しましたね。映画内で起きたことに悔しさを感じて泣いたってことですからね。
知っている人もいると思いますが、ゲゲゲの鬼太郎の誕生秘話です。
まだ目玉だけになる前の目玉の親父が登場します。
ある製薬会社の創業者が亡くなります。
会社の跡目をだれが継ぐかで創業者一族が集まる中、殺人事件が起こってしまいます。
子会社の社員の「水木」はある任務を受けて創業者一族の住む村を訪れるのですが、
そこで事件に巻き込まれることになり、同じく巻き込まれた謎の男「ゲゲ郎」と共に事件を解決しようとします。
因習村と家督争いから来る殺人事件、」日本人の多くが大好物なシチュエーションですね、しかもそこに妖怪も絡んでくるとか、嫌いな人はいないはずです。
事件に見え隠れする村と創業者一族と妖怪の関係性、真実が明らかになるときとんでもない衝撃に襲われることになります。
ホントにおもしろかった、ミステリーだし、ホラーだし、悲しい話だし。
そして何より胸糞が悪い、救いのない物語でした。
戦後間もない日本が舞台で、登場人物の誰もが抱えている戦争の傷跡、
もう一人の主人公、水木も玉砕のバンザイアタックから生還した男で心に戦争による傷を抱えているんですが、その傷が村の抱えている問題とつながってくるんです。
戦後の後処理っていうのがテーマでもあるわけですね。
これ以上掘り下げるとネタバレになってしまうので言えないんですけど、
ものすごく面白い映画です、プライムビデオに加入しているのなら絶対に絶対に見るべき一作です。
でね、ちょいと話はそれるのですが、このゲゲゲの謎に大ハマりしている人がいるんだって、国会議員の「杉田水脈」議員です。
水木しげるさんが好きでこの映画も大好きなんだって。
あのおばはんちゃんと見ているのかな？理解できていないんじゃないですか？
なぜなら、あの人はこの映画のテーマに描かれている部分を全否定をすることを政治活動の主題としているんでね。
都合の悪い歴史を修正して、社会的マイノリティを否定して、家族の在り方の変化を拒否し、多様性を拒絶する、
ゲゲ郎や妖怪たちが望んでいるこの国の姿を全否定しています。
そんな人がこの映画が素晴らしいって言っています。
マジで？どう考えても、あの家の連中と同じこと言ってるんですけど？
「つまんねぇ人生だな」（劇中に出てくる印象的なセリフ）